最終号令期間突入なので
2003年11月21日(金)
私は帰りが早い金曜に、しばしば卒業した大学に寄って調べものなどしたりする。図書館の入館証も取得したし、大学生協は専門書を買うのにも便利。未だ重宝している。今日も、ロシア語文法書など買いに来たのだが、その帰りに後輩PGO氏に話しかけられた。なんでも今日は、私が所属していた部の稽古で、4年生の最終号令期間がはじまる初日だという。つまり稽古の構成を考え、指揮をとり、号令をかける特権を持つ4年生の、稽古人として号令者としての最後の見せ場がはじまるのだ。後期納会−例年12月上旬−で4年生は引退。それまで、ほぼすべての4年生がその晴れ舞台に立つ。今日はまず、Y氏(仮名)が号令をとるという。
せっかくここまで来たのだからと、私は約2年ぶりに稽古場へと足を運んだ。だが、Y氏は急遽都合がわるくなって、結局この日は主将の無名氏(仮名)が号令をとった。まあY氏らしいというか。しかし私としては、今年度はじめて通常稽古を見ることができた。
現役のころは、近眼の目で体育館の時計を見ようと(先輩の目を盗みつつ)目を凝らしていたなとか、吐きそうに疲労困憊になったときは床を見ずにこの天井を見上げるようにしたいたものだった、などとひとつひとつの景色や物品に感慨を覚えたものであった。そして、現役連中の稽古ぶりを見ていると、私も久方ぶりに汗をかいて技の数稽古でもしたくなってきたものであった。いや、恥をかきたくないから、後輩とともに数年ぶりに稽古に参加する、ということはできないが・・・。
なにはともあれ、私が4年だったときの1年生の最後の見せ場が、これから毎日のように行われる。これは、時間が許す限り、人知れず訪れ見取り稽古をしたいものである。そしてもちろん、人知れず去るつもりでもある。