小説『いつかキミに……』登場人物紹介


狼:
本作品の主人公。
幼い頃から柔道を嗜んでいる身ではあるが、身長が低いことにコンプレックスを感じている。
相棒のクマとは幼い頃からの付き合いではあったが、意外な出来事をキッカケに恋心が芽生える。
少々せっかちで、気の荒い部分があるが、交友関係を大事にする。
面倒見が良く、世話好きな性分のためか、後輩達からも慕われている。
クマとの同棲生活を始めてからは、ぐーたらなクマに苛立ちを覚える反面、
「団地妻の悦び」という物に目覚めつつある。
目指す物は「良妻賢母」、買い物上手な主婦のカリスマに成り上がることを渇望するという
何処か乙女チックな一面を持っていたりする。
フットワークの良さは自他共に認めるところであり、旅行の計画を発案する等
新たな交友関係の構築にも余念が無い。

クマ:
本作品の主人公。
でかい図体と、開けっ放しな性格が持ち味。
物事を大雑把に考える上に、そそっかしいという危うい性格の持ち主。
シモネタ好きで助兵衛な性分は父親譲り。
思考回路が筋肉で出来ているらしく、理性よりも本能で物事を考える傾向にある。
少々保守的な狼とは対照的に、使える物ならば何でも柔軟に活用し、
交友関係を広げようと考えて居る。
大雑把な性格ながらも、意外に嫉妬深く、色々な人に興味を抱く狼に
苛立ちを覚えることもしばしば。
無類の酒好きで、地響きの様なイビキをかくため、安眠を妨害された
狼から酷い仕打ちを受けることも少なくない。
モノマネ好き、お笑い好き、コスプレ好きという自他共に認める芸人系。

狼父:
生真面目な性分の銀行員。
人生送りバントがモットーで、何をするにも波風立てずに生きていこうと考える。
あらゆる格闘技に精通している、史上最強の78歳と称される実母に
まったく頭が上がらない上に、これまた強気の妻との間の板ばさみに悩んでいる。
と見せ掛けながら、実は華麗にスルーする技術に長けているため、
主に狼に被害が及ぶことになる。

狼母:
元モデルという肩書きは伊達では無い、美人なお母さん。
その端麗な容姿からは想像も出来ないほどの腕力を持ち、
両の手で息子と夫を軽々と持ち上げられるという、化け物並みの腕力の持ち主。
姑(つまりは狼ババ)との千年に渡る戦いに備え、日々精進を欠かさない。
料理上手で家事も得意。良き母、良き妻である。
息子の狼から、クマのことが好きだという告白を受けた時にも
寛容に受け入れる等、懐の深さを見せる。
オレオレ詐欺の電話が掛かってきた際には、
息子に傷物にされたという示談交渉に関して、息子が関与することは断じて無いと言い切る。
「何故なら、うちの息子、男好きですから!」
伝説的な切り返しに、息子の狼は言葉に出来ない心の傷を負うことになった。

狼兄:
狼とは実の兄弟とは思えない程に美形の青年。
流れるような銀髪を持つピアニスト。
その要旨からか、数多くの女性ファンをその手に持つ。
だが、表向きの姿と裏の姿との差が大きく、弟の狼曰く「ケダモノ」らしい。
腕利きのホストの様なビジュアルに、巧み過ぎる話術の持ち主であり、
騙された女達は、騙されて尚、夢を見せて貰えたことを感謝するという
ある種、都市伝説の様な生き方をしている。
母曰く「何処で歩むべきレールを間違えたのかしらねぇ」とのこと。
かつて、勇敢にも(無謀にも?)祖母に挑み、九死に一生の体験をした身でもある。
弟の狼からは、最低呼ばわりされているが、意外にも兄弟の仲は良いらしい。

狼叔父:
勝浦で民宿を経営する狼の叔父。豪快な人物で、狼達が遊びに来る際には
豪快な海の幸で歓迎する等、中々に良き叔父としての振る舞いを見せる。
しかし、その「良き振る舞い」は無料では無く、有料であり、
上手い海の幸を餌に、老朽化が進む民宿の屋根瓦の張替え作業等を
情け容赦なく言い付けるなど、中々にしたたかな人物。
とは言え、毎年大人数で訪れる狼のために、
その期間は貸切りにしてくれるといった気遣いも見せる。

