受験生激励会!
2000年02月14〜15日(月〜火)
中央大学を受験する将来の後輩相手に、我々棒術部は檄を飛ばすのを恒例行事にしている。
前年までは、二月の肉に浸み入る寒気の中で、道着一着で檄を飛ばしていたものだった(無論自主的なものだが)。
しかし、今年は何故かスーツにグラサン、和服、サンクスの制服というまっとうな格好で激励会を行うこととなった。
「おはようございますッ!」
「オスッ!」
「棒術部ですッ!」
「武運長久を期待しておりますッ!」
「試験必勝を祈願しておりますッ!」
「両国予備校出身です!」
などと怒号を発し、受験生に檄を飛ばしているのだが、受験生は無反応に、我々が立つ位置から最大限離れるよう道の端によるといったところか。
中には、苦笑する者もおり、さらには話しかけてくる奴までいるものだ。私が受験生ならばどうしただろうか・・・?無視したか?それとも、苦笑か?
それにしても、今年からモノレールの「中央大学駅」が開通したため、我々が激励を行う多摩動物公園側には受験生がそれほどは来なくなった。
来年はもっと多摩動物公園側は減るであろう。
不慣れな地域に来るのだから、「中央大学駅」と大学名を明記された駅に行くのが必然だからなあ。
そんなことを考えつつ、受験生が乗り込んでいるモノレールの車両に向かって、棒を振って自分の存在をアピールなどしていたものだ。
レールとそれを支える柱のみによって構成されるモノレール線路。その上を走るモノレール車両からは、車両を支える建造物はほとんど見えず、宙を浮いているかのような景色を楽しめる。
中大の山を浮くように進むモノレールから、グラサンに、背広を着込み、180pもの棒を振り回してモノレール車両に向かって、あやしげな行動をとる男は、はっきりと目立って見えたはずだ。
棒を振る私の方を、座った者、立っている者を問わず、窓側にいる客の全員が不思議そうに凝視していた。我ながらアホである。モノレールの乗客は、私のことを何だと思ったのだろうか。私が乗客ならぱ、「頭の不自由な人」もしくは「頭は悪いが調子のいい若者」とでも思っただろうな。