ゴミ戦争勃発か
2000年10月21日(土)
東京都下の自治体は、今月に入ると一斉にゴミ制度の変革を敢行した。
ダストボックスは多くの自治体で廃止され、私の街では戸口回収となった。中には、市が高値で販売する専用のゴミ袋以外は回収しないとする自治体などある。どこの自治体も財政が苦しく、ゴミの処分はコストが年々かさむばかり。苦肉の策だったのだろう。私の街は半透明の袋なら何でもよいので、まだ緩い方だ。それでもうちの市で行われる戸口回収はくせ者で、早くもトラブルの火種になりつつあるようだ。
今までは、朝だろうと夜だろうと、集積場のダストボックスにゴミをぶち込めばそれで済んだ。ダストボックスは、いつ何時だろうとゴミが入っていたものだってた。しかし、それでは不燃・可燃・資源の区別なく捨てる者が出るということで、自己責任を問うということで戸口回収に踏み切ったのだろう。
自分の家の前に出すと言うことで、比較的適切にゴミを出していた私も、もっとゴミに気を払うようになった。何かの不都合で回収されなかったら大変だ。
そういうわけで、自分のゴミには自分の責任を課すという意味では、戸口回収は効果あっただろう。中には、既に閉鎖された旧集積場に、既にダストボックスがないのにも関わらずゴミを捨てるアホ野郎もいたが、そうした旧ゴミ集積場は閉鎖され、ものを捨てる余地はなくなった。このへんは、うちの市の中でも最もゴミにだらしのない地域(市のパンフにも載っている)なので、ちったあ住民のモラルも上がるだろう・・・などと考えるほど、私は認識が甘くない。
戸口回収なったら、自分の家ではなく他人の家の前にゴミを出す輩で出ることであろう。
何日か前に、燃えるゴミの日があった。
私やアパートの隣人達がアパートの前にゴミを出し、それらはすべて回収されたはずだった。しかし、その日大学から帰ってきた私は、うちのアパートの前に投げ捨てられた2つのゴミ袋に出くわした。このゴミ袋は朝捨てられたものではない。誰かがゴミが回収された後に捨てた代物だ。
アパートの住民というのは、往々にしてアホもいるものなので、私はどうせうちのアパートの誰かがやったんだろう、と軽く考えていた。そして次の回収日には持って行かれるだろうと、そのゴミを無視していた。
しかし今日、そのゴミ袋が引き裂かれ、そのゴミ袋の中から発掘したであろうNTTの領収書と、そこから割り出した不法投棄者の住所・氏名が張り出されていた。
「■■■■■203号室
××××さん
ゴミは所定の場所・時間に捨てて下さい」
と書かれた紙キレと、発掘されたNTTの領収書が私のアパートの入り口にガムテープで貼られていたのである。不法投棄者として弾劾されている人間は、となりのアパートの住民であった。
あんな零細な管理会社や、やる気のない町内会がこんな手の込んだことをするとも思えない。
うちのアパートの人間が、玄関先に不法投棄されたことに怒ってやったのか?
それとも、他の近隣住民か?
さもなくば、××××氏を快く思わない何者かが、正しく出された××××氏のゴミから領収書を手に入れて、そも不法投棄されたゴミから出てきたように張り出しているのか?それは考えすぎか。
それはともかく、弾劾されている××××氏が、自分の名前を張り出した「犯人」を逆恨みし、うちのアパートの住民がやったと決めつけ、うちのアパートに火でもかけないだろうな・・・。並の人間相手ならば、殴りかかってこられても怖くないが、放火や嫌がらせは怖い。人間、敵を作ったら、その攻撃を阻止・防御することは不可能である。
このゴミの不法投棄は、近隣住民のトラブルの幕開けになるのではないだろうか。
なんにせよ、隣のアパートの××××氏よ。
十中八九、彼が我がアパートの前に問題のゴミを不法投棄したのであろうが、うちのアパートの前にゴミをわざわざ捨てるとはいい度胸じゃのう。それに、どうせゴミ出すのならば、領収証や身元の分かるものの類は、引き裂いて捨てろよ・・・。今回のNTTの領収証で、彼の電話番号はさらし者になってしまった。ゴミはあらゆる素性の人間が自分のことを探り出せる情報源なんだから、もうちぃと気を払えよ・・・。