国技館での入学式
1996年04月21日(日)


 入学式の日。
 今日の昼飯は10時。食堂へ行くと、ネクタイが数人。特に高山氏なんかはいかしたスーツで決める。皆にみせるために、わざわざ皆が席について喰いだしたから戸棚に歩き出して湯飲み茶碗を取り、優雅な動作で茶をくむ。
「青学だよ、青学。キミは?両国?はぁーん」などと青山学院大生を気取ってみせて、皆爆笑。
 一方、三浦氏の頭にはムースが白く残る。それを指摘されて三浦氏、「ニューファッションだよ」などと返す。うまい口上で返したものだが、どうやったらあれだけの量のムースが髪に残るんだ。


 早い昼飯を終えて集合。寮の外へ出る。
 班ごとに人数確認。寮監がだらしない奴をチェックしろと各班長に伝えたが、だいたいはラフな格好なのでは。井上氏なんぞは帽子をかぶり、まるで整備士だ。
 白山駅まで歩き出す。33人ともなると結構な人数だな。狭い道が埋まり、先が見えない。「大家族だ。パパとママがいるし」と、誰だかが言った。背広にネクタイの人は、わざわざ手にタバコを持つ(火はつけていない。マナーはよいらしい)。まるで社会人。ま、ほんとに我々はそんな年なんだろうけど。高卒のサラリーマンもいるんだし。


 両国駅に着くと、両国生で混み合う。83寮集団からはぐれたらどうなるんだろうか。必死で人をかき分ける。そして駅の脇で寮ごとに集合して点呼。入場は順番。会場はかの有名な国技館。でも近くで観ると随分と近代的な建物だ。入る。中は以外に広くない。まあ、体育館じゃないんだから、格技にそんなにスペースがいるわけはない。シートを敷き詰めた上にいすが並べられている。そこに座る。2階3階の観客席にいるのは父母か?自宅生もいたはずだし。
 83寮は相当前の方だったが、後ろの方に女子寮が入ってくると今までとりあっていた席を放棄して後ろに行こうとする者、ヒゲ剃ってくればよかったとなげく者など続々。高山氏は「せめてにおいだけでも」とうしろを振り返るが、「マニアだ」との声多数。


 式はじまる。校歌が流れるが歌わず。歌っても良かったが、歌詞わからん。
 校長式辞。説明会はビデオだったから、皆実物をみるのを楽しみにしていた。しかし「**校長の式辞を予定していたのですが〜」のアナウンスで大爆笑。アナウンスは「持病の心臓病が〜」などと続く。そして大阪校で撮ったテープをかけようとしたら雑音だらけでまったく聞こえない。さらに爆笑。そして3年前の入院時に録音したというものをかける。俺は寝ていたり、起きていたり。
 それからなんとかプロダクションの女社長が出てきて、一言&一曲。歌は校歌を英訳して曲も改造したものだとか。
 それにしても、両国のCD欲しいぜ。演歌調の校歌とはこれはよい。欲しい。
 閉会の辞は理科の先生が詩のようなことを言っていた。生徒代表は医系の人が出た。特待生か?


 俺が帰ると、寮にはまだ石井氏ひとりしかいない(注1)。彼は寮監の帰寮とほぼ同時になった。それで紙袋に入れたエロ本がみつからないかと心配していたそうな。それは大丈夫でしょう。


 2000時、ミーティング。
 GW帰る人は、13人。多いな。我がテーブルは全員残留。気合い抜けたら困るし、帰ろうなどと考えもしなかった。
 5/3の放課後帰って、5/5帰寮の帰省する人のだいたいの日程。しかし5/6の朝に直接学校へいくというつわものも。
 あと、ここの寮母の方針で、宵越しの食料は廃棄するとのこと。そこで今日余ったパンがあるのでほしいやつがいないかと聞く。「飲み物はありません」と寮監が念を押すので、笑いが漏れる。


 寮監が部屋巡回のとき、「人は人、我は我。しっかりがんばりなさいよ」と言ってくれた。涙が出る。やはり高村氏の方が神経質すぎるのだ。もちろん相手が迷惑と思うことは極力さける。だが、それだけでいいのだ。気にしすぎる必要はない。ありがたいコトバだった。


この日のカネの動き

月刊誌(指名無記述) -450
十六茶 -110
電話 釧路へ -10
爽健美茶 -310
ブルガリアヨーグルト味ハイチュウ -95
カロリーメイト チーズ味 -194
ハイテック0.3ミリ芯 -180
紙袋 -250
税 -30 以上、白山下ミニストップにて
財布残高 1871円


注1・・・
俺が帰ると、寮にはまだ石井氏ひとりしかいない

 よく覚えていないが、入学式を終えた後に国技館の前に83寮で集まって、帰寮時間を決めて自由解散ということにしたのだろう。私はちょっと買い物をして帰ったのだが、石井氏は寮監とほぼ一緒に帰ったらしい。


解説

 入学式である。講義が始まって数日してからの入学式。まあ感慨らしきものはほとんどなかったようだ。
 あと、高村氏との問題に関して、寮監の気遣いの一言で唯一理解者を得て、寮監に私に大した非がないことを認められたような気になり、随分気が楽になった気がした。


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