SDG

朱鷺メッセ連絡デッキ落下事故の真相解明に挑む


第7章
「補強筋に係わる経緯」および「第一回ジャッキダウンに係わる経緯」について

     裁判長から、「ロッド定着部の補強筋の不具合」と「第一回ジャッキダウン時の定着部の損傷」を訴状では問題にしているが、訴状の記述では不明確であり、これらの問題について時系列上で整理して下さい、という要望があった。
その整理を最初に原告新潟県が行い、それに対してSDGの意見があれば付記して下さいということで、平成17年(2005年)5月31日に裁判所と原告新潟県に送付したのが、以下のSDGの「準備書面(5)」である。




以下、SDGの「準備書面(5)」

前回期日(4月8日)において、新潟地方裁判所から「補強筋に係わる経緯」および「第1回ジャッキダウンに係わる経緯」を時系列のもとに原告新潟県がまずまとめて、それに対応して被告SDGの記録を主張するようにとのご指示があったため、本準備書面(5)で、被告SDGの記録を主張する。
以下の「補強筋に係わる経緯表」は左欄に平成17年5月9日付原告準備書面3を転載し、右欄に被告SDGの記録にもとづく主張を記載した。
同様に、「第1回ジャッキダウンに係わる経緯表」も左欄に平成17年5月9日付原告準備図面4を転載し、右欄に被告SDGの記録にもとづく主張を記載した。

なお、以下の2点が被告SDGの主張の要約である。

 
被告SDGは、設計に関しては被告福地事務所の構造設計の協力者であり、監理については工場製品の確認だけを被告福地事務所から依頼されており、監理者ではない。本来であれば設計および監理の当事者たる被告協同組合および被告福地事務所が「補強筋に係わる経緯」および「第1回ジャッキダウンに係わる経緯」を釈明すべきであり、被告SDGは、工事中の事項について釈明する立場にはない。
しかし、原告新潟県の調査が杜撰であるため、やむを得ず、これらの真実を記載するものである。

原告新潟県は、「補強筋の不具合」と「第1回ジャッキダウンの施工不良」を、本件落下事故の主要な原因としているが、この二つの要素は、本件落下の直接的原因では無いことを、再度、被告SDGは主張するものである。


補強筋に係わる経緯表
No 平成17年5月9日付
原告準備書面3
 
年月日 原告主張 年月日 被告SDGの主張
 
 
H12.
11.13.
 
■立体駐車場連絡デッキ建築工事U工区の工事着手

原告が被告第一建設に発注した契約図書では、斜材ロッド定着部の形状は三角形となっており、また、U字形補強筋の記載はなかった。(別紙1)
 

 
同左
 
SDGが本件連絡デッキの実施設計を開始したのは、平成12年9月25日である。設計を完了する時期は誰からも通知されておらず、翌年の1月下旬を目指していた。
しかし、平成12年10月10日に突然、福地事務所から図面の提出を要求された。このとき渡した図面に、左記の別紙1が含まれていた。
左記別紙1の図は基本設計時点での図であり、形状検討のための図面である。この図をもって、原告新潟県が工事発注したことは、まさに発注責任を問われるべきである。どのようにして工事用積算をしたのか、工事費をどのように確定したのか、まったく不明である。第一建設が入札で落札したのであるが、その落札根拠すらないことになる。
この時点では、実施設計の開始直後であり、斜材ロッド定着部の形状、配筋方法については、確定できていない。
 
 
 
H12.

12.23.
〜12.26.
 
■斜材ロッド定着部の形状変更の指示

被告SDG担当者は、被告黒沢建設作成の平成12年12月21日出図の施工図にある斜材ロッド定着部の図について形状が三角形から台形となるよう加筆した。
被告SDG担当者は、被告黒沢建設担当者に対し、当該加筆した施工図により斜材ロッド定着部の形状変更を指示した。当該加筆した施工図においてU字形補強筋の配列について指示はしていなかった。
被告SDG担当者は、併せて、被告福地事務所担当者、被告槙事務所担当者及び被告第一建設担当者に対しても、同じ図面により斜材ロッド定着部の形状変更を指示した。(別紙2-1 別紙2-2)
 

 
同左
 
平成12年12月も被告SDGは実施設計のための構造計算を継続的に行っていた時期である。一方で、工事発注は行われていたから、被告黒沢建設は発注図面での検討と施工図の作成を行っており、被告SDGの実施設計図の作成の方が遅れるという現象が発生した。その状況下で、被告SDGは、被告黒沢建設担当者から、三角形の定着部では配筋も納まらず、変えるべきだという指摘も受けていた。被告SDGでも設計過程でその事実は認識しており、平成12年12月21日の施工図出図を受けて、同月23日にそれまでの設計検討結果を、工事関係者にFAXしたのが、別紙2-1であり、定着部の形状を別紙2-2で図化して、工事関係者の意見を求めたのである。どこにも「指示した」事実はない。

左記の「台形となるよう加筆した」という記載はまったくの誤りで、「台形に設計した」のである。

当時は、PC床版の製作のための鋼製型枠の専門業者への発注が急務であったから、定着部の形状決定が緊急の課題であった。鉄筋の配列は、この時期に決定する必要はなく実施設計完了にともない作図した。

これらの状況を、原告新潟県は当時も、本件事故発生後もまったく事実を把握していなかった。
 

 
 
H13.
1.9.
 
