未投函の手紙2通
1996年09月14日(土)
(未投函の手紙)
たまんねーや。9/14の旺文社模試(記述)は凄絶だ。
国語(現文・古文)、50%を切った。前回やその前は75%はいった。今回はすさまじ。やってて手応えなかのわかっていた。問題作成者が何を問うているのかわからんかった。今までとて、わかってたわけじゃなく、書いた答えがたまたまあっていたという程度などということは承知の上だが、今回は見事にボロが出た。わかっているさ。本番で、とれればいいのだし。何回も試験受けていたら、うまくいくこともあることも。しかし古文じゃなくて現文、しかも評論を間違えた。科学・哲学などのよくわからん代物ではなく、平易な言葉の文なのに。わかっている。冷静な分析をいつでもできるよう訓練すればいいんだ。ついでに50%を切ったということは、旺文社の偏差値じゃ48ぐらいか。現役のときの英語みてーだ。
英語、65%くらいか。偏60は切ったか。今回はよく読め、しかも迅速に文法問題を解いた。でも、発音・アクセントほとんど落とした。まあ英語は安定している。偏60切ったのなら下がったことになるが、英語は大丈夫だ(現古だって、大丈夫だが)。
世史、66%。偏62ぐらいか。まあこんなもんだが、よく考えりゃできたような問題もあったな。
とにかく、ツメが甘いというやつだ。全教科な。
まあ、これからだ、見てな。気にするな。言いたかっただけだ。
志望校草案、3次案
明治−政経−政治
中央−法−政治
中央−総合政策−国際政策文化
法政−法−政治
法政−社会−社会
?明治学院−法−政治
日本大学−法−政経
?駒沢−法−政治
専修−文−英米文
専修−法−法律−行政
?國學院−法−法律−政治
東海−文−文明−西アジア
とにかく私大は数をこなせば受かる。しかしやっていないことはできないから、漢文要る大学は全て切った。?マークは、漢文除外しているかどうかわからんということ。今年の『蛍雪時代』をくれ。もう少し低いところも足すべきかもな。行かなくともな。拓殖−政経−政治、大東文化−法−政治、亜細亜−国際関係−国際関係でも入れておくか。なんにせよ、日程や受験料もあるし、ちゃんと選ぶから、10校ぐらいに。漢文使わないのなら、ほとんどの国公立はダメだ。まあいい。どのみち行くつもりはないし。東京都内のみだしな。
来年にはパソコン(CPU166KHz、6倍速CD-ROMドライブ、HD2GB、RAM32MB)にフラットベッドスキャナー、35mmフィルム/APSスキャナー、インクジェットプリンター付でたのむわ。数年前にPC9801RS21を単体で買ったときよりも安い。
まあとにかくカネだけ払って、あとは結果を待ってくれ。心配無用。
(2通目。これも未投函)
聞いてくれ。今日、第3回旺文社模試(記述)があったのだが、こりゃすさまじ。
国語が50%切った。古文は間違うべくして間違ったのだから、まあ、いいが、残り3/4の現文、しかも評論を半分以上間違ってしもうた。どれも平易な文章で、言っていることはだいたいわかったのだが、解答を作成できなかった。記述は見当違いなところを書くし(問題が何を問うているのか解釈しきれなかった)、5択では2つにまで絞って間違う。今になって、落ち着いてやり直すと、別にたいした問題じゃないんだ。やはり判定の出る公開模試だということで焦っていたのか。本当に、問題を解いているという気がしなかった。ただ、適当に何事かを書きつけているだけだ。まあ、今までも、そんなに冷静な分析なんぞを意識的にやってきたわけではないが、それでも自信をもって解いていた。でも、やはり、確実を期するためには、文全体をとらえて、分析してやってみるか。特に俺は問題そのものの解釈が弱いから、そのへんを気を付けて。夏休み直後のクラス分けで、現文は15人の精鋭クラス(別名
東大クラス)になったとこだし、気合い入れまくってみるか。現文の勉強って、本格的にやったことないからな。
英語はアクセントと発音を90%落とし、英作では5分前に一気にやったせいか、中学生レベルの文法ミスをしたこと以外は納得のいく結果だ。英語は安定するものだ。
世界史は現状維持。やったところを忘れているのは悔しいが、間違えたら覚えてしまうだけだ。世界史は問題量をこなし、間違いを徹底して暗記しちまうのが一番だ。しかし正誤判定でモノモタパ王国をマリ王国に直せたのは快挙だ。もっともアフリカ史では基礎だが。そう言えば、世界史はクラス分けで東大クラスを出されちまった。やはり浪人してからはじめた俺とは実力が違っていたから当然だわな。
