風呂、スリッパの山
1996年08月31日(土)
模試、英語読めず。きっと、もっと気合入れて読んだら、もう少しわかった。だって1行ごとに寝ていたような気がするもの、せめて背筋伸ばして気合いを入れまくってやるべきだった。
風呂、スリッパの山。しかし入る。浴槽はすでに込み合っているが構わず入る。6人。まあ、こんなものか。布井氏−岩淵氏、佐々木氏−俺、高林氏−西内氏で向かい合う形で。身体洗っている人々から「新手の風俗だ」との声。うーむ。確かに、あやしい。しばし言葉なし。岩淵氏、何か話そうよ、と。しかし会話は高林氏−西内氏ラインはともかく(ただし会話なんてものではない。湯を頭からかけたり)、岩淵氏−佐々木氏ラインが斜めに入るので俺が困る。布井氏となら話に困ることはないにせよ。いや、このメンバーなら誰とでも話せないことはないけれどもね。俺が札幌まで「汽車」で5時間というと、岩淵氏・佐々木氏が「汽車?」と不思議そうに。「シュッポシュッポって?」と佐々木氏。いやディーゼル機関車だ。しかしそれでも驚いていた。内地人にとって、鉄道=電車は当然の図式だもんな。こっちはパンタグラフなんて見たこともなかったよ。
洗うところ空いた。布井氏と並んだ。当然、話ははずむ。俺はコンプティーク(彼曰くマニアック、彼はログインだそうだ)読んでいるのにコミックコンプを呼んでいない。彼も『サイレントメビウス』が終わったらやめたという。おお、同じだ。しかも6巻まで読んだと。彼は野球のチームを全部は知らない、と。しかし言ってみると言えた。これも同じ。だが彼は文学青年だ。俺は文学はあまり手を出していない。彼は好きな作家ならタイトルを見ないで買うらしい。俺も作家は重視するが、1冊1冊考えて買う。好きな作家?まいったなあ……そんなに集中して買っているのはない。こともないか。で、そんなに好きとは……。わからん。彼は太宰や中原中也がたまらん、と。言うべきではないと思ったが、「中原嫌い」と。すると彼は「どうして?」と。どういう言い方だったかな。怒ってはいない。悲しんでもいない。さて?とりあえず「根性悪い」と答える。すると、そんな根性する文学者なんて、と。まあ、そういう人が多いわな。しかし「中島敦を見ろ!」と。本当のところ中島敦も数作しか読んでいないんだが、それでもしびれたからな。とにかく文学者だ。彼とは勝負にならない。いや勝負なんかしていないが、ついていくので精一杯か。しかし文学批判は安易にするものではなかったな。
俺は詩を理解できない。学校でも詩を書けといわれて作文になった、と。散文詩ですと言えばよかったでしょうとのこと。いやとんでもない。
彼はメシ屋によく行くそうだ。正装をして行くメシ屋に1人1万円以上というメシを!さすがに、すばらしいうまいらしいが、俺は食い物にカネをかけるなんて……とてもできない。君の場合はカネがあったら銃買うのに使うもんね、と。ごもっとも。でも、銃というより本やアニメグッズかな。
彼はビデオ100本ぐらい持っている、と。俺もだ(いや、もっとあるはず)。さらにLDもある。彼も持っている(というか家のある)。だが、俺はプレーヤーを持っていないというと謎ととられたようだ。
彼の友人で27万ぐらいかけて『ガッチャマン』だからLDをそろえたツワモノがいたらしい。まあLDはどうしてもアニメになる。アニメこそLDの神髄だ。
LD(エルディーがエロビと聞こえたらしい)と言えば、今日の朝、山田氏の……(なんか、このメンバーで登校しているな)。彼は桜木花道を桜木ルイと間違えてた。なんともはや。
麻見氏は、エロゲー王と布井氏。しかし人違い。彼は誰かと間違えていたらしい。しかしそれが誰かが問題だ。「店員が女でも買える」って、誰のコトバだよ。間違えられた麻見氏は、「大学は行ってからやる」という。ダメだよ。中高生のやるものだよ、と。もっともだ。布井氏は、同人も持っているらしい。パソゲーの同人には手を出したことはないわな。ゲームやる?と聞かれた。うちのパソコンはゲーム専用。
彼のPCのHDは1GB。しかし父上のビジネスソフトでほとんど使えず。買った当時としてはすさまじかったらしいが、今は普通。いや気合入れるのならHDは1.6GBはほしい。CPUは166MHzだ。というと、ひどい、と。時の流れ、相場の変化に対して。
中央・政と法政・政を受けるぜ。文はもちろん。しかし社か。なんか受ける気がしなくなってきた。もちろん、やれば面白いと思うが、社会学という学問、あんまり信用していないんだよ。実証主義ってのもどこかうさんくさい。というか、その資料があてにならない。アンケート?誰が本気で答えるか。そして質問ぐらいでそんにわかるか?なんてようなことを言ってたら学問はなりたたないか。
政治学は野望だ。なんてのはない。ただ世史やっても面白いと思った。そして史学もいいな、と思った。けれど、俺は政治に興味を持っていたと思う。もちろん政治学と歴史学とは密接だ。社会学ともね。政治学科に入ったら教育者にはならない。来年の今頃、どこの大学のどういう学部に入っているのだろう。
この日のカネの動き
コピー -50
財布残高 24,060円
解説
高校時代の早いうちから社会学こそやりたい学問だとして、社会学で有名な法政大学を選んだのが高校1年次で、そのことについて受験産業の人からよく調べているとほめられたりもした。が、ここにきてその社会学への関心が急に衰えていき、かわりに政治学や史学が台頭してきた。もともと社会学にどのようなイメージを抱いていたのか、それがどうして衰えたのかはよくわからないし、社会学のなんたるかは今もわからない。
風呂は公然と談笑できる数少ない場であったが、確か20分までと時間が決まっていた(が、それについては計測していたわけでも記録をとっていたわけでもないので罰せられることはまずなく、よほど目立っていたら寮監に注意されることが稀にあった程度である)。そして似たような時間に人が入るので混み合うものであり、混んでいるからといって後にすると入る時間を逸するので多少混んでいても入ったのであった。HD1GBのPCは私には天文学的なスペックに思えた。私がそれまで実家で使っていたPCはPC9801RS21とFM-TOWMSII
UX20というHDのない386SX/16MHzのPCだったので、HD自体みたこともなかった。しかしHD1GBは当たり前で、1.6GBの時代になりつつあった。そして私が学部入学に当たって購入したFMV
Deskpower SII167はHD2.1GBであった。しかし後の時代では1GBはPCのメモリ容量程度になり、それにも満たなくなるのは周知のとおりである。スマートフォンどころか携帯電話でインターネット接続するiモードさえ想像もできなかった時代である。