学生としては最後の有明出征
2001年12月29〜30日(土〜日)


 またしても、有明の地に兵(つわもの)が集まる祭典がやってきた。私は来年の4月から社会人。しかも勤務地は札幌だ。なかなか有明に来ることはできないだろう。そういうわけで、感慨深い出征であった。今回は、二日とも昼前に行って、夕方帰宅するというコース。一般入場としてはまあ平凡な参加である。早朝から並んで目当ての本を買うほど、私は気合い入っているわけではないので。

 ラッキーアイテムは食パン(朝、くわえながら走るといいことがある)だそうな・・・


 今回、1日目は5人で、2日目は3人で出征した。会場に着いてみると、知り合いがちらほらといるものだね・・・。特殊衣装を着ている者、そうした人々を撮る者、壁に並ぶ者、売り子をする者、ただ放浪する者などなど。まあ、これが現代社会なのだろう・・・か。
 待ち合わせ場所まで全員で行って場所を確認し、集合時間を決めて解散。以前は、集合場所があやふやで大変な目にあったものであった。携帯電話、PHSがどこまで使えるかわからない中では、ちゃんと事前に場所・時間を決めるしかない。あたかも、震災時に家族で落ち合う場所を決めるようではないか。ま、今回はぬかりなかった。


 私は単独で行動した。私は祭りではほとんどカネを落とさない人間。目標を決めてほっつき歩いて、たまに本を買うぐらい。今回買った本は、二次元的なものはほとんどなく、「ペット系」と言われるものがほとんどだった。本来即売会は、こうした自分の趣味や嗜好で本を作って、それを売る場所であった。あまり混雑しない場所であったが、こういうところで買う本の方が、私にとっては大切だったりします。もちろん猫の本ね。猫好きというのはかなり熱烈な特徴がある。こうした人々が描いた本には、頷けること、共感できることが多い。年輩の方が描いたある猫本なんかは、私の実家の様相を連想させ、思わず1冊余分に買って、実家に送り付けてしまったほどである。
 二次元的趣味、ようするにアニメやゲームの本もいいけれども、こうした素朴な本もいいものである。まあ一方で、壁に並んだ後輩に頼んでその筋の本も買ってきてもらったり、自分でもサクラ3本なんかを衝動買いしてたりしていたのだが。

集合地点にて。戦か確認


 集合はつつがなく行えた。戦か確認なんぞしてから帰途についたが、鉄道の混み具合が激しい。これはいつものことなのだが、今回はとみに混んでいた気がしてならぬ。2日に日程を圧縮したためであろうか。そこで我々は、待つことをせず、人混みを抜けて歩くこととした。
 目的地は新木場。まあ、歩いてそう遠いこともあるまい。我々があるく道路は、すでに一般世界のものであった。歩行者はほとんどいなかったが、面妖な紙袋などを引っ提げた我々の様相には、自転車で追い抜いた人が必ず振り返って、こちらを顧みた。そんなに珍しいのだろうか。そんなに目を疑うような光景なのだろうか。何はともあれ、会場を一歩抜けると、もう一般世界なのである。
 我々の横を、タクシーやバスが通り抜けて行くのだが、そのバスに満載された人々は、どう考えても全員その筋の方々であった。乗車率200パーセントを超え、サスが沈み込んだバスの中には、グッズや本の山を抱えた人々が。さぞかし車内は大変であろう。ちょっとの手間と労力を惜しまずに歩けば、随分快適なのに。
 新木場に到着する前に、有楽町線の辰巳駅を発見。我々はそれに乗って帰途についた。有楽町線ならば中大生の我々にとっては都合がよい。市ヶ谷で都営新宿線に乗り換え、そのまま京王線で帰られる。軽度の参加ではあったが、2日ともこのようなルートで帰途についた。私が有明に来られるのは、次はいつか。もしかしたら、これが最後かもしれない。まあ、学生時代最後の有明出征としては、こんな感じでいいのかもしれぬ。


 ちなみに、このとき一緒に有明へと赴いた後輩の一人は、「次はサークル入場をしたい。キシリア・ザビ本を出す。私がキシリアのコスプレして売りますよ!」などと抜かしていた・・・。はたして、どうなることか、楽しみである。


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