last up date 2002.06.26
海軍精神注入棒(かいぐんせいしんちゅうにゅうぼう)
旧海軍に於いて恒常的に行われていた体罰、「バッタ」で使われたムチというか棒。あるいは、それに書かれた文字。ただの木の棒、竹刀・木刀、野球のバット、金属部品がふんだんに使われている消火用ホース、モップの柄、水を吸うと重くなる強固な船舶用ロープなど、多種多様なものがあった。こうした代物で、本塁打を打つかのようなスイングで尻をぶっ叩く。この洗礼を浴びたら、仰向けには寝られなかったという。
ちなみにこの呼称は、「軍人精神注入棒」「荒鷲魂注入棒」など、様々なバリエーションがあった。旧軍の多くの道具がそうであったように、こうした懲罰の道具もまた、若年兵・下級兵よりも尊い代物として扱われ、敬意を払うことが要求された。