■PCa床版施工図の承諾

被告第一建設担当者は、被告黒沢建設作成の平成12年12月27日出図の施工図を被告福地事務所担当者に提出し[承諾]を得た。併せて、被告第一建設担当者は、被告SDG担当者、被告槙事務所担当者からも承諾を得た。
当該施工図では、斜材ロッド定着部の形状は台形となっていた。なお、当該施工図には、U字形補強筋の配筋についての記載はなかった。(別紙3-1 別紙3-2)
 

 
同左
 
左記別紙3-1は、誰も[承諾]していない。別紙3-1に明記されているように、「PCの形状に関して確認する」としているのである。なぜなら、PC床版の製作に当たり、最初に鋼製型枠の製造が必要で、そのための形状決定が急務だからである。そのために、形状の確認を左記上段の三者だけでなく、被告協同組合および訴外清水建設も確認している。
したがって、左記別紙3-2のようにPC定着部の形状を明確にする必要があり、そこに補強筋の記載が無いのは当然である。
 
 
 
H13.
1.10.
 
■U字形補強筋の配筋指示

被告SDG担当者は、被告黒沢建設担当者に対し、斜材ロッド定着部のU字形」補強筋の配筋を指示した。
指示図面には、定着部の正面図と側面図との二方向から見た断面図が描かれており、U字形補強筋の配筋方向に関する指示が明確なもの(補強筋7本を横方向から鋼管を囲むように差し込む配筋図に、補強筋を横方向から入れることをさらに明確にするためと理解される「コ型補強筋」という書き込みのあるもの)であった。
被告SDG担当者は、併せて、被告福地事務所担当者、被告槙事務所担当者及び被告第一建設担当者に対しても同じ図面によりU字形補強筋の配筋を指示した。(別紙4-1 別紙4-2)
 

 
同左
 
被告SDGは、被告黒沢建設に対しても、その他のあらゆる関係者に対しても、「指示」はしていない。
実施設計結果を通知し、この定着部の補強筋については、むしろ検討をお願いしているのである。この定着部には、主筋の配列、斜めの鋼管の打ち込みなどがあるため、別紙4-2のような配筋が実際に可能であるかどうかの意見を求めているのである。

この定着部には、ロッドに引張力が発生したとき、支圧版を媒体にしてその周辺に支圧応力が発生し、そのために周辺のコンクリートに割裂応力が併発する。
その割裂防止のために構造用鋼管を使用しているが、それだけで割裂防止が十分であるかの解析上の実証ができないので、補強筋を配列することにした。
計算上は2本のD13mm鉄筋があれば十分であるが、安全を期して7本のD13mm筋を配列した。
しかし、実際の施工上、これらの配筋が可能か、という問題を提起した図が別紙4-2であった。
 

 
 
H13.
1.11.
 
■U字形補強筋の配筋指示の確認

被告福地事務所担当者と被告第一建設担当者は、被告SDGの1月10日の配筋指示図面について打ち合わせを行い、被告SDGの指示に従い施工図を作成し、施工を進めることを確認した。(別紙4-3)
 

 
同左
 
左記の事実は被告SDGは、承知していない。
 
 
 
H13.
1.中旬
 
■U字形補強筋の配筋方向に関する指示が不明確なPCa床版施工図の作成等

被告黒沢建設は、被告SDG担当者の前記5記載の指示図面とは異なる、U字形補強筋の配筋方向に関する指示が不明確な施工図(補強筋7本を横方向から入れると理解できる配筋図に、補強筋を上方向から入れると理解できる「補強筋ー冂ー」と書き込みのあるもの)を作成した。
また、被告黒沢建設担当者は、当該施工図について、1月9日付けで承諾された補強筋のない施工図に追加し、被告福地事務所の[承諾]を得るよう被告第一建設に申し入れ、提出するとともに、製作工場に送付した。
被告第一建設担当者は、当該施工図の内容に上記の不明確な書き込みがあつことを確認して、被告黒沢建設担当者に対し前記5記載の指示図に従った正確、明確な施工図を作成させ、これを送付させ、改めて、被告福地事務所担当者から[承諾]を得ることを怠った。さらに、被告第一建設担当者は、被告黒沢建設担当者に対し、前記5記載の指示図に従った承諾施工図を交付せず、それに基づき施工させることを怠った。
また、被告黒沢建設担当者は、前記5記載の指示図に従った正確、明確な施工図を作成して、これを被告第一建設担当者に送付して、改めて、被告福地事務所担当者の[承諾]を得た上での被告第一建設担当者の指示を待って製作しなければならないのに、これを怠り施工を行った。

原告が完成図面として保管している承諾施工図は、被告黒沢建設担当者が追加の承諾を受けるために被告第一建設担当者に提出した、U字形補強筋の配筋方向に関する指示が不明確な施工図(補強筋7本を横方向から入れると理解できる配筋図に、補強筋を上方向から入れると理解できる書き込みのあるもの)と同内容のものである。(別紙5)
 

