last up date 2002.12.05
ド級(どきゅう)
やはり程度が甚だしいときに用いられるコトバ。漢字で「弩級」と記述される場合もある。「超」を付けて「超ド級」「超弩級」と言う方が一般的。
この「ド」というのは、1906年に進水したイギリスの戦艦「ドレッドノート(Dreadnought)」の名に由来している。この戦艦は革新的な設計を為されており、中口径砲を廃し大口径の主砲を集中して搭載し、従来のレシプロ機関ではなく蒸気タービンを搭載するなど、火力・速度ともに類例のない性能を誇った。これに衝撃を受けた各国は、「ドレッドノート」に匹敵する戦艦の建造を急ぎ、こうして誕生した戦艦は「Dreadnought
class」つまり「ド級」と呼ばれた。また、後に建造された、より強力な主砲を備えた大型の戦艦を「超ド級(class
super-Dreadnought) 」と称した。
かくして海軍用語として生まれた「ド級」「超ド級」は、戦後、戦艦以外のものにも使われはじめ、やがて海軍用語であったことも忘れ去られかけつつも、今日まで生き延びている。