last up date 2002.06.26


蓋然性(がいぜんせい)
(1)何かが起きる確かさの度合い。起きるかもしれないし起きないかもしれない。ただ、ある程度ありそうなことに用いるコトバなので、荒唐無稽なこと、突拍子もないことなんかにはまず使わない。All or nothingな、ソリッドすぎる二元論が跳梁する論理学に於いて、ある程度のいい加減さをもたらしてくれるコトバでもある。
 これを数字にしたものが「確率」なのだが、ありえない、あるいはまずありえないことまで0%や0.00001%と数字にしてしまう「確率」と、ある程度起きるのが確かそうなことを指す「蓋然性」とでは、結構ニュアンスが異なる。英語にすればどちらも「probability」なのだが、英語で考える人々はこれをどう区別しているのかしていないのか、疑問である。ロシア語では「вероятность」か「воможность」というコトバで表されるが、どちらも日本語でいう「蓋然性」「確率」の意味は持っているようである。どちらかと言えば、「вероятность」が「蓋然性」「確率」として適しており、「воможность」は「可能性」「チャンス」という意味合いが強い。



(2)「蓋然性」というコトバを使うときは、相手を選ばなければ、理解されないばかりか、誤字・誤植を疑われることがしばしばあるので注意が必要。


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