参謀長、カラオケを切り盛りす
2001年05月22日(火)

珍しく画像付きであった。


 先日飲み屋でもらった割引券を、参謀長(仮名)は早速使った。
 稽古後、棒術部のメンツを引き連れてカラオケを行ったのである。


 私が歌ったのは「ダンパインとぶ」「マジンガーZ」などスーパーロボット曲が多かったかも、私にはこういう曲の方が会っているのかもしれぬ。流行りの二次元曲ももうちっとは歌いたかったが、カラオケの種類が二次元向きではなく、選曲は限られていたのであった。
 あとは「立教大学応援歌」に「infinity〜∞」(「ロストユニバース」のOP)などでお茶を濁しておきました。
 日頃棒術部では、カラオケの部屋間の無神経な移動と人数の不均衡が問題となり、「二次元部屋」「一般人の部屋」などと分化する傾向にあることが批判されがちであるが、今日は二次元的人間が集まった部屋で歌えてよかったわい。周辺と中枢が生じるという部屋間不均衡に悩まされる大規模カラオケは、OBとなった今に至ってまで行きたくはないが、少人数のカラオケではアニソン三昧もまたよかろうて。
 それにしても、「ママレードボーイ」の歌に画像がついていようとは・・・。


 敢えて書く。このカラオケは参謀長が提案したものであるが、参謀長が責任者なわけではなかった。「新入生に対して、先輩方の顔を立てよう」との参謀長の心遣いによって、参謀長よりも学年が上の■■がこのカラオケの指揮統率を依頼され、■■はそれを快諾した。だが、実際にカラオケを切り盛りしたのは参謀長であった。


 稽古後、体育館でカラオケがあることを告知し、人員を募る。
 これは参謀長が行った。本来ならば責任者を引き受けた■■がやることである。参謀長が■■に告知するようつついたが、■■曰く、「それは自分の仕事ではない。そういうことは主将に言ってくれ」だそうな。結局参謀長が主将の許しを得て、参謀長自身が告知し募集を行った。
 その後の体育館からカラオケボックスまでの人員誘導、店の予約・交渉、実際に店についてからの折衝などは、すべて参謀長が取り仕切った。電車ではなく原付や自転車で来る者を誘導したのも参謀長であり、ドリンクの注文集めをしたのも参謀長であり、後輩らの終電の時間を気にして時間をこまめに勧告したのも参謀長であり、終電の関係で早く帰ることになった者を見送ったのは参謀長ただ一人であった。その間、責任者であるはずの■■はただカラオケボックスまで来て、部屋に入って座り、最後まで最初に座った場所から動かずただ歌い続けていただけであった。


 そして傑作なのはコレである。
 カラオケボックスの電話が鳴った。参謀長は席を外していた。ここで■■がやっと動いた。と言っても、電話に出ることぐらいアホでも出来るし、責任者とは関係ないが。なにはともあれ、鳴っている電話に対して立ち上がった■■は、私に向かって言った。
「電話です」
 そう私に言ったまま、■■は私の顔を見続けていた。
 電話です?電話が鳴っていることぐらい、わかっている。貴様は私にどうして欲しいのだ?曲がりなりにもOBである私に電話に出ろ、というのか?それとも「電話が鳴っている」という状況に対して、どうしていいか教えてくれとでも言いたいのか?
 「電話が鳴っている」。そんなことはわかっている。ただ現状報告されても、こっちの方が困るわい。結局、「出ろ」と言い放って電話に出させたが、そんなこともいちいち言わんとならんのかい。ダメだこりゃ。


 カラオケが終わり、最後のシメまでをも参謀長が行った。
 新入生諸君は、■■がいたことさえも覚えているかどうか。
 今日のカラオケは参謀長が切り盛りした。参謀長は2年生なのによくやるという印象しか与えなかったことであろう。参謀長が「目立たない先輩方も立てよう。自分ばかり目立つのはよくない」と企画した今日のカラオケなのに、効果はまったくの逆なものであった。優秀な人間がいると、どうしてもそうでない者はフリーライドしてしまうというものなのか。


 今日のカラオケの発端は参謀長がカラオケをしようと企画したことにはじまり、参謀長が■■に責任者を頼んだ。■■はここで何をすべきだったか。参謀長が今日やったことすべてだ。このカラオケを誰が企画しようと提案しようと、そんなことは関係ない。「責任者」を引き受けるということは、自分が物事の遂行役を果たすということである。
 なにもかも「自分の仕事ではない」「誰それに言ってくれ」・・・それのどこが責任者だ。事実上の責任者は参謀長であった。物事は誰かが為さなければ動かない。ところが、今日は■■という責任体系の頂点に立つはずの人間が機能不全であった。参謀長がその役割を代わらなければ、物事を放置すれば何も為すことはできないか、混沌が人々を苦しめるかのどちらかに終わった。こういうときに、進んで物事を為すのが参謀長である。行動力があるからこそ彼は依存され、彼がいるからこそ無能な人間は自らの役割と立場を認識しない。「自分が何かをする」という認識さえもない。そして参謀長は時間と労力とカネを失い、他の人間のように楽しみを享受することもままならない。こんなことが続いていたら、棒術部は終わりだ。
 4年生諸君は全員優秀だが、今の4年生という壺の蓋がなくなったら、このサークルはどんなクソ地獄になることであろうか。もはや私には関係ないと言えども、大志ある能力ある後輩達の行く末が不安でならない。

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