ダレる
1996年05月05日(日)


 1030時まで、気がついたら寝ていたというのではなく、自分の意志で寝てしまった。寮監の巡回がなければ、昼まで寝ていたことだろう(注1)。ゴールデンウィークでダレている。法政どころか東洋も落ちるぞ(注2)。0600時に起きて眠かろうが起床の放送がまだ入っていなかろうが、即座に布団をあげよ!即、顔洗え(注3)!寝るな!勉強ぐせつけないとやばいぞ。
 しかし夕食後には、真摯な姿勢に脳が切り替わった。この意気!


 風呂。五十嵐氏に「晴天は今までにない反応をするキャラクターだから、驚いた」と言われた。すると誰かが高村の方がすごいと。高村氏はそんなに奇っ怪なのか?


 いつものことだが2230時から洗面所の水の音、絶えることなし。もう寝る支度か。んなことで学力増進はできんぞ。いいや、彼らはオレよりも余裕があるのだ。そういうことにしておこう。水の音が止み、今度は声帯を使わないでささやくような声が聞こえてきた。そろそろ2300時。歯磨きのために部屋から出ると、廊下で集会が行われていた。しかし高山氏や田山氏は加わっていなかった。彼らは部屋で勉強をしていた。さすがは医学部を目指そうとするだけはある。いや、彼らの姿勢ことが自然であり当然であるのだが。


 そろそろ猫に会いたくなってきた。しかし夏まではどうにもならない。


 そういえば、夕食のとき、茨城のひとが納豆を買って食堂に持ってきていたな。


 今、「すげえぜ、高山のいびき、ここまで聞こえる」と廊下で声が。そこまで聞こえていたか。まあよく寝ることはよいことだ。ぜひ、いい医者になってくれ。


この日のカネの動き

なし

財布残高 14210円


注1・・・
寮監の巡回がなければ、昼まで寝ていたことだろう

 寝ていて寮監に起こされたのではなくて、寝ていたら見つかるという危惧のために、途中で目覚めたとき寝直さなかったのだ。四六時中巡回に歩くのではなくて、たまにやってくるだけでも強制力になるものだ。フーコーが言う、少ない労力で管理効果を生むってやつか。
 ちなみに、休日の午前中は寮監は巡回しない。このことにこのときすでに気づいていたかどうかは不明。しかしまあ、絶対しないという決まり事があるわけ゛ではない。回ってきたときも希にあったかもしれない。だからまあ、休日の午前もそうそうは寝ていられないのではあるが。ちょっとした博打かも。


注2・・・
法政どころか東洋も落ちるぞ

 浪人時代という特殊性のため、この日記には大学名がしばしば出てくる。大学ヒエラルキーや妙なイメージで大学を語ることもあるが、それはご容赦いただきたい。この段階ではまだ、法政が「入れるわけがない。もし入れたら万々歳」という雲の上の志望校で、東洋は「頑張れば、もしかすると入れるかも・・・」という、割と高位の志望校だったことを付記しておく。


注3・・・
顔洗え

 朝起きて顔洗うのは当然だが、眠気覚ましとして冷水ぶっかけるの洗顔は、実は意味がない。冷水あびると脳天まで刺激されて覚醒したような気分になるが、それは長続きしない。冷やされて細くなった顔面の毛細血管は、時間とともに元にもどり、血流がよくなってくる。このプロセスが神経を緩慢にリラックスさせ、眠気をよぶ。だいたい40分後には洗顔前よりも眠気が強くなってくる。臨床実験でこれは証明されている。
 だが、朝起きて顔洗うのはできるだけ早い方がいいのかもしれない。朝会寸前まで寝て、着替えだけして朝会・朝食に行き、それからもどって顔を洗ってから勉強したのでは、ちょうど朝の勉強をはじめたことに眠くなってくるというものだから。


解説

 やっぱり休みが続くというのは、どうしてもダレるみたいだ。登校して講義を受けて、それから帰寮してからの少ない時間でどう予習復習をこなすか・・・という緊張感があった方がよいね。遊ぶにしても、次の休みにはこうしてやる、と思い描いていた方が気合いが入るというものだ。 


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