狼ババ:
人類最強の名をその手に収めた78歳の老婆。
素手で野生の熊を半殺しにする等は朝飯前。
うかうかと家に侵入してきた窃盗犯が、自ら救いを求めて
警察に電話をする等、数々の伝説を築き上げてきた人物。
若い頃は「きゃりあうーまん」だったらしく、嫁の振る舞いに関しても
異常に厳しい立ち振る舞いを見せる。
「電話のコールは三回以内が基本だと言わなかったかい?」
ふらふらと訪れた振込み詐欺を、壊滅状態に陥れたこともあり、
地元の老人達の間では英雄と化している。
あらゆる武術に精通しており、生きている者から
あばら骨を数本抜き取るなど、人の技とは思えない技を使いこなす。
嫁との間に繰り広げられる戦いのために、日夜、野山を駆け巡り
修練を怠らないという恐るべき人物である。

シロクマ:
クマの弟。外見こそ兄とソックリであるが、中身は正反対。
几帳面でシッカリ者。後先考えずに暴走するクマ一家の中では希少な存在。
驚く程に純情な性分で、想いを寄せていた銀キツネに告白し
付き合うようになったまでは良かったのだが、無菌室で育てられたかのような
純情さ故に、手を繋ぐだけでも頭から蒸気が噴き出すほどの勢いであるため
周囲からはいじくり倒される羽目になることが多々ある。
珍妙な奴らと縁があるらしく、マスコットの様な子豚兄弟とは大の仲良しである。
兄の周囲にいる、男好き連中からも興味を持たれることも多く、
皆との旅行時には、厳戒態勢で貞操を守り抜こうとする等
中々に波乱万丈な人生を歩まされる身である。

クマ父:
大工の棟梁。とにかく豪快な性格で、無類の酒好き、シモネタ好き。
「うどん生地を作るのも、子供を作るのも、腰が大事なんだよ。腰がな?」
など、周囲がドン退きするような発言を、堂々と大声で発する等、
一緒にいる者を途方も無く不安な気持ちにさせてくれたりもする。
何よりも家族を大切に想い、家族の友人達も皆家族と考えるなど懐の深さを見せ付ける。
この開けっ放しな性格なので、息子達の誕生にまつわる話さえも
何の遠慮もなしに、笑い話の如き勢いでし始めるから始末に終えない。
盲腸の手術をした際に、見舞いに来てくれたカミサンとチョメチョメした結果、
クマが誕生したのだと、シレっと発言をしてくれるなど、中々豪胆な人物である。
普段は恐ろしく豪胆な性格ではあるが、家族の危機に瀕すると一転して
周囲のことなどお構いなしに、何としてでも家族を救おうとする熱血漢な一面も見せる。
こういう性分なので、息子達からは白い目で見られながらも、
実は多大な尊敬を受けていたりもする。

クマ母:
プロ並の料理の腕を誇る、クマ&シロクマの母。
冗談半分で料理本を出してみたら、いきなりミリオンセラーをヒットさせる等、
自他共に認める、恐ろしいまでの天然ぶりを見せる。
シロクマの彼女の銀ギツネのことを、実の娘の様に可愛がっている。
「うちは男所帯だから、あなたのような可愛いお嬢さんが欲しかったのよね」
と、早くもシロクマの嫁にする気満々だったりする。
もちろん、嫁にすることなど微塵も考えておらず、これもまた
天然の為せる技というものである。
しかし、天然の様に見せ掛けて、時折計算尽された行動を見せるなど、
中々にしたたかな一面も見せる。
ソプラノ歌手張りの体型だが、その歌声もまた、プロ級であり
クマ家からはゴージャスなソプラノボイスが響き渡ることも珍しくない。