 
同左
 
左記の混沌とした記述を整理すると以下である。

前項の別紙4-2が被告SDGの発行した補強筋に関する図である。そして、本項の別紙5が被告黒沢建設が作図した施工図である。まったく同一の図である。唯一、異なるのは、その補強筋を指した鉄筋量の記述で、被告SDGの図面には、「コ型」としてあり、被告黒沢建設の施工図には、「冂型」としてある。いずれも、7-D13と書き込みがある。
一般的には図面表示で工事が行われるから、コか冂かの書き込みは意味をなさず、当時の図面作成者も意識していない書き込みである。にも係わらず原告新潟県はこの書き込みの違いを大きく取り上げ、被告黒沢建設の責任を追究しようとする作為的な問題提起をしている。
それが、左記中段の「怠った」の表現になっている。コと書くべきところを冂のまま通過したからである。



































左記の別紙5は、原告新潟県が完成図面として保管している承諾施工図としているが、この施工図の発行日は、平成13年1月16日である。被告福地事務所は1月5日に承諾しており、被告第一建設は1月9日に捺印している。
しかし、被告SDGが図面を発行したのは1月10日である。
従って、これらの事実からこの証拠書類は捏造されたものである。
 

 
 
H13.
2.1.
 
■PCa床版工場検査

被告福地事務所担当者、被告槙事務所担当者、被告SDG担当者及び被告第一建設担当者は、被告黒沢建設が工場で製作を行っているR24のPCa床版の型枠検査及び配筋検査を行った。
 

 
同左
 
左記記述は事実である。最初のPC床版であったから検査に出向いたものである。
 
 
 
H15.
9.19.
(R23-R25)
H15.
10.9.
(R20-R22,R26)
H16.
5.29.〜6.3.
(R28-R34)
H16.
8.23.〜8.27.
(R4-R18)
 
■原告が、T工区及びU工区の斜材ロッド定着部のコンクリートを削り取って補強筋の配筋状況を確認したところ、調査した箇所のうち、U字形補強筋が前記5記載の指示図面どおりに横から7本配筋されていたのは、工場検査が行われたR2CのPCa床版の両側の定着部とR23のPCa床版の信濃川側定着部の3ヶ所であった。

また、R22のPCa床版の両側の定着部を始め10ヶ所では、補強筋が配筋された痕跡が全く認められず、その他の箇所についても、補強筋の数が不足していたり、配筋方向が上からであったりと指示図面通りではなかった。
 

 
同左
 
左記の記述はきわめて不正確であり、事実を記述していない。事実は以下である。

@H15.9.19.(R23-R25)  この区間は、本件落下事故でロッドが圧縮になり抜け出て、定着部は大きな損傷を受けずに落下した部分である。事故調査委員会も発足したばかりであり、定着部の問題も浮上していない段階で原告新潟県はその貴重な証拠品を破壊して、補強筋の本数を調べていたのである。基本的な順序は、この落下部品を利用して、定着部の耐力測定をし、その後、補強筋の有無を調査するべきである。

AH15.10.9.(R20-R22、R26)  この区間は、本件落下事故で定着部が破壊していた箇所である。事故発生.の時点で既に補強筋の状況は観察できていた。それを再度、10月9日に行っているのであれば、原告新潟県は落下事故現場での詳細調査を行っていなっかたことの証拠である。

BH16.5.29.〜6.3.(R28-R34)  この区間は?工区である。既に、被告SDGが定着部の現地試験の必要性を申し出た後の原告新潟県による「はつり調査」である。これも?項と同様に、耐力試験を行った後で、補強筋の有無の調査をおこなうべきである。しかも、この区間の「はつり調査」の結果は、補強筋は図示の方向と位置でキチンと施工されており、D13が7本ではなく9本配置されている箇所もあった。その事実を原告新潟県は記録していない。

CH16.8. (R4〜R18の一部)  この区間は、被告SDGが?項と同様に残存デッキのすべてにわたり定着部の耐力試験を優先すべきだとの主張を退け、多額の税金を投入して原告新潟県が独自に行った「はつり調査」である。しかもその「はつり調査」の結果は本件落下事故究明には何の役にも立っていない。

DH16.8.23.〜8.27. (R4-R18)  この区間は被告SDGが現場から定着部を切り取り、実験室で試験を行った部分である。試験は破壊試験まで行ったから、補強筋の有無は(財)建材試験センターが調査した。150トンの引張力を加えても破壊しなかった試験体が4体あったが、その内の3体は原告新潟県がSDGの了解なしに新潟に持ち帰ってしまったもので、いまだに補強筋の配列について記録できないでいる。
 



第1回ジャッキダウンに係わる経緯表
No 平成17年5月9日付
原告準備書面4
 
年月日 原告主張 年月日 被告SDGの主張
 
 
H12.
11.13.
 
■連絡デッキU工区の工事の着手

被告第一建設は、原告に対し工事着手届を提出し、立体駐車場連絡デッキ建築工事(第U工区)に着手した。
 

 
同左
 
被告SDGは、左記の事実についていかなる通知も受けておらず、この事項を全く知らない。
 
 
 
H12.

11.29.
 