俺は実をいうと、マークシートの偶然で大学合格しても行くつもりはなかった。はじめ(というのがいつかは知らんが)から浪人するつもりだったからな。古文にせよ、英語にせよ、こっち来てからたいした上達だ。やっていないのをやって上がっただけだから当然だが。その中でも世界史は、それをやれたというだけでもここに来た甲斐があったと思えるほどだ。やはり世界史を知ると世の中がよく見えるようになる。東大クラスの先生が言っていたが、史学科へ行くひとも含めて、グローバルに世界史をやるのはこの1年だけだ、とのこと。高校の世界史はどうしても欧州・極東・北米・イスラム圏ぐらいしかできないけれども、ここでは東西交流史、中央アジア、朝鮮、インドネシア、アフリカ、ラテンアフリカを徹底してやるからな(現役生と浪人生の差はここでつくという)。はじめて世の中を知った、という感じだわい。
まあそういうわけで残り数か月、気合い入れまくるので、まあ結果を見てくれ。
こんなことを書かれてもどうもならんとは思ふ(最近、無意識に古語が混じる。だから古文の現代語訳はけこう大変)が、志望校、もとい受験校草案を期す。
中央大学法学部政治学科……中大の法は早大の人間科あたりよりも難しい。なんせ、日本の法曹の1/4はOBだからな。
中央大学総合政策学部国際政策文化学科……できたばかりの学部。時間割がかなり独特。
明治大学政経学部政治学科……早大の政経落ちた人がよく来る。
法政大学法学部政治学科……法政のその名の通りのところ。それでも中大にはかなわない。
法政大学社会学部社会学科……現役時の寝言レベルの第1志望。でも、ここに来てからは政治学に転向。
青山学院大学国際関係学部国際政治学科……この学校、校風が気に食わないけれど、まあ優秀な学校だ。遊び人多い。
明治学院大学法学部政治学科……漢文あったっけか。あったら受けない。
日本大学法学部政経学科……俺は日大だけは受けたくなかったが、背に腹はかえられない。今や1.5流大学だ。
日本大学国際関係学部国際関係学科……ここ、伊豆半島の付け根にある。田舎の単科大学とかわらん。できれば総合大学の方が。
専修大学法学部法律学科行政・政治コース……政治学の専門じゃないから、あんまり行きたくないな。
ここから下も1校2校受けるかもしれないけれど、とても行きたない。まあ、ここしか受からんのなら気をとり直していくがな。
もちろん全部は受けん。日程見て調整する。
国公立は受けないことにした。漢文できないもの。
どこに行こうとも、そこでやっていくが、少しでも上に行けるようにやったるで。3月には邪魔するんでよろしく。卒業旅行は結局できなかったし、これからもできないだろうけれど、草刈部にはわるいことをしたような気がしてならない。なんせ、草刈部が1番期待していたもの。たぶん草刈部はこれから休みもろくにとれない生活をすることを覚悟していたからではいのか?まあ仕方がない。その分、大宴会でも開くとするか。■■氏はどうなっとるかの。
今週は何の間違いか、一般人並みに連休があるので書いたぜ。たぶん、これが最後。I shall overcome!
from 文系受験科54310-12-612-12 晴天
解説
手紙を2通も書いて結局どちらも出していない。ほぼ同じ内容だが、モノを催促したり、合格後のPCのことを価格への言及つきで提示したり、しまいには「カネを払って待て」という直截すぎるものいいから実家宛である。そして下はほぼ同内容だが、最後に高校時代の友人たちの話があり、最後に卒業旅行しようと思いつつできなかった話が書いてあるから、友人宛である。これらは結局未投函となっている。最終稿をさらに作って出したのかどうかはもはやわからないが、こうした日々思っていることなどを誰かに聞いてもらいたかったのだろう。私が他の予備校生らにときどき話を聞いてもらう相手として選ばれたように。
志望校は、もちろん漠然と考えているだけで、1通目と2通目とでは少し異なっており、短時間で迷いを見せている。が、おおむね政治学方面に行くと決めたようで、これは実際に受けた大学リストに近くなってきている。そして実際にこの中では、一番難易度と評判が高いであろう中大法学部に入ったのではある。なぜ政治学に転向したのかは、「法学部政治学科という響きがかっこいい」という教室内の雑談に共感したのもあるが、それ以前に、世界史で国や地域、そこにおける王朝や指導部そして人々の営みについて蒙が開かれ、そうしたダイナミズムへの憧憬から政治学を選んだようなおぼろげな記憶もある。また、繰り返しになるが漢文という授業が常設されておらず、補講的な漢文の授業を受ける機会をも逸したことも、結局勉強していないものはできない(自学自習はもっとできない。自分で教材を選んで目標を設定できる基礎力があるのならこんなところにいない)として、受験に漢文のない学部学科として間口を狭めてしまったわけである。漢文をきちんとゼロから勉強していたら、ここにおいて選択はかわってきたかもしれない。