last up date 2006.04.01


 広角と望遠を別々の独立したレンズ・CCDに分けた、大胆なコンセプトのコンパクトデジカメ。コンパクトデジカメとしての総合性能は平凡なもので、バッテリーの保ちの悪さ、電源を入れ直すと設定がリセットされる、電源を入れるとストロボがスタンバイになるまで撮影できない、などの問題点も多い。しかしそれでもこのV570の2眼には魅力がある。
 35mm換算で23mmの強烈な広角は、スナップ機としてのコンパクトデジカメにすばらしい使い勝手を与える。狭い室内でも容易に集合写真を撮れ、屋外でも後ずさりせずに建物などの全景を撮影することが出来る。それでいて、必要なときにはズームも使用できる。1台だけコンパクトデジカメを携えて旅行するときには、広角と望遠を両搭載したV570はとても便利である。




モデル名

Kodak EasyShare V570

所有期間

2006.03.02〜


有効画素数

500万画素

撮像素子

1/2.5型 CCD

 レンズと並んで最も高価な部品であるCCDを2つも搭載し、それでも手頃な価格を実現した為、それほどすばらしい性能は持っていない。しかしスナップ機としては必要十分。


記録メディア

SDメモリーカード

 今やSDカードはコンパクトデジカメの標準である。


光学ズーム

3倍

レンズ焦点距離

23mm(35mm換算)
39〜117mm(35mm換算)

 23mmの広角レンズ1つだけ搭載した、お気軽スナップ機に特化してもよかったような気もする。だが、たまにズームを使いたいときもあるので、コンパクト機で極端な広角と標準的なズームを両立したのは、便利ではある。


撮影感度

ISO64/100/200/400、800(180万画素のみ)相当

 シャッタースピードをかなり落とせるので、わりと低感度でも撮れるのはうれしい。


シャッタースピード

8〜1/1448秒(ワイド)
8〜1/1170秒(テレ)

 カメラを据え置いて数秒シャッターを開ける撮り方を好む私としては、8秒までのシャッタースピードはかなり使える。


セルフタイマー

約10秒

ワイヤレスリモコン

非対応

三脚ネジ穴

あり

 セルフタイマーは一回の動作ではセットできない上、一度撮ったらまた設定し直さないとならない。こういう細かい点で不便なカメラである。


ストロボ発光モード

自動発光
強制発光
赤目軽減強制発光
発光禁止

 電源を入れるたびに自動発光にセットされるのは、発光禁止で撮ることの多い私としては煩わしい。さらにはストロボがスタンバイになるまで液晶が表示されず、まったく撮影できないのはかなり不便。この点、ファストドロウのような撮り方を好む私の、メインカメラにはなりえない。


液晶モニター

2.5型 ハイブリット型 約23万画素

ファインダー

なし

 ファインダーのないコンパクトデジカメははじめて。ファインダーを使う回数は少ないが、それでもしっかり構えたいとき、動きのあるものを撮りたいときには、光学ファインダーは欲しい。だが、ファインダーの省略はコンパクトデジカメの潮流か。


動画

QuickTime Motion JPEG
音声付き、30フレーム/秒、時間制限無し

 音声付きで録画時間制限なしは、必要十分。


電源

専用リチウムイオン充電池

 専用電池を使うコンパクトデジカメとしては、電池の保ちはあまりよくない部類に入る。1日持ち歩いたら、その日のうちに必ず電池が切れる。DimageXtは1泊旅行ならば充電せずに持ちこたえたが、V570では充電器は必須である。充電器がクレードルではなく、ACアダプタだけなのがまだ救いではある。が、補給の利かない専用電池で、この短さは旅行では不安。
 さらに、アメリカのメーカーなので、日本の販売店では電池をあまり取り扱っていない。ここまで求めるのは酷だが、Xtは専用ホルスターに予備バッテリー用のポケットがあったが、V570用ホルスターにはそうした装備はない。この点からも、Xtに取って代わる持ち歩きデジカメにはなりえないかもしれない。


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