■連絡デッキ工程調整会議の実施

原告担当者、被告福地事務所担当者、被告槙事務所担当者、被告SDG担当者、被告第一建設担当者ほかが出席し、連絡デッキ工程調整会議が開催された。
被告SDG担当者は、本件連絡デッキの構造詳細や構造計算書を提示せず、概略的説明だけを行った。
被告福地事務所担当者は、被告第一建設担当者に対し、当日提出の構造図により施工することを[指示]した。
 

 
同左
 
被告SDGは、工程調整会議の開催を通知され、このとき初めて着工の事実を知り、状況を調査したが、工事工程表すらなく、工期期限が翌年3月末であることを知り、それではこの工事を工期内に完了することは不可能であると考え、自主的に会議の前日までに最短の工程表(案)を作成した上で、この会議に出席した。

会議の冒頭に、原告新潟県担当者から、構造の説明を求められたので、構造計画の概要を説明した。被告SDGは、構造詳細や構造計算書を提示する立場にない事は、これまでのSDGの準備書面で再三述べてきた通りである。

構造計画の概要を説明した後で、被告SDGが準備した工程(案)により、原告新潟県が発注した工期に問題があることを説明し、4月末まで工期が必要であることを出席者全員に説明した。しかし、原告新潟県担当者は、工期は契約で3月末となっており、そんな話は問題外だと言って討議することすら拒否した。
このとき、同席していた佐渡汽船職員が、佐渡汽船としては5月の連休に多くの利用者が予想されるので、4月29日までに完成していれば十分である旨の発言があったが、原告新潟県担当者はそれも無視して、年度内完成が至上命令であることを繰り返した。
被告SDGは、冬季工事であることから工程調整がもっとも重要であると考えていたので、出席者に意見を求めたが、被告福地事務所担当者も被告第一建設担当者も無言であり、結局、何ら改善策を立案できないまま会議が終わった。

被告SDGが当日のために用意した資料は、この工程(案)のみであり、「被告福地事務所担当者が、被告第一建設担当者に対し、当日提出の構造図により施工することを[指示]した」ことはあり得ないことである。
 

 
 
H12.
12.12.
 
■鉄骨施工図の承諾

被告福地事務所担当者は、被告第一建設担当者より平成12年12月5日に提出されていた上げ越し量を考慮していない鉄骨施工図を[承諾]した。
 

 
同左
 
鉄骨工事会社の大川トランスティルから、平成12年12月19日および12月20日に鉄骨工事に関する質疑所書が、被告第一建設に提出されており、それより以前の12月12日に鉄骨施工図を[承諾]することはあり得ない。
しかも、この時期で「上げ越し量」について工事関係者の誰も注目していないし、検討、議論もしていない。この時期に、原告新潟県担当者がその問題に着目していたとすれば、それを指摘しない責任を原告新潟県が負うべきである。
 
 
 
H13.
1.17.
 
■斜材ロッドへの張力導入方法を指示

被告SDG担当者は、被告第一建設担当者に対して、斜材ロッドへの張力は手締め程度で良いと指示した。
 

 
同左
 
被告SDGは、被告第一建設に斜材ロッドへの張力導入を手締め程度で良いとは、一切、言っていない。
また、被告SDGは、被告第一建設に対して「指示」する立場には根本的に、無いのである。
 
 
 
H13.
1.24.
 
■PCa床版上げ越し量の照会

被告福地事務所担当者は、被告第一建設担当者の問い合わせを受け、被告SDG担当者に対して、PCa床版上げ越し量の数値の有無を照会した。
 

 
同左
 
被告第一建設の問い合わせかどうかは不明であるが、被告福地事務所から被告SDGに、上げ越し量について問い合わせがあったことは事実である。
このとき、被告SDGは、被告福地事務所に計算書を整理して近日中に数値をご連絡します、と回答した。
 
 
 
H13.
1.26.
 
■PCa床版上げ越し量の指示

被告SDG担当者は、被告福地事務所を通じて、被告第一建設担当者に対し、本件連絡デッキT工区乃至V工区施工時のたわみ量をもとに、上げ越し量をR23で80mmとするよう指示した。
被告第一建設担当者は、この上げ越し量を記載したPC工事施工計画書を被告福地事務所に提出し、被告福地事務所はこれを平成13年1月31日に[受領]した。
 

 
同左
 
被告SDGは、被告第一建設その他の者に対して、「指示」する立場には一切ない。にもかかわらず、原告新潟県は、被告SDGが「指示」する立場にあったと誤解するよう常に作為をもって記述している。
この時点まで、被告SDGは本件工事が4スパンに限定されたもの、すなわちT工区とU工区のみを年度内竣工、V工区は平成14年度工事にしたことを知らなかった。
だから、左記上段に記述のように全体完成系での設計を進めており、たわみ量に関しても5スパンが同時完成を前提にしたものしか計算していなかった。
 
 
H13.
1.31.
 
左記下段のPC工事施工計画書の作成に当たり、被告SDGは被告福地事務所の要請で数値の整理を行っていたが、その時点で、本件工事が4スパンに限定したものであることをはじめて知った。この時点から4スパンでの解析を開始したのである。
この解析は困難をきわめた。平成14年度工事完了がこの連絡デッキの最終形だから、4スパン先行工事と完成形の整合性をどう確立するかの問題であった。
この実状を原告新潟県は事故後、調査してるにも係わらず、どこにも記録していない。
 
 
 
H13.
2.2.
 
