マンガに出てきそうな不良高校
1996年11月14日(木)


 今日は背筋をのばし、気合いを入れ、起きていた。それでも、少し気を抜くと寝ていたが、いつもよりは遥かによい。YY氏、寝ている。彼は熱心に書き込んでいるのしか見てなかったのに。巡回だ!彼は寝ている。俺はとっさに腕でゆすり、叩き起こす。彼はそれからずっと起きていた。起こされて、急いで黒板を写していた。起こしたよかったんだな。出過ぎたマネじゃなかっただろうな。授業終わってから、「どうも、ありがとうございました!」と礼を言われる。

 帰ってからは3日目の極サルだ。PM06:30〜PM07:00まで遊び、PM08:00まで寝る。あの薬、眠くなるのか?眠いときは立つか経ち膝!小便に立ったり、洗顔したりして気合い入れ直せ!これは命令だ!

 西内氏と少し話した。北里の畜産土木に、英語の偏50いけば入れるそうな。八戸キャンパス。たまんねー。姉ちゃんもそこに行き大変だったとのこと。でも、彼はその前に入ることが大変。■■高校は誤った、と。本田氏の行っていた私立高校も受かったが、県立受かった以上は県立に。しかしマンガに出てきそうな不良高校。床はタバコのススで真っ黒。布井氏の高校の「吸い殻が落ちていた」なんてものではなく。休み時間は霧がかかる、と。見張りにひとり立てて。でも、先生も廻らないし、見つけてもどうにもしない(処分しない)。いちいちやっていたら生徒がいなくなるもの。マンガも積んであって、授業中は皆読んでいる。授業聞く奴は1人もいない。マンガ好きな先生は「『ジャンプ』持っている奴はいるか」として、自分は借りた『ジャンプ』を読み、生徒も読んでいる、と。ここの高校は勉強をするところじゃあない。学校に来さえすればいいんだ。就職して辞められたら困るので、出席の悪い奴はとらない。だからとにかく来い、と。就職率100%。彼以外、全員行先が決まっていた、と。辞めるか決まるかしかない、と。バイクや車の免許もほぼ全員。
 こういう話はおもしろいし、ためになる。人の話を聞くことは実にいいことだ。特に違うコミュニティの人とはな。さすがにタバコで真っ黒の教室は想像もしなかった。
 彼は猫になにげなくエサをまいていくなど、本当によい人だ。


この日のカネの動き

コピー -20
銀行 +3,000

財布残高 3,013円(「そろそろカネ数えろ」とある)


解説
 授業中の眠気は集中しているつもりでもいかんともしがたい問題だが、職員の巡回時に居眠りこいていると反省書を書かされる。名前と学籍番号を書くだけだが、それは寮でカウントされて張り出され、実家にも通知されるので、それなりに取られたくないものであった。だから、巡回の気配があったときに臨席の人間が居眠りこいていると叩き起こしなどし、また、叩き起こされなどしたものであった。口を利いたこともろくにないような人間同士のささやかなやりとりである。

 西内氏、本来はもう少しレベルの高い高校に行けたはずなのに(医学部志望者の本田氏が在籍していたのだから、曲りなりにも進学校なのだろう)、県立と私立の両方に受かったら県立に行かざるをえなかったという悲劇である。マンガに出てくるようなワル高校、話に誇張があるかもしれないにしても、まったく異なる渡世の話は迫力があった。勉強を教えるのではなく、とにかく毎日学校に来ればよく、そしてこいつは皆勤だとして企業に送り込む。そういう受け皿も世の中には必要なのだ。必要なのだが、多少なりとも周囲よりは勉強ができて、兄弟が大学に行く程度には学ぶことに理解のある家庭に育ち、自分も大学進学を志すような西内氏が行く場所ではなかった。両国を経て、軌道修正がうまくいっていることを願うばかりだ。


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