2000/06/23 公開
担当:カルネアデス

EVE burst error

熱砂の誓い

#02


じゅ〜。

流石はエルディア――すまん、
エルディアの名前すら知らなかった私だが‥‥
なぜかこう言ってみたかったのさ――虫眼鏡で葉巻に灯が点く。

――いや、厳密に言って虫眼鏡は持ち合わせていない。

そこにある鏡で光を集め、太陽の光を一点に絞り込むことによって、
高熱を発生させるという‥‥あれだ。

もちろん普通の鏡ではそんな芸当は無理なので、
破棄されたと思われる手鏡を集めたまでだ‥‥これがなぜかよく落ちている。



現在私は、別段荷物も軽量だったので、辺りをぶらぶらしていると言う訳さ。

街といってもほとんど砂漠に溶け込んでいる感じ‥‥
迷彩と言えば迷彩処理が施(ほどこ)されている感じだな。

建物も土で固めたのでは? ‥‥と思わせるほどの砂色で、
見渡す限り軒並み所狭しと建っていると言ったところか。

先に独り言を言っていた――独り言って何だ?――通り、
地面は砂一色、どこが大火傷が出来る地面なのか見極めが困難だ。

街の中だけあって、
足場は固められてはいるが‥‥たまに暑い場所(ところ)がある。

先ほどの泥濘(ぬかるみ)のような感触――固められていない砂は人間を、
大火傷させる為だけに大口を開いているのだ――が寒気を誘う‥‥が、
周りの環境がそんな一時の涼しさも許してはくれない。

「やはり‥‥地獄の一丁目だな。」

私はエルディアへ着いた当初、感じた感想を再び口にしていた。

「‥‥ん?」

今‥‥何か聞こええなかったか?
‥‥私に聞こえないのだかわかる訳がないか。

『ほら、こっちに来るんだ!』

‥‥聞こえたか? 英語だぞ‥‥今のは。

『ほらほら、さっさと来るんだ!』

‥‥こっちからだな。

『あんたの騎士様はもう事切れているからな。はっはっはっ‥‥。』

尋常じゃないな‥‥どうする?

『‥‥勝手に‥‥ころ‥‥すな‥‥よ。』

他の国まで来て問題は起こしたくないぞ‥‥。

『‥‥へぇ、優男さん。意外と頑張(がんば)るねぇ。』

ここを曲がれば現場だと思うのだが‥‥どうする。

ばきっ!!

‥‥ぐ、後頭部に激痛が‥‥い、意識が‥‥。

どさっ。

『何だこいつは?』

『そこに居たのさ、援軍かもしれないから伸(の)しといたぜ。』

『‥‥中国人か? ふむ、面白い余興が見れそうだな。』

‥‥そんな会話が私の周囲で展開されていたような気がするが、
私の灰色の脳細胞は休みたがっているらしい‥‥この要求には、
不本意ながら応じてやらなけらばならぬ‥‥悲しい性(さが)だな‥‥。

ちょっと待ってくれ相棒――脳細胞の事だ――最後に言わせろ、
俺は日本人だ!‥‥と‥‥無理‥‥か。

to be continued ...


あとがき

‥‥という事でいきなり話には動いてもらいました。
それより‥‥書けてしまいました(笑)

次回は‥‥一応山場かも、早すぎですが (^^;

何となく、『A・Iが止まらない!』のSS書いた理由が解った気が‥‥。
これと同じかな‥‥と。裏話ですからね。

同じ時期に完結した‥‥。今更ながら書いているものという (^^;

そういえば弥生のお母様の名前、決めた方が良いんでしょうかね?
ぼんやりとは浮かんでますけど‥‥誰か当ててください(苦笑)

それでは、感想お待ちしておりますぅ〜♪


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