多摩センター散歩
2003年04月13日(日)
今日は大学時代の後輩、美津濃氏(仮名)と多摩センターをぶらついた。本来は花見をする予定だったのだが、桜は先日の強風でほとんど散ってしまっている。そのため、単に昼飯を食って、公園をうろつくこととした。まずは、昼に多摩センター駅で待ち合わせて、メシ屋へと向かった。
多摩センターのスカイラーク・ガーデンズ。私が大学1年の頃は、部の稽古帰りに先輩達とよく立ち寄った場所である。棒状のエモノを持って集団(と言ってもせいぜい3人か4人程度だったが)で押し掛ける我々は、店に確実に覚えられていたことであろう。いつ「棒状のものを持ったお客様の立ち入りは、お断りします」と出されるか、などと話していたものであった。
「追い出されるのでは」と言うからには理由があって、当時は先輩のГ氏・I氏(共に仮名)が水と調味料を調合するのが決まりだった。あらゆる調味料を、ふたまで開けて水に注ぎ込み、それを飲む。飲む我々とて健康には悪く味も凄惨、店にとっても異常に調味料が減ってコップの洗浄が面倒という、なんら生産性のない行為であった。
まあ、そんなことは序の口。プラモデルを店内で組み立ててガラやカタログを灰皿に捨てた、怪しげなプレゼントを交換し合う、様々な種類の武器を持ち込むなど、随分アホなことをやったものである。
今日は美津濃氏と、まっとうに食事に入った。割引券を使いたいがために、1人あたり2000円以上の注文をすることに。割引のために高額な買い物をし、結果として払ったカネは大きいというのは、私にとっては特に必要がある買い物でなければ得をした気にはならない。だが、美津濃氏にとっては特別要らないものでも、安くなればそれでいいらしい。というわけで、メシだけでは2000円にはなかなか達しないので、昼間から酒なんぞも注文。
割と高い料理。肉料理である。別にステーキや肉の類をありがたがるような風習を私は持ち合わせてはいないが、日々米と納豆とみそ汁か、食パンをスタンダードな食事として毎日摂取している私にとっては、久しぶりに高カロリーな食事であった。
それから、パルテノン多摩の裏まで歩いて、公園を散歩した。桜はほとんど散ってしまっていたが、日曜の昼ということもあり、多くの家族連れでにぎわっていた。バトミントンやボール遊びに興じる子供達。敷物を広げ、弁当持参で昼を過ごす家族。安上がりでそこそこ非日常気分を味わえる。それに、いかに多摩と言えども、地価は安くはない。庭のない家、あるいは集合住宅住まいが多いのだろう。こういう機会がなければ、バトミントンもできないのかもしれない。
しかし私と美津濃氏が暑苦しい服装で闊歩するのは、どう見ても浮いていた。別に溶け込む必要もないのだが、思いの他ヒマである。本来は、多摩センターでもっと時間を潰すはずだったのだが、早めに切り上げて美津濃氏宅に乗り込むこととした。
道中、スーパーであやしげな飲料を購入する。去年出た「冷却水」。ロングライフクーラントですか。もう59円にまでなっている。自販機で飲料を買うと倍するというのに、凄まじいダンピングである。他にも、外国雑貨店で、異国の菓子・食物を購入して帰った。
早速美津濃氏宅に乗り込む。いつ以来か。先月下旬以来ということは、そんなに経っていない。だが、なにやら面妖なものが増えている。
「キーゼルちゃん」と称する卓上空気清浄機。どんな仕組みなのかはしらないが、内部でファンが回り、下から吸い込んだ空気を上の排出口からはき出していた。おそらく、フィルターを通すだけの簡単な品なのだろう。美津濃氏曰く、ボディに描かれている赤ん坊の目つきの悪さにひかれて購入したとのこと。相変わらず着眼点が特異である。
試しに動作させておいたが、効果は意外と良好である。男二人でタバコをふかしていたら、すぐに部屋の空気は息苦しくなる。しかしこの器具を動作させたら、タバコの臭いというか空気のよどみが、単純な拡散を待つよりは早く減ぜられた気がした。簡易な器具と言えども、それなりの効能はあるようだ。
先日我が家を来訪したП氏(仮名)も帰りがけに買っていたが、やはりここにもあったか。ダメ人間によるダメ人間のためのマンガ「妹選手権」。私はこのような書籍は買わないが、人の家では読む。もちろん今日も、この場で読了した。キャラがインフレし、展開にパワーが無くなってきたという気は否めないが、その筋のネタに関しては切れるということはないだろう。
特殊マンガは増えているのか減っているのか。
まったく見当もつかなかった。
美津濃氏が外国雑貨屋で購入した卵形の物体。案の定チョコであった。だが、中身は空洞で、もう一つちいさなチョコが入っていた。別に玩具の類は入っていない。まあ、中身全部チョコでも食うのに困るだろうけど。
でもって、私は韓国キムチラーメンを。日本向け製品だが、中身は韓国製である。真っ赤な粉末スープをふりかけ、フリーズドライで固められたキムチらしい四角い物体を入れる。そして湯を注ぎ待つこと三分。
できあがり。四角いキムチは、ほぼそのままの形でふやけていた。さっそく箸でほぐす。
味というと、麺に関してはごく平均的なカップラーメンと言える。何をもって「平均」と称するのかは不明だが、特に堅いとも柔らかいとも油っぽいとも思わないので、そう呼んで差し支えないだろう。問題はスープである。麺にからむスープである。舌に喉に胃に染み渡る辛さであった。別にあの赤い粉末スープは、お好みに合わせて量を調節しろという類にことは書かれていなかった。これがこの製品のスタンダードな辛さなのだろう。辛いもの好きで、辛さには弱くはないつもりなのだが、熱さと相まってなかなか食べることが出来なかった。だけれども、決して不味くはなく、辛いもの好きな私にとってはわるくない味ではあった。
かくして外国食品を試したり、パソコンをいじったりしているうちに、美津濃氏が出かける時間となった。結局私は、「妹選手権」4巻を読み、パソコンをいじり、ラーメンを(勝手に)作って喰っただけで帰ったような気もする。しかしまあ、アホ仲間とバカなことを抜かしながらメシを食っていられるというのは、これはこれでいい休養なのかもしれぬね。