■鉄骨(現場)施工計画書の提出

被告第一建設担当者は、被告福地事務所担当者に対し、鉄骨の建て方、溶接手順、建て入れ精度を定めていない鉄骨施工計画書を[提出]した。
 

 
同左
 
左記の事実を被告SDGは、承知していない。

しかし、鉄骨の建て方、溶接手順、建て入れ精度を定めていない鉄骨施工計画書は、それそのものがきわめて異例である。
この計画書を制作、提出したのは鉄骨会社・大川トランスティルであり、この会社は新潟県内のみならず全国的にトップクラスにランキングされている。
この鉄骨会社が、上記のような杜撰な計画書を提出した理由は、原告新潟県が常軌を逸した工期の設定と強要である。
事故調査委員会報告書においても、これらの事実は全く無視されている。
 

 
 
H13.
2.6.
 
■鉄骨(現場)施工計画書の承諾

被告福地事務所担当者は、上記鉄骨施工計画書を[承諾]した。
 

 
同左
 
左記の事実を被告SDGは、承知していない。

しかし、被告福地事務所がまったく不備な計画書を[承諾]せざるを得ない理由は、No7項と同様に原告新潟県の常軌を逸した工期の設定にある。
 

 
 
H13.
2.21.
 
■鉄骨施工計画変更の指示

被告福地事務所担当者は、被告第一建設担当者に対して、束材は上げ越しを考慮して円弧状に設置されたPCa床版の面に直角に建てて溶接することを指示した。
被告第一建設担当者は上記指示では梁材が正常にとりつかないと主張し、束材を地面に対し鉛直に建てこみ溶接することを申し入れ、被告福地事務所担当者はこれを了解した。
 

 
同左
 
左記の事実を被告SDGは、承知していない。
 
 
10
 
H13.
2.28.
 
■第1回ジャッキダウン検討会の実施及び第1回ジャッキダウンの施工計画の検討の懈怠

被告福地事務所担当者、被告槙事務所担当者、被告SDG担当者、第一建設担当者ほかが出席し、ジャッキダウン検討会が実施された。
被告SDG担当者は、R23のたわみ量を120mmとするT工区、U工区施工時のたわみ曲線を示した図を各出席者に配布した。
被告SDG担当者は、V工区が後年度工事となることを考慮すると、連絡デッキの全体的なバランスを確保する必要がある旨を突然申し出た。そこで、出席者においてその対策を検討した結果、R26に仮支保工を平成14年度まで設置することを、県と協議することになった。

被告福地事務所担当者、被告槙事務所担当者、被告SDG担当者、被告福地事務所担当者と被告第一建設担当者はこの検討会で第1回ジャッキダウンの施工計画を検討することを予定していたが、上記のとおり被告SDG担当者からの急な申し出があったため、ジャッキダウンの施工計画の検討作業を行わなかった。
 

 
同左
 
この日の検討会は、被告SDGの申し出で関係者全員に参集要請を行い開催された。
目的は二つあった。一つはジャッキダウンに際して、T工区とU工区は同一の連続した構造だから同時に連動して施工しなければならないことを各工区の担当者に要望すること、もう一つは、R27端部を平成14年度工事完了時の状態にするための仮設的な処置を要請することであった。
この仮説的な処置の具体策として3つを提案した。

@R26に仮設支保工を設置する。
AR28PC床版から地盤への仮設アンカーを設置する。
BR27-R28間のPC床版上にカウンターウェイトを設置する。

以上の3つの方法である。

この検討会には、訴外清水建設担当舎(T工区)にも参加をお願いし、ジャッキダウンの実施日、手順について被告第一建設(U工区)と連動するよう要望し、了解を得た。




次に、R26仮設支保工の必要性について、支保工を建てた場合、建てない場合の両者について、被告SDGでの解析結果のうち、たわみ量および変形曲線を用いて説明し、出席者全員の理解を得た。
R26仮設支保工の設置について、県の了解を得るために、被告福地事務所と被告第一建設が県に出向くことになった。

以上が、この日の要約であるが、被告SDGは監理者ではないため、訴外清水建設と被告第一建設との工事に関する接点がなく、この日のR26仮設支保工の設置要望は、「突然」という印象はあったと想像できるが、被告SDGでは1ヶ月にわたる解析上の検討結果であり、きわめて重要な提案であった。
 

 
H13.
3.1.
 
平成13年3月1日に原告新潟県と被告第一建設との間で工事変更契約書(甲第19号証)を取り交わしている。
その中に翌日3月2日に原告新潟県が設置拒否したR26仮支保工の設置費用、それに後日(3月31日)に決定したR26-R27間補強枠の設置工事費用も含めた変更契約書である。
こういった時系列上の出鱈目さを原告新潟県は説明すべきである。記録の時系列上での出鱈目を原告新潟県は日常的に行っているのであれば、本経緯表そのものが意味をなさない。
さらに、原告新潟県は被告第一建設と工事変更契約書を取り交わしていながら、被告協同組合とは設計および監理に関する変更契約書を取り交わしていない。
すなわち、変更項目については設計、監理担当者はその実体について知らされていないものであり、原告新潟県と被告第一建設の2者間のみの取り決めの証拠である。
 
 
11
 
H13.
3.2.
 
■R26仮支保工設置の申し出

被告福地事務所担当者は原告担当者に対し、R26仮支保工設置の申し出を行った。
原告担当者は、U工区の連絡デッキの組立てがほぼ完了し、第1回ジャッキダウンを直前にしたこの時期に突然提案されたことを不自然に感じ、必要ならば設計段階から支保工の計画があるべきでないかと主張した。
 

 
同左
 
原告新潟県担当者を除く工事関係者全員が、R26仮設支保工の設置に関し、その必要性を構造工学的に認めているにも係わらず、被告福地事務所担当者がそれを原告新潟県担当者に報告、了解を得る段階で、仮設支保工の設置を原告新潟県担当者は拒否した。
原告新潟県担当者は、この重要な問題を上司や関連部局に問い合わせ、相談することもなく、即座に拒否したことが、第1回ジャッキダウンの不具合を招いた最大の原因である。
 
 
12
 
H13.
3.3.
 