銀キツネ:
シロクマの彼女。誰に対しても物怖じしない元気一杯な女の子。
華奢な体付きとは裏腹に、底無しの胃袋を誇る。
シロクマと共にケーキバイキングに出掛けては、次々と偉業を成し遂げてきた。
彼女の訪れたケーキバイキング店は、次々に廃業に追い込まれるという、
恐ろしい都市伝説を為し遂げた戦歴も持つ。
誰に対しても元気一杯で、人見知りをしない性格も手伝い、
町では結構な有名人となっている。
可愛らしい外見も手伝い、今ではサインを頼まれることもあるらしい。
若い割には妙にシッカリしており、早くもシロクマとの
結婚生活をシミュレートするなど、実に抜け目が無い。
母子家庭で育ち、兄弟もいないため、シロクマの友人達に
囲まれている時間を何よりも幸せと感じている。
好きな歌はあみんの「待つわ」
可愛いふりしてあの子、割とやるもんだねと、という出だしが
自分の姿を現しているみたいでお気に入り♪ というのは本人談。

虎:
お笑い軍団の中では珍しく、波乱万丈な恋物語を綴る者。
出身は北海道は小樽。同郷のイルカとは、大学時代からの付き合い。
一度は日本料理の道を目指していたが、自分の腕の至らなさに悲観して挫折。
以降はホストとしての人生を歩んできた。
最愛のイルカを見捨てて、一人東京に逃げたことを未だに後悔している。
狼とクマとの間に、かつての自分とイルカの姿を重ね合わせており、
同じような非業の結末に至らないように、手を差し伸べようとする。
だが、虎を追って上京してきたイルカとの再開により
一度は凍り付いた二人の物語は再び動き出そうとしている。
南青山にイタリア料理店をオープンさせたイルカの元で
現在は共に働くようになっている。
しかし、虎とイルカとの恋愛物語は絵に成り過ぎるため、
カオス過ぎる連中と共に在ると、逆に、彼らがお笑い要素になってしまう
という不思議すぎる事態に、実は結構深刻に悩んでいる。
狼達からは「虎兄」と親しみを篭めて呼ばれている。

イルカ:
青森県出身出身。
繊細な心を持ち、虎との道ならぬ恋に悩む者。
北の大地を甘く見ていた末に起こした事故。それが二人の出会いだった。
見捨てられても、突き放されても、それでもなお虎のことが忘れられないという
どこか乙女の様な生き方をしている。
繊細で物腰豊かな立ち振る舞いを好むが、決して女々しい訳では無い。
細かなところにも気配りができ、女性受けする繊細なデザインセンスを持つため、
お店は連日、満員御礼とまではいかないものの、地元のOL層からの支持も高く、繁盛している。
また、その優雅な振る舞いからか、女性客からの人気も高く
公私共に女性の友人も多く存在しているらしい。
もっとも、イルカは虎以外には興味を示さないため、
女性陣も人畜無害な彼とは接し易いのだろう。
上昇志向が極めて強く、プロ意識が強い。
料理だけでは留まらず、洋菓子作りにも最近は力を入れているらしい。

ハスキー兄:
かつてはハスキー弟と共に、ケチな窃盗などを繰り返してきた身。
何度も刑務所のご厄介になる等、道を踏み外してきた身でもある。
大柄な体付きに、鋭い眼光。口調も荒々しいため、周囲からは
怖い人だと思われがちだが、実際には気さくな性格で、仲間想いな人物である。
改心した今は、牛丸の紹介で譲り受けた自動車整備工場で真面目に働いている。
昔は日本料理店で板前を務めていた時期もあり、料理の腕は本物である。
悪さをしていた頃に、本気でぶつかりあった狼達とは
すっかり仲良しになっており、良く一緒に出掛けたりする。
酒癖の悪さはクマと良い勝負であり、
酒が入ると異様なまでに豪胆な性格になる。
ハスキー弟は血のつながった兄弟では無いが、実の兄弟の様な関係である。
意外にもハスキー弟には弱いらしく、わがままを言われても
強く抵抗することが出来ない等、意外にお茶目な一面を持つ。

