EVS禁忌の宴
1999年11月28日(日)

 午後4時に起きて、「ときメモ2」でもやろうと思っていたら、課長(仮名)から電話が。
 「今から行ってもいいですか?」とのこと。もちろん、快諾。
 そしたら、本当に5〜6分で来やがった。
 原付でうちの近くまで来てから電話しおったな。


 やったことと言えば、もちろん買ったばかりの「ときメモ2」。
 EVSとやらを試し尽くすために課長はやって来た。
 私がとても口にできないような卑俗かつ下劣な性的コトバ、私が喜んで口にする差別用語・放送禁止用語、政治色の強いコトバなど、ことごとく試した。しかし、さすがはコナミ。性的なコトバ、差別用語のほとんどを受け付けなかった。特に性的用語に至っては、例えば「123」という文字列を性的なコトバとしよう。「**123*」のように、文字列に中に123という綴りが含まれるだけでダメなのだ。
 しかし、さすがは課長。ここでめげる彼ではない。
「312」という文字列を入力し、ボタンを連打してキャラクターにこの意味のない文字列を連呼させる。そのうちに、これが「123」と聞こえてくるのだ。そこまでして・・・何か嬉しいのだろうか。嬉しいのだろうなあ。
 ちなみに私は、ナチズムや共産主義に関する用語を数多く入力したのだが、すべて通った。イントネーションがあまりにもおかしかったのはご愛敬。あとは、部員の名前をことごとく入力して、誰が自然か不自然か、という3段階のランク付けをして分類などもしたものであった。


 そんなとき、やはり後輩の黒天使氏(仮名)から電話が。
 前々から譲り渡すこととしていた、私の富士通FMVを今日譲ってもらってよいですか、とのこと。
 ちょうど人足もいることだ。今から黒天使氏宅へと、FMVを抱えて人力輸送することとした。
 さすがに、やってきていきなりパソコンを持たせるのは気が引けたので、課長にはキーボード、マウス、ケーブル類、説明書類、CD-ROM類を持ってもらった。私はFMVの筐体を一人で抱えて運ぶ。タワーではなく、横置きのデスクトップなので、まだ運ぶのが楽だ。
 ちなみに黒天使氏は事情があって重い物を持てない。我々が運んで差し上げるしかないのである。この程度の肉体労働、我々の友好関係にとっては大した問題ではない。


 黒天使氏宅に乗り込み、もともと置いてあった15インチディスプレイにFMVをつなぐ。接続作業は無事完了。動作も確認した。ただ黒天使氏が自分の契約しているプロバイダのAPの電話番号を忘れていたため、同じプロバイダに契約している奴に電話をかけて聞くなどし、なんとか事なきを得た。


 さて、パソコンを運んできたことへの例として、黒天使氏は、我々にメシをおごってくれた。彼行きつけのイタリア料理屋だ。赤ワインにファルネーゼ(Farnese)なるものを発見し、我々はすかさずこれを頼んだことは言うまでもない。ファルネーゼ様の御血に乾杯!などという変態的な発想を全員がしたかどうかは定かではない。
 ここで話したことは、部の新体制発表時の店に対する傍若無人について、人望についてなど。


 ここで出たのは、「人望とは作るものである」とのコトバ。これからの時代の指導者は、もっとも人望がない2人である。
 ■■は、2年生の何人かを直属の部下だと思っているが、冗談ではない。■■が「黒天使は、俺と同じ考えだからな」と言ったことに対して、彼は「俺はそんなに浅はかではない!」と心中怒ったとのこと。
 もう一人の●●は最悪の人材である。「一致団結」「全力尽くす」「権威礼賛」「感情/勢い」だけでことを運ぼうとするが、人間社会はそれだけで動くほど簡単ではない。しかし、うまくいかないと怒り狂う。曰く、「やる気がない」と。さらに、意見具申や会議での発言であれ、個人的な相談であれ、いかなる形であれ、●●は人の話を聞かない。相づちは打っているし、鼓膜は振動させているのだろうけど、脳まで届いていない。自分のやり方と少しでも異なるコトバは聞こえない。反対や批判や否定のコトバも出てこず、その理由も説明も出て来ない。自分のやり方を言うだけである。自分が正しいと思うことを口にすれば、それで自分が為すべき全てをやったと思うのだ。そして、うまくいかないのはすべて他者のせいである。こんな人に人望など出来ようはずもない。


 さらに、昨日の稽古に於ける、1年生の▲▲の異常行動についても話が出た。
 ▲▲は、稽古の組手の最中、2年の某氏の首を絞めたとのこと。別にここは軍隊や殺し屋の教練場ではない。何でもやっていいわけではないし、やるにしても限度というものがある。彼は窒息しかけるところまで行った。他の人間が▲▲を引っぺがさないとヤバかった。
 ただ、相手の攻撃をかわして投げ返し、ちょっと絞める。ここまでの稽古である。稽古したいのはかわして投げ返すところまでであって、本当に絞めなくてもよいのだ。▲▲は、何故ここまでやったのだろうか。一度倒したら、確実にとどめを刺さなければならないとでも思っているのか。そうしたら、稽古のたびに死人続出だ。第一、これは1年生に練習させるために、わざと先輩は投げられてやっているのだ。そうした約束稽古で首まで絞めるとは、自分を強く見せたいのか、気に喰わんことで我を忘れているのか、暴力的な衝動が肥大化しているのか何だかしらんが、そんな狂犬はうちの稽古にはいらん。


 もちろん、その稽古の後には、4年生の主将が技の見本を見せるとして▲▲を稽古台としてぶっ倒し、続いて組み手の稽古で▲▲と当たった2年のタリンは、▲▲をぶち倒して絞めてやったそうな。無法な暴力は、やはり暴力で制裁されるのである。
 ▲▲が何を勘違いしたのかは知らないが、天性の武道の才を持つ主将や筋肉のカタマリ・タリンに勝てるわけはないのである。気弱なのに態度がデカく、自信過剰ともっぱら評判の▲▲。これ以上、キチ@イ沙汰で騒ぎを起こさないでくれ・・・。


 などという邪悪な世間話で夜も更けた。
 これだから、少人数で飲むのはたまらねえ。


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