サイベリアと言うインターネットカフェがある。 連日超満員のこのカフェは一見、クラブと思われがちだが、 小学生からお年寄りまで幅広い客層を持つ。 そうはいってもヤバイ情報や物(ブツ)の受け渡しも行われているようだが……。 カウンターで1人の男がグラスを傾けている、その男の前にグラスが差し出される。 男「……?」 DJ「あちらの方からです。」 DJと呼ばれるマスター(DJもやっているのだが……)の示す方向に1人の男がいる。 男「まったく止めてくれよ、そういう事は。」 グラスを両手に持って文句を言う男。 男「なぁ、黒沢さんよ。 それともそういう趣味持ちかい?」 黒沢「はは、悪いな。」 グラスを受け取る黒沢。 男「最近どうだい、景気は?」 黒沢「うーん、どっこいどっこいだな。」 男「どっこいどっこい〜? ホントかよ……。」 男はいっきにグラスの中の液体を流し込む。 黒沢「あー、これおかわりね。」 男「橘(たちばな)だけだって世間の噂だぜ、今のご時勢、儲(もう)けてるのはさ。」 肩を竦(すく)める男。 黒沢「ま、このご時勢だからな。」 黒沢に向き直る男。 男「そうそう、『あの娘(こ)』 の情報あったか?」 黒沢「『あの娘』 ぉ? 橘といっても万能じゃないんだがな。」 頭を掻(か)きながらにやりと笑う黒沢。 男「……。」 黒沢「お前が来てくれたらもっと万能になるんだけどな。」 男「ふん、いまさらよく言うよ。」 鼻で笑う男。 DJ「はい、おかわりどうぞ。」 グラスを2つ差し出すDJ。 黒沢「ありがとう、マスターに頼んだ方がいいんじゃないか?」 DJ「? 何の話です?」 男「そうかもな……。」 写真を背広の中からDJに差し出す男。 DJ「……うーん。」 黒沢「私もどこかで見たような気がするんですけどね、その娘。」 DJ「確かに見たような気はしますね……変な感じだ。」 男「私の連絡先はここですので。」 男は名詞を机の上に置く。 DJ「牧野慎一郎。あんたがあの牧野か?」 牧野「その娘の名前は――――。」 |
あとがき こんばんはカルネアデスです、ご無沙汰でした……。 EVE burst error というゲームのみんなでSSを書こう!……みたいな企画が有りまして……。 それ以降 (2000/05/01締め切り) 全体的に士気が落ちております(冷汗) ただの五月病だったりして (^^; ……で、今回は前回のまったく続き、黒沢の会議を(嘘々) まったくストックが増えません、こちらも13話で終わってしまうのだろうか……。 |
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