SDG

朱鷺メッセ連絡デッキ落下事故の真相解明に挑む


第9章
検証申出

     SDGの原因調査の結論は、R27上弦材鉄骨の溶接欠陥が崩落起点である、というものであるが、鉄骨の破断した実物は、新潟県の保管倉庫に拉致されたままであるから、その検査が何もできていない。

そこで、裁判所にお願いすることにした。この鉄骨部材の検査をすれば、多くの真実を発見し本当の落下原因を証明できます、したがって、裁判所を通して試験実施命令を新潟県に対して行って下さい、という趣旨が「検証申出書」である。
これをSDGは、平成17年(2005年)6月9日に新潟地方裁判所に提出した。


以下、SDGの「検証申出書」


検証申出書
平成17年6月9日

新潟地方裁判所第1民事部合議係  御中

〒150-0012 東京都渋谷区広尾5丁目9番9号
被告:株式会社  構造設計集団<SDG>
代表者代表取締役  渡辺邦夫
tel : 03-3446-6109
fax : 03-3446-0870

第1 被告SDGは、次のとおり検証を申し出る。
 
検証すべき事実
被告SDGの平成17年3月27日付準備書面(2)、平成17年4月8日提出のCD-ROM(乙D第50号証)および平成17年5月25日付準備書面(4)で述べた通り、本件落下原因について、R27上弦材鉄骨破断が起点であることは、被告SDGの崩壊シミュレーション解析を含む諸解析で明らかである。
これを実証するためには、落下した鉄骨および残存した鉄骨を利用して、溶接破断面の調査、溶接破断面の再現引張試験、ならびに鋼材材質検査が必要不可欠である。
これらの検証により、初めて真の落下原因が特定され、本件落下事故にともなう賠償責任が明らかになる。

検証の目的物
以下の試験体を検証の対象とする。
これらは、原告新潟県が保管しているものである。
(1) 信濃川側入江側共、R27佐渡汽船側保管破断部 ・・・・・ 16ピース
(2) 信濃川側入江側共、R27朱鷺メッセ側残存破断部 ・・・・・ 2箇所
(3) 信濃川側入江側共、R19佐渡汽船側残存破断部 ・・・・・ 2箇所
(4) 信濃川側入江側共、R19朱鷺メッセ側保管破断部 ・・・・・ 2箇所
(5) 信濃川側R18を中心にして左右のH-200x200x8x12を対称に1mづつ、既に切り取った部材と接合部 ・・・・・ 1箇所
(6) R19-R27間の落下したH-200x200x8x12で保管されている中で健全な部分でL=2mを採取 ・・・・・ 1箇所

この内、(5)の部材は、「鉄骨部材の受け渡しの(4)項」(乙D第35号証)にある通り、被告SDGが原告新潟県に対し、平成16年5月27日に貸与を願い出て、原告と締結した「朱鷺メッセ連絡デッキ落下事故に係る残存デッキ及び落下デッキを用いた試験に係る協定書」(乙D第36号証)の第4条の2の協定に従い、切り取り施工費を納金したにも関わらず、未だに原告・新潟県から貸し出されていないものである。

検証によって明らかにしようとする事項
(1) 部材の一部を利用した鋼材材質(化学的、機械的)検査により、実際の鋼材が規格証明書と同一のものであるか否かを明らかにする。
(2) 破断面および切断面の拡大顕微鏡による溶接欠陥性状の分析により、その耐力予測と欠陥発生原因を明らかにする。
(3) 部材の一部を利用して溶接欠陥を再現し、引張試験を行い、この部分が落下の起点であり得るかの実証的実験を行う。

検証機関
財団法人 日本溶接技術センター
         AWA認証機構川崎事務局
         神奈川県川崎市川崎区本町2-11-19
         Tel : 044-222-4102    Fax : 044-233-7976
試験詳細は検証機関の決定による。
なお、検証に際しての試験および実験はすべて公開で行う。

検証に要する費用負担
被告SDGが負担する。                                   以上


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Updated November 19, 2005