布井氏の会話力はすごい
1996年09月21日(土)
模試、英語、半分できず(書くことすら)。時間足らんかった。順番を工夫しても、全部はできなかっただろう。とばすのなら正序問題だ。あれで時間くった。
現文古文ともに80点。よし、さすが俺だ。気合い入れただけはある。まあ、問題から読んだだけ……でもない。文も意識して分析した。やれはできる。
布井氏と電車に乗るときに遭遇。彼は誰かと話していた。もちろん俺はひとり単語帳を。第三者がいても現に話している人と話を続けるのが礼儀。昨日の逆。その相手はアキバでおりた。そしたら近くにいた女子に話しかけた。キミ、今の人と同じクラスだよね、と。すごい。なんて会話力だ。クラスの話。寮の話(彼女は三鷹の自宅から)、栃木から新幹線で通う人もいる、ラジオ体操しないの?と(俺はつい噴き出してしまった。気づかれないように噛み殺したが)。水道橋で降りて、「合流」。しかし彼の会話力はすごい。話しかけやすそうな人を選んで話しているとのことだが、俺もそうか。
彼は机の引き出しにマンガ本2冊(佐々木氏のもの)。見つかるかと朝出発した直後から気にしていた。帰ると寮監さんに呼び止められ、ただでさえ勉強足りんのに、と怒られていた。「すいません」×5くらい。表によると金城氏も。彼も読んでいるらしい。
洗濯。俺の液体洗剤を見て、あやしい物を洗う薬品?と。彼のは生協ブランド。
風呂、彼にしてはめずらしく1番風呂。俺はいつもだ。シャワー、水ばかり。湯、出ず。独立したところを除いて。俺のを使う。
彼曰く、ホモは得だ、と。風呂行けば男のケツを見れるから、とのこと。そういうものか。理系の方にはそういう人がいるらしく、色白が好みというとで、彼によく話しかけてくるらしい。どうにかしてくれとのこと。
寮監さんを呼んで、湯が出るように頼む。俺らがあがってから。
彼が英語の相談を。ここ(1階廊下)では響くので洗濯場へ。まず単語。これを知らんとどうにも。文法、短文、まあ解説の例文かな。暗記。各種テストでしか役にたたない?いや、覚えていればけっこう応用が利くものだ。構造もわからないとダメ?うーむ、とにかく暗記。自分で訳して、わかねように。そして英文読んでわかるように。それも英文読んだだけで。ムリ?いや一度自分で訳したらそんな気になる。
解釈。とにかく全訳。後ろのページの訳見ちゃ意味なし。自分の頭を使わんと。1回目は何も見ず。意地で無理矢理訳す。Heがrunsしたとかでもいいから。2度目、辞書で単語の意味を調べる。3度目で訳と照らし合わせる。授業では先生のいうこと、黒板だけでなく、何でも書き取る。帰って書き直す。きれいにするだけならば意味なし。わかるところと必要なところを選別してまとめる。辞書なんかも使って。そして英文を3回ぐらい読む。読みながら訳するのと、英文読んでわかった気になるのを併用して。こんなもんか。あと英語は5時間はやった方がいいが、もうマジでマンガ読むひまない。1日10時間を目指そう、と。
彼は「わかったよ、ありがとね」とのこと。たのむぞ、がんばって、やり抜いてくれ!
夕食時、迂闊なことを聞いた。
五十嵐氏、「厚生年金が危ない」のニュースを見て、どうなっている、と。それは国民として当然で考える方がいいことだけれど、官僚の非難、いや、悪口ばかり言って。「東大ばっかりで能力がない」だと?こんちくしょーめ、あんたも東大に入ってみせろ!東大だからなんだってんだ。確かに学閥には気に喰わないところもあるだろうし、いろいろな大学から入るのもいいだろう。しかしあたかも無能のように。さらに「オタッキーな奴がプライドを持つとろくなことがない」だと?こんちくしょーめ!なぜ東大がオタッキーと言える。勉強オタクか?なぜそう言える。東大生を何人知っているんだ。ただのバカのひがみと違うか、コラ。
まったく、ふだん政府・役所にまかせておいて、世の中に不満があると悪口いえばいいと思っているのか。中学生か。確かによくないところもあるだろうし、それは批難されて当然だが、罵倒だけではどうにもならない。こんちくしょうめ。官僚なんて俺らなんぞより遥かにハードな生活をしとるんだぞ。どれほど努力して苦心しているのかわかっているのか。制度にも限界があるし、完璧なんて存在しねえんだ。中学のときの俺なら同じことを言った。しかし19にもなってバカだな。
しかしここいらに官僚の身内がいないと思ってるのか?いや、そんな配慮なんてピンの先ほどもあるまた。山田氏は帰省中だが、彼のじいさまは厚生省だ!
2階の掃除機つかう。洗濯機同時に使う(布井氏による)、あまったメシを独占する、自分の受けた迷惑に対しては何をしてもいいと思っている、こういう傍若無人なガキに何がわかる。ハラを立てるだけムダだな。
この日のカネの動き
水 -160
財布残高 4,000円
解説
布井氏の会話力は本当にマネができない。努力してそうなろうとしても、そうしないと残忍な方法で殺されると脅迫されても、マネができない。こういうのは才能だ。訓練である程度はどうにかなるのかもしれないが、訓練の機会もないまま今にいたる。
液体の洗剤については当時は出始めだったのだろう。衣類洗剤といえば粉が当たり前の時代だった。しかし粉は、選んだ品物がわるかったのか防湿などの管理がわるかったのか投入の仕方がよくなかったのか、溶け切らずに固まりが洗い終えた洗濯物に残っていることもあり、それに懲りて液体洗剤を導入したのであった。まだ物珍しかったようだ。
風呂の湯は、なぜか他の蛇口が水でも、湯が出る独立系統の蛇口もあり、なかなか複雑な仕組みだった。
当時の私は、後から見ると信じられないぐらい良識的であろうと努めていたつもりだが、同性愛については、ネタとして消費している。私が言い出したことではないが、咎めもせず、無関心を強く押し出しもせず、それなりに迎合していて受け答えしていたはずなので、そのあたりは罪深い。
英語については、果たして私の方法がどのぐらい妥当だったのかはわからない。大学入試においては確かに偏差値的な大躍進を見せ、合格の結果につなげることが出来、その後大して英語の勉強はしていないがそれでも英語に触れるときの基礎にはなったはずだ。その意味では成果は出たのだはあるが、他人様に聞かれて教えるとなると、なかなかむずかしいものだった。
五十嵐氏にはときどきハラを立てている。おもしろくて付き合うと気のいいやつで、基本的には彼のことはそうわるく思っていたわけでもなく好人物だと見なしていた。だが、ときどき迂闊な言動や傍若無人なふるまいをするので、そういうときに私は内心ハラを立てていたらしい。しかし「他の階の掃除機を使う」「洗濯機3つ同時に使う」など使う時間が限られておりそれ故アクセスしにくい希少資源への傍若無人な占有、確かに迷惑行為だが、しかし同じことを三浦氏あたりがやっていたら四方八方から罵倒されていたのは間違いない。だが五十嵐氏がやっても陰で苦言を呈されるだけである。そのあたり、五十嵐氏が基本的にはわるく思われていない人物なのがうかがえる。