ハスキー弟:
かつてはハスキー兄と共に、ケチな窃盗などを繰り返してきた身。
何度も刑務所のご厄介になる等、道を踏み外してきた身でもある。
ハスキー兄よりも一回り縦横に小さい他は、良く似た外見をしており、
傍から見れば、本物の兄弟にしか見えない。
狼とは同じ年であり、それもあって仲良しだったりする。
いかつい外見とは裏腹に、子供の様な振る舞いを見せることもある。
ハスキー兄のことを、誰よりも大切に思っており、
彼を改心させたのは、ハスキー弟が流した一粒の涙であった。
ハスキー兄とは異なり、あまり酒は得意では無く、
むしろ、皆と話し込みながら、甘いお菓子を食べることを好む。
指先が器用で、裁縫をさせると見事に修復してみせる。
ハスキー兄の作業着を裁縫して修復する度に、
仁義に厚いハスキー兄の涙を見せられている。
「お前が俺の弟分で、俺ぁ本当に幸せだぜ(一粒の涙)」
で、それを見るたびに胸が時めいてしまうといった具合に、
中々、人には計り知ることの出来ない、怪しげな思考回路を持っている。

カンガルー坊や:
可愛らしい外見とは裏腹に、妙に世間ズレした発言をする男の子。
狼のことを実の兄の様に思っている。
「ママ、ぼく、弟欲しいなぁ」
と、母親を赤面させるような愛らしい発言をしながらも、
裏ではちゃっかりと、弟を作り上げるための仕込みをせっせと行うなど、
大人顔負けのしたたかさを見せたりする。
そのため、時折、うっかりと心の声が露呈する度に
周囲の人々を凍り付かせる。
若干7歳にして、世の全てを知り尽くしたかの様な鋭い発言をすることもある。
ハスキー兄弟に誘拐された際にも、身代金が安過ぎるだの、
きつく縄で縛り過ぎて人質が絶命したらどうするのか? 等と、
周囲の大人達を愕然とさせる発言を繰り出す。
こうした発言を発する際には、一瞬、悪魔の様な顔になるのがポイント。

カンガルーママ:
何処にでもいそうな一般的な主婦ではあるが、
その昔は「関東愚連隊」というレディースの頭をやっていた時期もある。
そのことを知っている息子からは、上手い具合に呼び水を仕掛けられては、
人前でうっかり、レディース時代の本性を露呈することもしばしば。
バイクの運転技術は卓越したものがあるが、反面、自動車の運転は
壊滅的なまでにヘタクソである。
その度に、ハスキー兄弟の世話になっている。
カンガルーママのツボを心得ているハスキー兄に
「姐さん、お疲れ様です」と声を掛けられる度に、条件反射的に
レディース時代の自分が現れてしまう。
カンガルー坊やが友人の母親に紹介する際には
「うちのママね、極道の妻なんだよ」と紹介されては、
「誰が極妻じゃ!? 関東愚連隊の頭だと何度言えば判るんだ!?」
と、条件反射的に返してしまい、お母さん方の時を止めてしまう。

カンガルーパパ:
見るからに体育会系なスポーツマン。
息子のことを「ジュニア」と呼ぶ辺りが、中々に特徴的な人物である。
子煩悩で、一人息子のことを猫可愛がりしている。
少々過保護な一面はあるが、子供想いの優しいパパである。
若かりし日の自分と、どこか似たような性格の狼のことを
気に入っており、息子のために遊びに来てくれるのを嬉しく思っている。
妄想癖の激しい狼は、自分に気があるのではと勝手に勘違いしており、
「妻子ある男ってイイよね」
との発言に、背筋が凍り付くこともしばしばである。
酒も煙草もギャンブルもしない身ではあるが、
子供の様な好奇心旺盛さを失わない身であるため、
自分とは異なる道を歩む狼に興味津々の御様子。
興味を持って貰える⇒ちょっとしたアイドル気分を味わっている様子。

