「心理学勉強した者として・・・」
1996年05月10日(金)
現在2315時。本当ならば、この2300-0000時は世界史ということになっている。ウソ書いちまった。今日の勉強時間5時間20分というのは情けないので、付け足したのだ。報告書には本当のことを書いて、足りないのならば甘んじて反省書をもらおうと決めたのだが。
昨日、日記を書き終えて寝た。しかし眠れなかった。眠くもなかった。それどころか気合いが入りっぱなし。今勉強すればはかどるな、ともフトンの中で思ったが、数ページの勉強よりも明日以降の生活の方が大事。結局0230時まで起きていた。フトンの中で。隣の高村氏は0000時からいびきだった。
今日の朝食のとき、遅くまで起きている奴らはいつも復習していない奴らだ、高村は0000時に寝てたと誰かが言った。高山氏なんかはいつも0200か0300時まで起きているという。それでは「睡眠学習」になっちまう。
三浦の社長は、便所に尿検の容器おいていたら、なくなっていたらしい。昨日の夜見たがバカな奴だ。寮監もそんなところに置くからだ、と怒っていた。
朝テスト。眠い。目を開けても目が粘り着くような。眠いんだ。気を抜けばいつでもねられる。しかしテスト中は起き続けた。寝不足でも習慣は生きている。いつも目覚ましが鳴る前、0550時には目覚めていたものだ。しかしテスト問題は最後まではできなかった。*先生によると、スピード養成のための朝試験というが、今日の私はすっとろかったらしい。
古典の授業にはじめて参加した。もちろん教室にはいままでもいた。が、今日はわかりそうな気がした。小説でも読むように古典も読めないとならん、と思っていたからわからなかったのか。ちょいとした事項を覚えておけば、ある程度は取れる。しかも当てられた。問題の答えとその訳(わけ)を。自分の意見を組み立てて発言する能力が要るわけだ。
山田とメシをくった。山田は英語特クラス。早く抜け出したいとのこと。何が上達する秘訣かって、Zだよオレも。もっと出来る人に聞いてくれよ。まあ、まずは構文だな。あと現代文は予習しないと意味がない。というようなことを言った。
私が出来る真面目な奴だとおもわれるのがナンなので、高校時代は毎日ゲーセン行って、毎週カラオケ行って、朝帰ってきたと勉強などしていないことを説明。すると、山田は「そういうこと言わない方がいいよ」と。なにが?遊びの話をすると勉強する気概を削ぐということか?まあ山田は真面目な人だ。知恵を絞ってサボっている連中とは違う。
二限に健康診断があった。レントゲン、尿検、聴診器の3つだけ。女子医術ナントカ師範学校とかそんな感じのところ出ていそうな年輩の女医にあたった。聴診器を当ててから腹の肉をつかんで、太っている、と。長男病だな、とも。しかもカルテの喘息との記述をみて、長男は甘やかされて喘息や肥満になる、とのこと。カロリーと脂肪を控えろと言われた(注1)。
会場からは非常階段で外へ出された。非常階段ではたばこすっているのが数人いた。早く帰れ。全員そろわないと授業再開できん。が、*先生は授業を強行した。それから戻ってきた連中には「ずいぶん遠くに行っていたんだね」とのこと。
寮。夕食。三浦の社長、迫水氏に怒れてる。何かまた三浦がしでかしたのだな。三浦は謝っているつもりらしいか、迫水はますます怒る。言い方の問題だ。五十嵐の大将は、「おまえは人の気持ちを考えていない」と三浦たたきに参加。二人に責められ、迫水が自分のテーブルに戻って努力して自分のメシのみに専心してからも、三浦は五十嵐の注意されつづけた。すると三浦は「親がわるい。親は人に謝ったことのない人だから」と。すると五十嵐の大将は「カンケーねー」とこれに対して三浦は「関係ある。オレは心理学勉強したから」と。そして「晴天君も心理学勉強したことあるよね」と。私はここで同類と見なされるのは迷惑だったが「親を見て育つという面はあるね」と軽くお茶を濁す。それ以上はかかわらなかった。
部屋に帰って電気料金計算する。772円。五十嵐の大将は1090円。ラーメンくうのに電気ポットつかってるからな。その差か。他の人の電気代がどうなっているのか、みにいく。三浦のバカは電気代の計算がわからないというから、これこれを引いて25掛けると教える。井上氏が何見て回っているの、というから電気と。井上氏は1200円。エアコンのせいか?井上氏も冷蔵庫を入れたとか。私はいれんよ。
電気を見て回って帰ろうとしたとき、三浦のバカに呼び止められた。「晴天君、同じ心理学を勉強した者として、さっきの話どう思う?」と。勉強したって・・・新書の数冊読んだぐらいで・・・。ここで私は言った。「何かやったら、どういう原因理由でそうなったとかどうでもいいから、ただ謝るべきだ。親が悪いとかいうのは真実かもしれんが、自分は悪くない、親だけが悪いと言っているように人には聞こえるから、そういう説明はしないでただ謝るべきなんだ」と。
私がよくこんなに口が回ったものだ。三浦は処世がわからないのだ。私だって人のこと言えたものでもないけど、三浦はひどすぎる。心理学云々も結構なことだが、たとえその分析とやらが間違っていなくても、言うべき時が違う。
石井氏の呼び止められて模試の偏差値聞かれる。英50、現代文62.5、古典55、世界史40と。聞くたびにすげぇとのこと。英語50は並だと思うが・・・。石井氏はTクラスだし。現役時代は限文以外平均40台だったと言うと、キミも頑張ったねえと。いや、新高三レベルの合わせているこの時期の偏差値は当てにらんが。
0013。今日はすぐ寝られた。
この日のカネの動き
銀行 +35000
定期JR -13210
定期都営 -19240
電話 -10
地下鉄 -170
アニメージュ -600
雑誌 -230
コピー -50
財布残高 14035円
注1・・・
腹の肉をつかんで、太っている、と。長男病だな、とも。しかもカルテの喘息との記述をみて、長男は甘やかされて喘息や肥満になる、とのこと。カロリーと脂肪を控えろと言われた
肥満はともかく、長男だから甘やかされて喘息になるというのはひどいのでは。アレルギー性の小児喘息なんて、ただの体質。
しかし肥満だというのはまったくもってその通りだ。実際問題として、予備校の1年間で体重は10キロ落ちた。たいした運動をしたわけでもないが、予備校が提供する3食以外のものをほとんど口にしなかったらこうなった。
解説
バカの三浦がいかにバカであるか。それがますます明らかになってきた。確かに親がおかしければ、子も高い蓋然性でおかしく育つ。それは事実かもしれない。しかし親の教育がわるくて自分がおかしくなった、と称することに何の意味があろうか。それも自分が何かしでかして相手が怒っているときに、そんなこと抜かして何になる。ますます激高するだけだ。
たぶん三浦自身、自分はこれこれこういう原因でおかしくなった、自分はわるいと思ってはいる、と示せばそれですべてが済むと思っているんだろう。アホもいいところだ。こういうアホに心理学のたいしたこともない本の数冊読んだぐらいで、心理学的見地なんてこと語って欲しくない。さらに言えば、趣味で新書の心理学ものを読んでいた私を、勝手に同類と見なすな。