雨天出征
2003年08月15日(金)


 よりにもよって終戦記念日にして盆に位置するこの日、有明に於いて祭典が行われた。私は昨年札幌に居住していたため、一昨年以来不参加であった。しかし関東に戻ったのならば有明に馳せ参じないわけにはいくまい。今回はいつも一緒に行く歴戦の兵(つわもの)ではなく、敢えて初参加の人々を巻き込んで案内することとした。大学時代の先輩サクマ氏と同期のF氏(いずれも仮名)の2人である。説得工作にはかなりの時間がかかったものである。




 天気予報でわかってはいたが、あいにくの雨天。このような日にこのような祭典を開いたため、英霊の怒りを買ったのやもしれぬ。東京地方には大雨洪水警報が発令され、川崎の我が家も、玄関を開けた目の前は水であった。床下浸水寸前。




 新宿駅にて、大学時代に我々が所属していた運動部の合宿と同じ待ち合わせ場所に、同じく朝0800時に集まることに。サクマ氏も自宅近くの滝のごとき道路を突っ切ってきたとのことで、靴に浸水していた。




 さて、有明である。雨の日は私も初参加。どこまでも傘の列が続く。




 せめて雨合羽ぐらいは用意してくるべきだったか。女性の比率が多い日なので、自分達よりも周囲の身長が低い。つまり、自分の差す傘よりも低い位置に前後の人間の傘があり、それを伝う雨水が直に我らの肩に背に落ちる。これは予想外であった。




 ようやく停止位置におさまり、開門を待つ。この状態で、傘を差しながら、サクマ氏がおにぎりを食い出すではないか。先輩に倣えとばかりに私もF氏も片手でにぎり飯を喰らう。小女子おにぎりでなかったのが残念だったが。2時間ぐらいはこのまま待機していたが、我々はなぜかしりとりをして時間を過ごした。「二次元世界に於ける人名」限定のしりとりである。「トンマノマント」「東方不敗」「磯野カツオ」「沖田十三」「浦島景太郎」・・・ここに集っているのは同じ二次元人なのだが、なんか周囲とここだけ温度差があるような。
 ちなみににぎり飯のゴミはきちんと持って帰りました。


 開門してからは、まずは大学時代の後輩が女装なぞしておるというコスプレブースへ向かった。が、屋外のブースは閉鎖。屋内の狭い空間にはレイヤー諸氏は入りきらず、レイヤーは特定ブースにあつまることなくここそこをさまよい歩いた。この状況下では、知人を発見することは困難を極めた。
 そして結局我々はあくまで「社会見学」に来たため、一冊の本も買わずに有明を後にしたのだが、私は久しぶりの有明に於いて、呼吸器をやられた。もう少し居たら目までやられていたかもしれぬ。しかしサクマ氏はまったくもって平気だったとのこと。さすがは我らが先輩である。
 ちなみに今回は、初参加者を案内するため敢えて甚だしさの軽い初日を選んだ。しかしF氏は「炎天下の最終日に行きたい」と発言するではないか・・・よかろうて。




 新宿駅に収容した荷物を回収。
 しかし我々が新宿にたどり着いたときには、すでに鍵は一本もなくなっていた。
 有明へ向かう兵のためか、それとも単に帰省シーズンで混み合っているのか。
 それから川崎の我が家に向かった。
 大学時代の先輩であり、サクマ氏と同期の魔人氏(仮名)とも合流し、我が家へと向かう。




 サクマ氏が持ち込んだドキャにて「CAPCOMvsSNK」の対戦を。
 戦績はF氏2勝、私2勝、サクマ氏1勝、魔人氏0勝。決勝に於いて私が敗退。
 そしてサクマ氏が用意した景品は・・・。




 「魔人ミツルギ」!我々がともに大学時代を過ごした1997年を象徴する品である。




 それにしても、ミツルギにこんな滑車なんてあったっけか?




 気になってビデオ鑑賞を。なぜか12話だけ再生。
 この最終話では、魔人サソリに対する仕打ちがすばらしかった。道半の祈りも。何度見てもよい。
 そして、ミツルギのブーツ(?)にはやはり拍車がついていた。
 もしかすると、12話で打ちきりにならなかったら、ミツルギ用の巨大馬でも出てきたのかもしれぬね。










 あとは飲むだけである。私が用意した「バルチカ・ノーメル3」「6」「8」、そしてウォッカを飲む。「3」は少し薄いが飲みやすいビールと好評であった。「6」は本格的な黒ビール。そして「8」はなんかサトウキビっぽいというか、半端に黒ビールの甘みがある不思議な味わいであった。それにロシア産(ポーランド産ではない)「ズブロッカ」。これは香草がポーランド産よりも利いて、辛口なのがなかなかよかった。
 それにしても今晩は飲みましたわい。お互い仕事やその他の都合で、なかなか時間を合わせられず、1ヶ月前から日程を調整して実現したこの飲み。久々に気兼ねなく、そして存分に飲みましたわい。まあ、宅飲みだからこそ、水(本物のH2O)と代わる代わる酒を飲み続けていられたのだが。通は、酒と水とを同時に飲むものである。さもなくば、とっととひっくり返ってくたばってしまう。学生時代のようには飲めないのだから、これが衰えゆく肝臓とともに飲む秘訣である。


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