獅子先生:
大柄ながらも整った体型と、美しいたてがみを持つ者。
丸い眼鏡に優しそうな顔立ち。口を開けば、シブ過ぎるバリトンボイスを響かせる
奥様キラーとしても名高い教師。
本人は至って天然なキャラなのであるが、何処でもフェロモンを
ばら撒いているため、世の奥様方を日夜悩ませる罪なるお方。
狼&クマの住むマンションの隣に住んでいる。
何の科目の教師なのか、どういった学校に勤めているのか等、
あらゆることが不明確ではあるが、そのミステリアスさがまた魅力に拍車を掛けている。
黙って座っていれば、完璧過ぎる人物なのだが、動き始めると
違った意味で周囲を凍り付かせてくれる。
居酒屋に入り、乾杯の音頭と共に、一瞬でビールを飲み干す。
で、そのまま通りすがりの店員を捕まえて注文する等は日常茶飯事。
一緒にいる者が身の危険を感じるほどの天然振りを発揮し、
車の運転時にも、右に曲がるつもりで、ウィンカーを左に出す等、当たり前のこと。
後ろで事故が起こっても「運転には気をつけないといけませんねぇ」といった具合。
その丁寧な喋り口調とシブ過ぎる声と、あふれ出す色香で全てを帳消しにするイケナイお方。

獅子先生の奥さん:
強烈な個性を持つ獅子先生の奥さん。
当然、この人も只者では無い。
少女の様な無邪気で、愛らしい振る舞いをしながらも、
すれ違う男達が必ず振り返る程のグラマラスな容姿を誇る。
魔性の名を欲しいままにしているが、本人にはそんなつもりは全く無い。
獅子先生と並んで歩くと、何処の英国貴族なのか? と思う様なビジュアルになる。
その外見に加えて、人間離れした体の柔らかさを誇るため、
下手なお化け屋敷の仕掛けよりも、遥かに恐怖感たっぷりな振る舞いも可能。
料理が得意で、自他共に認めるお茶好き。
お客人には自慢の茶と、お手製の菓子を振舞うなど、
ますます英国貴族風な振る舞いを好む身。
狼達との関わりから、お母さん方とも仲良しになる。
物怖じしない銀ギツネに「どうやったら、そんなにおっきくなるの?」
と、問い掛けられた際には、真顔で「そうねぇ。ポンプで空気を入れたら、大きくなるかも知れないわねぇ」
と、涼やかな笑顔で返す等、夫婦揃って珍妙な人々である。

黒豹:
ネット経由でクマと知り合い、友人になった。
スポーツ万能で、中々の男前ではあるが、幼女好きという
アブないシュミの持ち主である。
どういう経緯でクマと知り合ったのかは定かでは無いが、
少なからず、一般人が歩む路線とは異なる路線を歩む同士というので意気投合したらしい。
クマがボケ担当だとすれば、彼はツッコミ担当とも呼べるような関係で、意外に気は合うらしい。
面白い友人揃いのクマの話に興味を示し、自分もその濃い連中の
仲間入りを果たしたいと願う、中々の命知らずである。

カラス:
狼の後輩で、京都出身。幼い頃からの期間をずっと
京都で過ごしているため、関西弁で喋くるのが特徴。
狼、クマの両人のことを良く知っているため、想定外の展開を歩む
二人に興味を示して、首を突っ込むようになった。
趣味が買い物ということもあり、様々な情報に詳しい人物である。
しかし、服のセンスが酷いと周囲の人々に言われたために、
狼に一緒に服を買いに行こうと誘いを掛ける。
頼まれれば嫌とは言えない狼に、明らかにネタとしか
思えないような服の数々を選ばれるなど、昔と変わらずネタ扱いされ続けている。

