1回2回野菜を食っただけで、健康のためになるわけもない。喰い続け、生活習慣にすることに意義がある。
最初の凄惨なる失敗に懲りずに、私は野菜を喰う努力を続けた。
懲りずにピーマン、タマネギ、そしてニンジンなどを買い込み、私は様々な調理法を試した。と言っても、パターンはふたつしかない。煮るか、炒めるか、である。
煮て、湯を切って栄養素が逃げるのなら炒める方がいい。
そう思ってフライパンに油を敷いて野菜を炒めたが、具合がわからん。ピーマンはフライパンに接する部位だけが焦げ、浮いている部分が生という状態になやまされた。タマネギは気が付いたら焦げている・・・。ニンジンに至っては、なかなか火が通らず、表面が焦げ、中身が生という有様だった・・・。
やはり、煮込んだ方が簡単か。
多少栄養素が逃げても、量を喰えばよい!
最初に煮込んで失敗したのは、ただ水で煮込んだために味がなかったことだ。
と言っても、手元にあるのは塩、コショウ、醤油の三種類だけ。あとは酒か。取り敢えず、醤油汁+酒で煮込んだが、まずい。やっぱりまずい。
煮込みすぎて柔らかすぎるというのもあるが、味がしねえ・・・。
この段階の料理は、とても「食い物」などと言える代物ではなかったが、それでも喰っているうちに化膿していた傷も癒え、体調もすこぶる良好になっていった・・・ような気がした。
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