買うときは速いね
1996年09月23日(月)
フェーン現象か、晴れて暑い。
布井氏、訪問。訪問といっても他室出入りではなくノックをしたので俺が出ただけで、中を見てもいないだろう。今日、三省堂に願書見に行くので行きません?と。俺も行きたいと思っていたところだ。根岸君も一緒。
13:00出発。根岸君、歩くのはえーよ、と。そうか?我々からすればスロー極まりない。運動した方がいいぜ。受験も生活も体力だ。
水道橋で降りて茶水へ。そっから少し歩く。明大の前通る。学問の街だが、キャンパス……?ビルじゃねえか。いや、優秀な大学だし、趣のありそうな建物だが……。
三省堂着。しかし、でけー本屋だ。赤本コーナーは真っ赤。札学からそろっている。やはり物の量が違うな。今更何とも思わないが、再確認。
まだ、少ないな、願書。薬学系はまああったが(薬学系はととと買わないとなくなるらしい)。俺は亜細亜大を買う。「すべり止めだ」と。参考書?要らない。しかしこの『ロイヤル英文法』って、MT先生が勧めていた。数ページめくって、こいつはいい、と思った。くわしい。前置詞のページだが、ひとつひとつくわしい。こいつは買いだ!買うときは速いね、と布井氏。カネは使うためにあるんだ、というと、いつものキミとは〜と。ふ、食い物にはカネをかけないのさ。根岸君『バーチャ3』やった?って。うわー!たるむな。カネもったいない。時間もったいない。
『(某寮生と同じ名前)の英文法』?もしや!なーんてね。『愛と青春の英文法』っていかれている。
金城氏がゾクキ?ゾクキ……?暴走族か何かか?うーむ、結構似合っているかも。それとも貴族の変な言い方?それもあるかも。バイクの話も貴族の話もしたし、どっちとも。
亜細亜大学、なかなかいい大学じゃないか。留学か。いかすぜ。俺は英語ともう一か国語マスターしたい。ロシア語か?そう思ふとマカロフなんかもかっこよく思えてきたな。
亜細亜大、法大の日程を書き込む。配牌日と締め切り日……は微妙だな。簡単な大学は早い。すべり止めになるのか?上の大学受かると思ってカネ払わず、結果として上の大学も……なーんてことも。
こりゃ、もっと慎重に考えんとな。
この日のカネの動き
願書 亜細亜大 -1,000
学参 ロイヤル英文法 -1,700
財布残高 1,340円
解説
明治大学を受験候補自体からはずした理由としては、キャンパスが分散して1つあたりの規模が小さいこと、1〜2年次と3〜4年次とで通うキャンパスの移動があるっぽいこと、などがあった。私が夢見ていたのは、様々な学部が集まった大規模キャンパスであり、4年間一貫して同じ場所で学ぶことであった。その方が様々な学部学科そして学年の人間が一場所に集まりおもろくなるとの魂胆だった。そして中央大学は理工学部こそ離れていたがその条件に当てはまっていた。そしてもうひとつ。明治大学はリバティータワーなる高層ビルを建てていた。これはその後に続く大学の都心回帰として先見の明があったのだが、しかし広大なキャンパスに建物が散在している図を想像していた私には、高層ビルは受け入れがたかった。そうして明治大学は受験候補からはずれたのであった。
他方で亜細亜大学の願書を読んで、入試難易度の易しい大学を侮る傾向にある私としてはめずらしく、感心していい大学とたたえている。海外留学に積極的だったり、語学に力を入れていたりするのが琴線に触れたのだろうか。結局、亜細亜大学は日程の関係か、受験自体しなかったが、ここで「英語の他にもう1つの外国語」としてロシア語を選んでいる。このとき着想が、後に中央大学法学部の願書で「希望第2外国語
第1位:ロシア語」と書くことにつながり、東京ロシア語学院でロシア語を本格的に学び、そして大学院でロシア研究をすることにもつながり、その後の暮らしにおいてもロシア語の暗唱音読を毎日繰り返すことが生き甲斐となるに至るなど、少なからず影響を及ぼしている。マカロフ、やはり小火器と関連付けている。
ふだんは吝嗇だが、使うときには即座に使う。まあカネの使い方のいち類型ではあるが、しかしこの日は4,040円しか現金を持っていなかったのに、願書はともかく、予定になかった1,700円の『ロイヤル英文法』を買うとはなかなかのものである。