イーグル・マッスル:
本名は「イーグル」であるが、その外見からか
周囲からは「イーグル・マッスル」と、何だか芸能人みたいな名前で呼ばれている。
表情豊かではあるが、妙に無口な性分である。
その声は妙に低く、異様なシブさに聞く者を驚かせる。
その呼び名の通りに、体を鍛えることが趣味であり、
肉厚な体付きを惜しみなく披露する。
時も場所も一切関係無く、鍛え上げた肉体美を披露したがるため、
一緒に居ると、ヒヤヒヤさせられる。
その無口な振る舞いとは裏腹に、マニアックな芸能人のファンである。
市原悦子の無類のファンであり、「家政婦は見た」シリーズは
欠かさずに見ているという、中々の通である。
酒が入ると体温が急上昇するらしく、衣服をまとって居られなくなるらしい。
一応、女性の前では「最期の砦」は、辛うじて思い留まるそうだが
男しか居ない場合は、ストリッパー状態になるという何とも業の深い人物である。
変人同士気が合うらしく、黒豹とは長い付き合いらしい。

猪:
狼&クマが暮らす部屋の真下に暮らしている一家の長男。
何しろ、賑やかなコンビの階下に暮らしているため、謎の地震が
頻発するという、危険な環境下で暮らしていることになる。
同じマンションに暮らし、実は同じ学校に通っていることを知り、狼と仲良くなる。
恐ろしく血の気が多いらしく(物理的に)、ちょっと興奮しただけでも
鼻血が止まらなくなってしまうらしい。
その上、彼もまた無菌室で育ったような性格であるためか、
ちょっと心が時めきそうな、恋の話を聞いただけでも鼻血が止まらなくなる。
その面倒な特異体質のため、花粉症の季節を過ぎても
ティッシュは欠かせないらしい(花粉症の季節は、彼に取っては最も忌むべき季節らしい)
しかし、妙に純情ではあるが、一定のラインを超過すると
異なるスイッチが稼動し始めるという、ますます珍妙な仕様である。
「あ、股間に燃えたぎるものが……」
まぁ、確かにそちらも、血の気が多い(物理的に)場合は
軽い刺激でも充填率は高くなるので、仕様どおりと言えば仕様どおり。
その厄介な仕様ゆえ、女性陣から冷たい目で見られることも少なくない。
実は密かに「路線変更」しようかという想いもあり、狼と仲良くしているとか?

子豚兄弟(ブー助/ブー太):
シロクマと仲良しの双子の兄弟。
子供の様な身長の低さで、なおかつ、二人並ぶと
どちらがどちらなのか見分けが付かないほどにソックリである。
クマ曰く「炭酸が抜けたサイダーの様な声」で喋くるらしく、
見ているだけでも、何だか癒された気分になれるご利益たっぷりな兄弟である。
銀キツネに「ぬいぐるみみたいで可愛い〜」と言われ、喜ぶ辺りからして
本人達も自分がマスコットであることは認識しているらしい。
また、銀キツネ曰く「ブーちゃんってば、すっごい巨乳なんだねぇ!」とのこと。
本人達に言わせれば、背中の肉と、お腹の肉を、寄せて、上げてのGカップらしい。
もっとも、意味を判っている言っているのか、どうなのかは謎である。

牛丸:
その素性は定かでは無いが、どこかの組の「影の組長」と称されるような存在らしい。
立ち振る舞いの一つ一つが威厳と迫力に満ちあふれており、ハスキー兄弟が
「兄貴」と慕う程の人物である。
立ち振る舞いの一つ一つが、さながら仁侠映画そのものなのだが、
恐ろしく厳つい外見とは裏腹に、甘い物に目が無いらしい。
ハスキー兄と、兄弟仁義な話を熱く、シブく語っているのに
何故か右手に甘酒、左手には豆大福という、
見る者全てを、まちがいなくコケさせるような振る舞いを取る人物である。
その威厳あふれる在り方に、ついついチンピラ口調になってしまうハスキー兄を嗜めたりする。
「俺ぁもう、足は洗ったんだ。これからは俺もカタギだ。だから、もっと砕けた喋り方で良いんだぜ?」
と、ハスキー兄に言えば……。
「判りやした……それでさぁ、うっしー」
と、満面の笑みで応えるハスキー兄に対して、眉間に数十個の青十時を浮かべるなど
中々に扱いの難しい人物である。
ハスキー弟曰く「あの人の扱いの難しさは、ニトログリセリン以上」とのこと。