■第1回ジャッキダウン実施の指示・第1回ジャッキダウンの施工手順の検討要請

被告福地事務所担当者は、R26仮支保工無しとした場合の構造強度上の検討を被告SDGの担当者に依頼したところ、被告SDG担当者は、被告福地事務所担当者に対し「構造強度上は支障ない」旨回答した。
被告第一建設担当者が工期の関係からジャッキダウンの早期実施を被告福地事務所担当者に強く申し入れたため、被告福地事務所担当者は、被告第一建設担当者からジャッキダウン施工計画書を受領せず、ジャッキダウンの手順を確認してないにも係わらず、被告第一建設担当者に対してジャッキダウン実施の[承諾]をした。
なお、被告第一建設担当者は、被告福地事務所担当者を通じて被告SDG担当者に対しジャッキダウンの順序の検討を要請するなど、この段階までジャッキダウンの手順の検討を十分に行っておらず、ジャッキダウン施工計画書も作成していなかった。
 

 
同左
 
左記上段の記述は、一部だけを切り出したものである。「構造強度上は支障ない」旨回答したのではなく、事実は、「構造強度上は支障ないが、変形上は問題が大きいので再度、検討中です」と回答した。
左記中段の工期の関係からジャッキダウンの早期実施を推進していたことが事実であっても、その原因は本一覧表のNo.2項の工程会議で明らかなように原告新潟県が不当な工期を命令していたからである。
さらに、被告福地事務所はNo.10項の検討会で問題の所在を明確に理解していたから、R26仮設支保工なしでジャッキダウンを[承諾]することはあり得ない。

左記下段の被告第一建設が施工計画書を作成しないで、ジャッキダウンに臨んだ、とあるが余りにも工期的に切迫しており、その作成時間すら無かったのが事実である。
その証拠として同時にジャッキダウンしなければならないT工区の訴外清水建設は施工計画書を既に作成していたのか、の問題がある。
両者は連動して行うべきだとの被告SDGのNo.10項の提案が了解されているにも係わらずである。
その意味では、工期設定の誤りのみならず、T工区、U工区の工事・設計・監理の発注方式に根本的な問題があったと言える。
 

 
13
 
H13.
3.4.
 
■第1回ジャッキダウンの開始

被告第一建設は第1回ジャッキダウンの作業を開始した。
なお、被告第一建設担当者は、第1回ジャッキダウンに先立ち、上げ越し量を計測したところ、計画した上げ越し量が確保されていないことを把握していたが、被告SDG担当者、被告福地事務所担当者と協議することなく作業を実施した。
 

 
同左
 
左記の事実を被告SDGは、承知していない。

しかし、左記記述の、計画した上げ越し量が確保されていないことを把握していた、とあるが何故、上げ越し量が確保されていなかったかの理由を原告新潟県は分析していない。
事実は、支保工の基礎部分がPC床版の設置によりその重量で地盤沈下を起こしていたのである。
支保工とPC床版との間に設置されたジャッキで上げ越し量を調整すれば問題ないのであるが、その調整に数日は必要であるからしなかったのである。
要は、工期遵守が原告新潟県からの至上命令であり、技術的処置を省いたのである。
 

 
14
 
H13.
3.5.
 
■第1回ジャッキダウンの中断

被告SDG担当者は、被告福地事務所担当者に対し、3月3日に回答した、「R26仮支保工無しでも支障ない」旨の資料をFAXで送付した。
第1回ジャッキダウン開始後、支保工を取り外す途中で手締めによるタイロッドに緩みが生じ、束材が傾くなど、本件連絡デッキに極端な変形と大きな沈下が生じ、支保工を外すことができなかった。
そして、被告第一建設担当者は、作業中にR24付近の床版下部にクラックが発生していることを確認し、作業を中断した。
 

 
同左
 
左記上段の記述は全くの虚偽である。
事実は、被告SDG担当者は、被告福地事務所担当者に対し、3月3日に約束した回答を「R26仮支保工無しでは、こういう変形になってしまいます」という資料をFAXで送付したのである。

左記下段の記述について被告SDGは、承知していない。
 

 
15
 
H13.
3.6.
 
■第1回ジャッキダウンの中止の指示

被告福地事務所担当者は、被告第一建設担当者、被告SDG担当者とともに現地調査を行い、被告第一建設担当者に対し第1回ジャッキダウン中止を[指示]した。
 

 
同左
 
被告SDGは、前日までにジャッキダウンが行われていることは、どこからも連絡を受けず、まったく知らなかった。
この日(3月6日)午前中に東京のSDG本社に被告第一建設担当者からジャッキダウンを行っていたところ床版にクラックが発生したとの連絡があり、初めて、ジャッキダウンが行われていた事実を知った。
急遽、被告SDG担当者が現場に向かい到着したのが当日の夕方であった。
左記記述は全くの虚偽である。既にジャッキダウンは中止されており、被告SDG担当者は、被告第一建設担当者に対し第1回ジャッキダウン中止を[指示]していない。
 
 
H13.
3.9.
 
