むかしの寮生から電話
1996年08月28日(水)
うーむ、MZ先生の授業、わかりやすいのかどうなのか……。俺の方の受け入れ体制がよくないのだろうか。以前、なんてすばらしい授業だ。これぞ予備校!と感心したものだが、そうだな。彼は黒板の使い方が独特なんだ。いい授業しているよ。でも、なんというか、うまく受講できていない感じもある。というより今日の問題文が難しかったからか。自分で理解しきれなかったのか。予習して英解は時間かかったが、満足いく訳ができなかった。でも演習は1/4もないのに惑い、ついには答えを見てしまった。演習は難しくなってきた。負けるな!
でも全訳をうまくできなくとも、だいたいの文章の意味はわかっているからこんなものか?いや英米文学科はハードだな。だからなんだ、上等だ!どこだってハードだし、どこだって英語の本を読み、書くが。
風呂で西内氏と。判定全然やっていないと言う。朝の各テの後半やるだけでも違う、と。今度から積極的にやってみるか。残って午後はどうかな。今、英単ないし(そうそう、英単やれよ。帰りの電車、休み時間でも)。1時間でも随分違う。西内氏の助言はいつもながら的確だわ。偏差値50ちょいのところを狙っていると。がんばって農業高校出身の大学生になってくれ!
洗面所で石井氏と。北海道は寒いのか、と。今も朝はストーブつれているといったら驚いていた。北海道医療大の方はどうだ、と。雪降るねあっちは。1メートルぐらい?と。まあ、ね。そうしたらまた驚いていた。たまにね、と言ったら納得していたようだったが、その「たまに」が1年に3回ぐらいの意で、1度積もるとどかすまで残り、「たまに」でないときも60センチは積もるなどとは思わなかっただろう。「下から2番目」の北海道医療大学に行くかもしれない、と。北陸大の案内書は頼むしなんか弱気だな。そんなに成果でていないか?これからだぜ!俺みたいにすぐ出る方が変なんだから。とは言わなかったが、もっと気合いれようぜ!
PM06:45。洗面所方面より声響く。頭を貫かれるようだ。はじめて耳栓が欲しいと思った。難解な英演を復習で自分のものにしようと英語だけで読んでいるのだが、これは、とても集中しなければならない。高村氏、たのむ!なんて思っていると本当に彼のドアの音がして、足音が洗面所の方に向かって行った。ゆっくりした歩調だが、それだけ力づよく感じた。
「勉強やっているから、静かにしてくれない?」
しかしすぐには静まらず。彼も話でもしているのか?しかし4分後、静まり、さっきよりは軽快な足音がもどってきた。よくやった。
俺は気になってもそんなに神経質ではないし、あらゆる状況下で自分のことを完遂するのが道だと思っている。そんなに気にしていないよ。うるさいとは思うけれど。それに迷惑だけれども。彼らは悪意を持っていない。迷惑だけれどいい奴らだもんな。いい奴が迷惑をかけるかともいうが、それは相対的な問題だ。だから注意もしづらい。俺の自分の立場の防衛もしたい。
やたらと目が疲れた。寝よ。
家にTEL。土曜と決めたが時間あるし、なんとなく。
ちょうどよかった。母、父の出張についていき札幌へ。31日まで。
大学案内頼んだ。いつかくる。『エヴァ』コレクターズディスクVol.1〜3届いた。アヤナミからも。アヤナミ、姓ではなく名でもよいかも。日本人の女性名でカナにして4文字ってまずないよね。
寮監さん寮母さんが電話していた。寮監室にある電話で。3年生?大学院行くの?バイト?大学3年生か。むかしの寮生らしい。K君勉強してたからとの声。そうして寮に電話してくる人もいるのか。こういうのは宝だね。たまに遊びに来てね、と。
今年のはわるい、と。風呂だけではない(話すのが)。始末書3枚多数。などなど。何人かは勉強している人もいる、と。俺もその一人か。年々悪くなっていく。K君の年が一番だったって、俺らは最悪か?そうだな。その通り。何人受かるんだろう。苦労が絶えまんせんね。
この日のカネの動き
文庫 朝鮮戦争兵器ハンドブック -750
水 -200
週刊誌 ニューズウィーク日本語版 -200
財布残高 24,320円
解説
西内氏は非常にワルの多い農業高校出身で、教室の床がタバコの灰で黒くなっていたなどの話から、そんなそころから大学に行く奴は早々おるまいと思っていた。しかし単に彼の出身校とのみにとどまらず、「農業高校という職業高校一般からは大学に進学する者はそういない」と考えていたあたりも、周囲にそういう人間がいなかったことからくる粗雑なイメージであった。それはともかく、彼は「ワルばかりの高校」に本来行くべきではない聡明で善良な人間だった印象がある。彼からは多くのことで触発された。
北海道は8月でも朝方ストーブを焚くこともあるといったら、内地の人間はたいてい驚いたものだった。だが雪に関しては北海道は東北の豪雪地帯ほどではない。それでも、雪というものが年に1度ぐらしか降らない、ましてや1センチ積もったら大騒ぎという土地の石井氏にとっては、たまに1メートルつもることもある、という程度でも驚くべきことだった。彼は薬学部志望だったが成果が上がらず焦っていたようで、入試難易度の易しい順番で大学案内を取り寄せていたようだった。しかし「なかなか成果が上がらない」といっても、私のように私立文系と違って、薬学部は易しいところであろうと難易度が高く、それゆえ判定がよくならなかったのかもしれない。。