83寮への道程

 地名はよく覚えていないが、都営三田線白山駅を降りて、大通りへ。本当はもっと近道があるのだが、最初はこのルートを歩いた。

 大通りを渡り、そのまま坂を上ってゆく。

 坂を上ると、道は徐々に狭くなる。北海道人の私は、やはり東京は狭いななどと感慨を持ったり。左は裁判所の書記官の研修所。ここを右に曲がる。

 さらに細い道に。よくここで車がすれ違えるなと感心する。大型車が前後から来たとき、さすがに歩行者の私も怖くなった。

 しばらく歩いていると見える、第83同仁寮。ここが私が1年間苦楽を共にした住処だ。

 カメラをちょっと引いてみる。いかにここが狭くて入り組んでいるかわかるというもの。

 ここが第83同仁寮。1階はやや高めになっており、玄関は地下にある。高い塀と鉄条網、そして見えないが塀の中には深い溝がある。

 そしてたどり着いた自分の部屋。
 畳に押し入れ。和室である。
 入り口の前に掛かっているのは防災用ヘルメット。



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