東大駒場下見
1997年01月15日(水)


 成人の日。世が世なら、というか浪人じゃなかったら成人式に出ている人もいたであろう。

 センター会場の東大駒場下見に。神保町で半蔵門線に乗り換えだが、新宿線のホームを通過していくという。気をつけていないと新宿線に乗りそうだ。そして渋谷に着き、京王線。ここでも気をつけんと急行で吉祥寺まで連れていかれる。まあ、たいしたことじゃあない。片道500円弱。Tカードあるので京王線の130円×3だけ。しかし京王井の頭線……渋谷駅。有人改札とは。しかも駅員さんがパンチ(?)した切符を着いた駅の自動改札に投入。摩訶不思議。

 東大。学生・教職員以外は入るなとあるが、入る。守衛も別にヒマそうにしているだけだ。やっぱ、違うな。伝統を感じる。安田行動のようなよく見る景色ではないが、やはり古い。ここに俺が?んなアホな。第一、受けんものは入らん。まあ東大じゃなくとも、そんな重厚な造りの校舎に自分が通い、そこの一員になると考えたらシビレるぜ!休憩所、汚いのォ。空き缶の山。フィリップモーリスやラークの空き箱。まあ、どこの学生も似たようなものだろう。東大だから何ってのはよくない。でも、違って見えるよ、学生たちは。マジメな人ばかりに見える(錯覚というか、これも偏見の一種か?)。俺にふさわしい学校だな。

 五十嵐氏が受かったのは神奈川大らしい。
 受験票来た。法政4、國學院1。高校の■■君は、國學院、札幌で受けるのか?新聞に「釧路湖陵 法学部法律学科 晴天、文学部哲学科 ■■」って載るのもオツだな。見る人が見ればおもしろい。ところで学科ごとにまず分類されて、それから高校名で区切るはず。

 みんな、でもないが、切羽詰まっているな。とくに医系の人。彼らはまだ国公立だし、そのためにはセンターが要る。ヘタなことしたらぶっ殺されそう。それよか、センター受験会場東大駒場の人、新宿から京王線乗ったり、神保町で新宿線乗ったりせんだろうな。俺のように路線図持っている日はいいけれど。もっと詳しいのが欲しい。特に都下の。

 心臓が一瞬止まった(ような気がした)。あまりにも静かだった。そして決定的に何かおそろしかった(いい表現じゃないな)。そして心臓が動き出す(?)。脈拍、力強く、いつでも鳴り響く音だ。


この日のカネの動き

交通 京王線 渋谷⇔駒場東大前 -130×2

財布残高 62,462円


解説
 センター試験会場の東大駒場キャンパスである。東大、漠然と受けてみようかと思った瞬間はあったが、私立文系コースでやってきたし、教科の少ない後期日程は難易度がさらに高いし、漢文さえやっていないし、そこまでは成績が上がらなかったし、結局現実問題として受験候補に考えることなどなかったのだが、それでも足を踏み入れただけですばらしい大学で、通ってみたいと感動している。

 当時はまだ京王井の頭線の渋谷駅は友人改札だったとは今では信じられない話である。

 五十嵐氏が受かったのはとりあえず神奈川大。鳴かず飛ばずで大学というところにはどこにも入らなかった人間としてはまずまずのところである。それは親御さんも喜んで一安心するはずである。

 心臓が一瞬止まった気がしたというのは、単なる気のせいか、誰にでもたまにある程度の不整脈で脈が抜けたかどっちかだと思うが、驚いたようだ。


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