被告第一建設の現場事務所でジャッキダウンの不具合に関する対策会議が開催され、被告SDGも参加した。
先ず、現況の記録が重要で、正確な測量を行った上で補修の方法を考えるべきだと被告SDGは、関係者に申し上げ、具体的対策を翌日に立案することにした。
 
 
H13.
3.10.
 
原告担当者より、被告第一建設、被告福地事務所、および被告SDGに対し、ジャッキダウンの不具合について報告するように求められ、県庁の万代島再開発課に赴いた。
 
 
16
 
H13.
3.18.
 
■第1回ジャッキダウンの不具合に対する修正工事の上げ越し量の指示

被告福地事務所担当者は、被告第一建設担当者に対し、第1回ジャッキダウンの不具合に対する修正工事に際し、ジャッキアップし(沈下したデッキを油圧により持ち上げ、再度、中央部を水平よりも高くなるように上げ越しを付け直すことをいう。以下同じ)、上げ越し量を100mmとするよう[指示]した。
 

 
同左
 
被告SDG担当者は、被告福地事務所担当者および被告第一建設担当者の要請により、上げ越し量を100mmとするよう提案した。
 
 
17
 
H13.
3.19.
 
■第1回ジャッキダウンの不具合に対する修正工事施工計画書の承諾

被告福地事務所担当者は、被告第一建設担当者から提出されていた、R26仮支保工設置、R26-R27補強枠取り付け、タイロッド初期張力導入(No.22参照)、第2回ジャッキダウン手順等の内容を記載された修正工事施工計画書を[承諾]した。


なお、当該施工計画書には、後述する平成13年3月27日の第2回ジャッキダウン検討会以降に決定された事項も記載されており、後日、追加変更したものを平成13年3月19日付で承諾したものと解される。
 

 
同左
 
左記の事実を被告SDGは、承知していない。

しかし、「R26仮支保工設置」の決定は3月27日であり、「R26-R27補強枠取り付け」図面の作成完了は3月31日であり、「タイロッド初期緊張力導入」の最終値は3月30日に被告SDGから提案されたものであり、この項の日付3月19日にそれらを[承諾]できる訳がない。それを原告新潟県も承知しており、左記下段で弁明している。





すなわち、記録の日付を改竄したり遡ったりすることを原告新潟県は容認していることを自ら認めたことになる。
この原告新潟県の準備書面の全般にわたり[指示]、[提出]、[承諾]の日付が、事故後に原告新潟県の都合で作成された証拠といえる。
 

 
18
 
H13.
3.20.
 
■第1回ジャッキダウンの不具合に対する修正工事に伴う溶接試験結果の報告及びジャッキアップの開始

被告第一建設は、第1回ジャッキダウンの不具合に対する「修正工事に伴う溶接試験報告」を被告福地事務所担当者に[提出]し、被告福地事務所担当者はこれを[承諾]した。
被告第一建設は第1回ジャッキダウンの不具合に対する修正工事のジャッキアップを開始した。
 

 
同左
 
左記の事実を被告SDGは、承知していない。
 
 
19
 
H13.
3.21.
 
■顛末書の提出

被告福地事務所と被告第一建設は、第1回ジャッキダウン実施による不具合に関して、それぞれ「顛末書」を県へ提出した。
 

 
同左
 
左記の事実を被告SDGは、承知していない。

しかし、原告新潟県担当者は、被告福地事務所と被告第一建設に対して、「顛末書」の提出を要求することで、原告新潟県には第1回ジャッキダウン実施による不具合の責任が一切無いことを主張している。原告新潟県の責任逃れを証明するものである。
また、原告新潟県は「顛末書」を受け取り、どのような対策を講じたのかを証拠をもって明らかにすべきである。
 

 
20
 
H13.
3.22.
 
■第1回ジャッキダウンの不具合に対する修正工事の開始

被告第一建設は、鉄骨梁の切断・柱建て入れ直し工事を開始した。
 

 
同左
 
鉄骨梁の切断・柱建て入れ直し工事を実際に行ったのは、被告第一建設ではない。訴外大川トランスティルであり、明記すべきである。
 
 
21
 
H13.
3.26.
 
■第1回ジャッキダウンの不具合に対する修正工事の検査

被告福地事務所担当者は、修正工事の立会いと溶接後の柱建て入れ[検査]を実施した。
 

 
同左
 
第1回ジャッキダウンの不具合に対する修正工事の検査を、修正工事の立案者が検査していない。
また、発注者であり監理者Aである原告新潟県は、修正工事の検査および修正されたという確認を行っていない。
 
 
22
 
H13.
3.27.
 
