携帯電話に掛かる間違い電話2
ある日、私が家で眠っていたときにそのイカレ電話は掛かってきた。
「はい゛、も゛しも゛し」
熟睡していたときにいきなりだったので、まっとうな声が出なかった。電話は私の声に応えることなく切れた。はて、どこのアホか。携帯を見たら、その電話は非通知設定になっていた。そして、私が午前3時半に叩き起こされたことも。どこのクズ野郎だ、こんな時間に。しかも、Cメールが1通届いていた。高校や大学のアホ仲間からのメールかとも思ったが、そのメールの内容は以下の通り。
「今何してんの?はやく会いたいよぉ(ハートマーク)」
どこのクズ野郎か、気持ちわりい。しかもこのメール、わずか3〜4分前に届いていた。
さっきの電話の主とこのメールの主とは、おそらく同一だろうな、などと思っていたら、再び電話が鳴る。非通知着信。早速電話を受ける。そして受け取りボタンを押すと同時に言う。
「おう、こんな時間にナメとんのかワレ。ぶち殺すぞこの野郎」
寝起きの喉は、さっきよりは調子よくなっており、なかなかドスを利かせられたわい。もちろん電話は即座に切れた。私は携帯の電源を切ってから再び眠ったのだが、翌朝以降、この手の間違い電話・間違いメールは一切来なかった。おそらくは電話とメールの主が、間違った番号にかけてしまったことに気づいたのだろう。
おそらくは合コンとかいう行事に於いて、どこぞのにーちゃんがいい加減な番号をつかまされたのだろう。Cメールが届いたということは、090の次に来る2〜3桁は合っていて、後半の番号をでたらめ教えられたか。
まあ、あんな恥ずかしいメールを送って、電話してみたら野太い野郎の声で啖呵切られ、気の毒と言えば気の毒だ。だが、この電話の主、こんな時間に電話をかけるとはなんて傍若無人な奴だ。メールに返信がきて、それから電話をかけたというのならばまだしも、深夜にメールを送って、返事が来ないからかけるとは・・・。
携帯を持っていると、たまにファンタスティックな間違い電話/メールが来るものである。