芸人来校
2001年10月05日(金)


 講義を終え、法学部棟から学食へと向かう。すると学食の外に、幾重にも人が群がっているではないか。数えてはいないが、わずか2〜30メートルの学食棟の壁に、数百人がへばり付き、屋外ベンチやテーブルに載るなどして全員が学食の中を伺っていた。学祭期でもこんなに人が密集することはない。何事か。学食の窓から、中に何が見えるというのか。人でも殺されたか?
 学食の中に入ると、学食の喫煙席に人の壁ができていた。壁というのは、下手な比喩かどうかは別として、規模に於いては大袈裟ではない。人が密集してやはりテーブルや椅子に載る者が続出し、さらに柱にしがみつく者、テーブルに椅子を載せる者までもがいる始末。人の壁は3メートルもの高さになっていた。一方、後ろを向くと、普段は混み合う学食の空席が目立っていた。


 何事か。まあ芸能人の誰ぞやでも来ているであろうことは想像に難くなかった。この大学は、しばしばドラマの収録に使われる。こんなに人がいて撮影になるのかのう。後輩に何事か聞くと、ナインティナインティの矢部とかいう人物が学食にやってきて、ラーメンを喰らっているとのこと。なにかバラエティの収録なのだろう。テレビをほとんど観ない私も、矢部ぐらいは知っている。
 デジカメの電池がこのとき、たまたま切れていた。生協で単4電池を買って急ぎ戻ったが、先ほどまでの人の壁が冗談であったかのように消えていた。随分と見通しがよくなった学食の喫煙席には、単にメシを喰っている学生がまばらにいるだけで、何もなかった。残念。


 残念なのは、矢部とかいう人物を撮影したかったのではなく、彼に群がる野次馬根性丸出しの学生連中だ。あんな光景、在学中に何度も見るものではない。
 ふと携帯を取り出すと、後輩からのメールが届いていた。
「学食に芸人が来ており、百姓どもが群がっております」
とのこと。講義中マナーモードでバイブレーターも切ってあるので、気づかなかった。関心はないが、別に芸能人という商売をバカにするつもりはない。だが、そんなに必死こいて群がって見る連中はバカにしたい。野次馬根性で食卓に足を上げ、人の壁からやっと矢部の姿を見た人の声。
「フツーの人だったよ」
 当たり前だ!まあ、それでも見たくなる気持ちはわからんでもないが・・・しかし、この浅ましさと言ったら。そのフツーの人を見るために、キチ@イみたいに騒ぎ立てて、人がメシ喰っている横でテーブルを足蹴にし、壁まで上って見たいかね。見える、と言っても人の壁の向こうに、小さくそれらしきものが見えるだけであろう。そんなありがたいことでもなかろうて。
 しかし、もし中大に堀江由衣や南央美が来ていたら、私も見ようとは思ったかも。まあ、私は人混みに群がる習性はないし、そこまでして無理に見ようとは思わないが。


生協で買った暁!と


 さて上の1枚は、せっかく電池を補給したのだからと撮ったテーブル上の風景である。
 この携帯電話は後輩の参謀長(仮名)のものだが、こうして開いていないと圏外になるらしい。そのため、常に開いて持ち歩いているとのことである。これはcdmaOneのC403ST。私は同じcdmaOneのC407Hを持っているが、並べて置いてみても、C407Hは3本アンテナが表示されているのにもかかわらず、C403STは見る間に圏外に。難儀な電話である。


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