米国凱旋記念会、於部室
2000年08月28日(月)

 私が米国マッカラン空港からサンフランシスコを経由し、長い飛行時間を経て成田空港に到着したのが日本時間で27日の午後6時すぎ。八王子方面のリムジンバスとタクシーを乗り継いで帰宅したら、すでに深夜であった。
 そして、翌日には即座に米国凱旋記念飲み会なるものが、我が棒術部の部室に於いて催された。
 持つべきモノは酒好きな後輩である。
 私の滞在していたユタ州は、モルモン教の戒律ゆえにアルコール・ニコチン・カフェインが禁忌とされていた。故に、行きの飛行機と帰りの飛行機以外では、私はしばらく酒を飲んでいなかったのである。存分に飲むぜい!


 帰国してみると、倉永氏(仮名)が老朽化したN206からP208に換えていたのに驚かされ、課長(仮名)もP207からF209iへとiモード化していたのに衝撃を受けた。そう、私は理由はないがiモード嫌いである。私がひとえにez-webユーザーだからなのだろうか。
 渡米中、国際電話で日本時間の深夜課長をたたき起こしたときに、課長がiモードに換えたと聞いた瞬間、それまで言わないように気をつけていたタブーワードを叫んでしまって、周囲のアメリカ人に殺されかけたという苦い記憶がある。
 それにしても、iモードの奴らは、なぜ我々が使えぬGIFを表示できる!
 そして、なんでたかだか250文字程度しか受信できぬ!
 さらには、なんでメールアドレスが電話番号@docomo.ne.jpなんだ!090-XXまでの電話番号でドコモか他の電話会社か識別できる以上、悪戯メールし放題ではないか!送受信課金制ゆえ、これは痛いぜ。


 などとバカな話をしていた刹那、部室の床をゴキブリが走るではないか。
 私は即座にちり紙ごしにゴキを叩き殺し、箸でつまんでゴキを処分した。
 振り替えってみると、課長と黒天使氏(仮名)が廊下に待避しておる。彼らは虫、特にゴキブリがダメなのであろう。
 課長曰く、ゴキの■■者っぽい動きがダメだそうな。
「奴らは神秘だ」
「何故奴らはゴキジェットをかけられて、逆さまにひっくり返るのか!バカか!」
とのことである。
 一方トーマス(仮名)曰く、「自分の部屋にでない限り大丈夫」だそうな。彼は自分の部屋にゴキが出た場合ならば、全力を持って倒すが、それ以外では平気らしい。すばらしい姿勢だ。


 私がアメリカに行っている間の合宿や、2年連中の京都旅行。
 そしてアメリカの土産話などして夜も更けていった。
 学内に居られるのは午後11時まで。
 我々は帰り支度をした後、各々の帰る方向へと分かれるとここした。


 ・・・しかし、このまま課長を帰らせることは出来ねえな。
 彼はひどく酩酊していた。
 しかし、本人は大丈夫だと言ってきかぬ。
 放っておいたら、原付で帰って、よくて酒気帯び運転で御用。最悪、交通事故でも起こしたやも知れぬ。
 私・HA78氏(仮名)・トーマスの3人が、課長をひっ捕えて鉄道で彼の自室まで強制連行することとした。

  

ゴミ箱にゲ■をしようとするの図(モザイクにて自主規制済)


 「(自室の)鍵ならある!」などと言って、ポケットの中の小銭・鍵類をまき散らし、私が手土産に持ってきたアメリカ版ドクター・ペッパーのペットボトルをTシャツの腹の中にねじ込み、学内を走り回る課長。こんな人間を一人で帰していいわけがなかった。
 彼を強制連行する途中、中大の門番にいきなり駆け寄り、わけのわからん仁義を切ったり、京王線多摩動物公園駅の改札で「よう、オジキ!」などと駅員に挨拶し、さらには車中でも車掌に「よう、アニキ!」などと絡もうとする・・・。
 一人で帰さなくてよかった。
 本人にこれを伝えると、「ウソでしょう、オレそんなことしませんって」などと言うが、これは厳然とした事実である。

ゴミ溜め状態の課長宅 いい身分だ


 課長宅に到着するころには、課長も正気にもどっていた。
 さて、これからすることは一つ。
 飲み直すのである。
 まずは、いつ行われたのか知らぬが、過去の飲み会の空き缶・空き瓶・コップ類を片づけ、4人分が寝るスペースをつくるために掃除を開始した。特に不浄の部屋に堪えられぬHA78氏が徹底的に、「ゴミッ!ゴミッ!」と叫びつつモノをどかし、積み上げ、掃除し、課長宅は見違えるようにキレイ・・・というか、マシになった。
 その間、課長はただ寝っ転がって、その様を見物していた。
 こんなことが前にもあったっけかな。
 1998年に、課長宅を掃除しようとの試みがあり、そのときに入学以来一度たりとも掃除されていなかった課長宅を、目と鼻と喉と顔の痛みに堪えつつも清掃したことがある。そのとき、当時3年生だったI氏が、ゴム手袋をはめて便器の中を掃除していたのに対し、当時1年生だった課長がマルボロをふかしながら「Iさん、まだッスか」などと宣ったことがあったな。その再来か。
 まあ、HA78氏は課長と同期だが。


 さて、私は課長宅に至ってから、はじめてアメリカ土産を取り出した。
 レミィマルタン・エクストラ。
 マッカラン空港の免税で、169$もした品である。わずか350mlでこの金額。日本で買えば3万円近くするのではないだろうか。手が届かない酒ではないが、それでも滅多に飲めない代物である。ブランデー好きの私としては、たまらない逸品。
 部室で出してもよかったのだが、酒の味のわからぬ連中にあっという間に飲み干されてはたまらぬ。
 そういうわけで、課長宅にてのお披露目である。

   

レミィマルタン・エクストラとともに、ご満悦  


 いや、すばらしい酒であった。
 香りと、飲んだあとの自らの呼気からして違うわい。
 課長のボロアパートで飲みのが、実に似つかわしくない。
 こういうのを飲むと、将来成功して、いい暮らしをしてやろうとの意気込みが沸いてくる。
 さらには、メリケン土産のマルボロ赤と、マルボロ青(マルボロ・マイルド・メンソール)、そしてラッキーストライクのアメリカ版も1箱ずつくれてやって、賞味した。時間をとれなかったのと、戒律の厳格なユタ州だったのとで、マルボロ銀(マルボロ・ウルトラライトだったかな)を買ってこられなかったのが残念だ。
 なんてことをやって、米国凱旋記念飲み会の二次会は少人数で盛り上がり、眠気とともに収束したのであった。 


■後年記■
 電話で思わず言ってしまった言葉はFワード。別に殺されかけたわけではないが、公衆電話で電話をかけているときにこの単語を思わずいってしまい、「しまった!」と思って顔を上げると、周囲の人々がものすごい視線で見ていたのである。見続けていたのである。本当に凶悪なコトバなのだということを実感した。口にしてはならないからタブーワードなのである。


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