2000/06/01 公開
担当:カルネアデス

serial experiments lain

- worth the movie -


#11 Ver.β


サイベリアと言うインターネットカフェがある。

連日超満員のこのカフェは一見、クラブと思われがちだが、
小学生からお年寄りまで幅広い客層を持つ。

そうはいってもヤバイ情報や物(ブツ)の受け渡しも行われているようだが……。



カウンターで1人の男がグラスを傾けている、その男の前にグラスが差し出される。

男「……?」

DJ「あちらの方からです。」

DJと呼ばれるマスター(DJもやっているのだが……)の示す方向に1人の男がいる。



男「まったく止めてくれよ、そういう事は。」

グラスを両手に持って文句を言う男。

男「なぁ、黒沢さんよ。 それともそういう趣味持ちかい?」

黒沢「はは、悪いな。」

グラスを受け取る黒沢。

男「最近どうだい、景気は?」

黒沢「うーん、どっこいどっこいだな。」

男「どっこいどっこい〜? ホントかよ……。」

男はいっきにグラスの中の液体を流し込む。

黒沢「あー、これおかわりね。」

男「橘(たちばな)だけだって世間の噂だぜ、今のご時勢、儲(もう)けてるのはさ。」

肩を竦(すく)める男。

黒沢「ま、このご時勢だからな。」

黒沢に向き直る男。

男「そうそう、『あの娘(こ)』 の情報あったか?」

黒沢「『あの娘』 ぉ? 橘といっても万能じゃないんだがな。」

頭を掻(か)きながらにやりと笑う黒沢。

男「……。」

黒沢「お前が来てくれたらもっと万能になるんだけどな。」

男「ふん、いまさらよく言うよ。」

鼻で笑う男。

DJ「はい、おかわりどうぞ。」

グラスを2つ差し出すDJ。

黒沢「ありがとう、マスターに頼んだ方がいいんじゃないか?」

DJ「? 何の話です?」

男「そうかもな……。」

写真を背広の中からDJに差し出す男。

DJ「……うーん。」

黒沢「私もどこかで見たような気がするんですけどね、その娘。」

DJ「確かに見たような気はしますね……変な感じだ。」

男「私の連絡先はここですので。」

男は名詞を机の上に置く。

DJ「牧野慎一郎。あんたがあの牧野か?」

牧野「その娘の名前は――――。」

to Be continued ...


あとがき

こんばんはカルネアデスです、ご無沙汰でした……。

EVE burst error というゲームのみんなでSSを書こう!……みたいな企画が有りまして……。

それ以降 (2000/05/01締め切り) 全体的に士気が落ちております(冷汗)
ただの五月病だったりして (^^;

……で、今回は前回のまったく続き、黒沢の会議を(嘘々)

まったくストックが増えません、こちらも13話で終わってしまうのだろうか……。


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