■第2回ジャッキダウン検討会

原告担当者、被告福地事務所担当者、被告槙事務所担当者、被告SDG担当者、被告第一建設担当者ほかが出席し、第2回ジャッキダウン実施のための検討会を行った。
被告SDG代表者は、自ら、「十分な検討に至っていなかった」と述べた上で、「再考の結果、構造耐力的に問題ないが、最終的に健全なデッキとするためにはR26に仮支保工を設置し、これを平成14年度まで残す必要が」ある」との説明をした。
そこで、出席者の議論の結果、仮支保工の設置を検討することとなった。
連絡デッキ第T工区の施工者として、当該検討会に出席していた訴外清水建設株式会社担当者より、油圧ジャッキにより斜材ロッドへ初期張力を導入(あらかじめ張力を入れることをいう。以下同じ。)した後、ジャッキダウンを行うよう提案があり、これを受け、張力の導入数値は被告SDGが指示することになった。
 

 
同左
 
左記中段の、「被告SDG代表者は、自ら、十分な検討に至っていなかったと述べた上で、再考の結果、」までは事実に反する。そのようなことは述べていない。
その後の、「構造耐力的に問題ないが、最終的に健全なデッキとするためにはR26に仮支保工を設置し、これを平成14年度まで残す必要がある」の発言は事実である。
さらにその後の、「出席者の議論の結果、仮支保工の設置を検討することとなった。」は事実に反する。
事実は、議論も検討もなく、被告SDGの提案に対して原告新潟県担当者は、激高して「今頃になっても、まだ、仮支保工が必要だなど認めるわけにいかない」と全面否定の態度であった。
被告SDGは、R26仮支保工の設置は技術工学的に不可欠であったから、やむを得ず、被告SDGの費用負担で行う旨、宣言した。その結果、原告新潟県担当者は、ことの重要性にようやく気付き、R26支保工設置にきわめて消極的に同意したのである。

左記後段の「これを受け、張力の導入数値は被告SDGが指示することになった」は事実に反する。被告SDGは既に張力導入数値は、解析上で算定していたが、R26の仮支保工の設置が大前提であり、その設置決定なしには意味をなさないからである。
また、導入の工法についても、原告新潟県と被告第一建設との工事契約の明細内容を被告SDGはまったく知らないので、工法指定はすべきでないと考えていた。
 

 
23
 
H13.
3.30.
 
■斜材ロッド初期張力の指示及びR26-R27間鉄骨補強枠の設置指示

被告福地事務所担当者は、被告SDG担当者より全てのロッドの初期張力の導入値の指示を受け、当該数値を被告第一建設担当者に[指示]した。
被告福地事務所担当者は、R26-R27間の仮設補強枠設置を被告第一建設担当者に[指示]した。
被告第一建設担当者は、R26仮支保工の設置とともに、R26-R27間の仮設補強枠の設置を行った。
 

 
同左
 
被告SDGは、被告福地事務所に斜材ロッドの初期張力の導入値を指示していない。解析結果を連絡したのみである。
左記中段および後段の記述は日付を誤っている。事実は以下である。
 
 
H13.
3.31.
 
第2回ジャッキダウンの日程を知らされていない被告SDG担当者が、現場に出向いたところ、被告第一建設担当者から、今日中に仮設補強枠の図面が欲しいと知らされ、急遽、ズケッチを起こして手渡したのが、同日の深夜であった。
 
 
H13.
4.1.
 
前日の深夜に完成した仮設補強枠のスケッチは、4月1日に鉄工所に渡され、同日に加工組立てが完成し、さらに同日に現場に設置された。
こういった異常な工程を強要したのは原告新潟県である。
 
 
24
 
H13.
4.2.
 
■第2回ジャッキダウン開始の指示及び床版クラックの補修指示

被告福地事務所担当者は、被告第一建設担当者に対し、第2回ジャッキダウン開始を[承諾]し、被告第一建設担当者はジャッキダウンを行った。
被告福地事務所担当者は、ジャッキダウン時に生じたクラックの補修を行うよう被告第一建設担当者に[指示]し、被告第一建設担当者は補修を行った。
 

 
同左
 
左記の事実を被告SDGは、承知していない。
 
 
25
 
H13.
4.19.
 
■竣工検査

原告は、竣工検査を実施した。
 

 
同左
 
原告新潟県は、竣工検査を実施したのか。実施したのであればその証拠を提出すべきである。
3月2日以来、原告新潟県は第1回ジャッキダウンの不具合、ジャッキアップ工事、その補修工事、そして第2回ジャッキダウンと全ての経緯を承知していた筈である。
であれば、竣工検査時にそこを重点的に行うべきであり、さらに、発注者として、監理者および施工者から「始末書」あるいは「念書」の提出を求めるべきであった。
そこに、第1回ジャッキダウンの不具合の原因とその補修方法とを記載し、「竣工した構造物は当初の性能が復元されたものであり、万一、第1回ジャッキダウンの不具合が原因して本連絡デッキに問題が発生した場合は、すべての責任を監理者および施工者が負う」としたものとすべきであった。

こういった内容の「始末書」あるいは「念書」が無いまま、竣工した構造物を原告新潟県は受け取っているのであるから、第1回ジャッキダウンが本件落下事故と関連しているのであれば、当然、発注者および監理者Aとして原告新潟県もその責任を負うものである。
 

 
26
 
H13.
4.25.
 
■連絡デッキ一部供用開始(立体駐車場〜佐渡汽船)

原告は、本件連絡デッキのT、U工区部分の供用を開始した。
 

 
同左
 
原告新潟県は、本件連絡デッキのT、U工区の供用を開始するに当たり、その安全性について、被告SDGに一言も意見あるいは見解を求めていない。原告新潟県に、まったく問題意識が無かった証拠である。
被告SDGは、独自に供用開始後、平成14年度増設工事完了までの期間、本件連絡デッキの追跡調査を行っている。
 



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Updated November 04, 2005