有明巡礼へ
2003年12月28日(日)


 今日から、全国津々浦々の猛者が集まる祭典が行われる。今回私は、夏に無理矢理巻き込んで参加して頂いたサクマ氏・F氏(いずれも仮名)をまたしても連れ出すことに成功し、そして歴戦の兵たるП氏・美津濃氏(いずれも仮名)とともに5人で有明に出撃することとした。
 帰省の関係上、私は初日のみ。もともと物見遊山というか社会勉強として参加するサクマ氏・F氏も私が案内するので初日のみ、美津濃氏は今回の私との付き合いたる初日と、ネット上の知り合いとの付き合いで3日に参加。買い物と撮影に励むП氏は全日参加である。
 新宿駅に0800時集合し、ゆりかもめで聖地へと向かう。




 今日はどうやら、大して混んでいないらしい。いつぞやは、ここの砂利の上に並んだものだったが。




 建物の影に並ぶこととなったが、ここは寒い。
 日に当たるかどうかで、体感温度がかなり違ってくる。
 けれどもまあ、私は「刑事ク@ンボ」とあだ名を付けられた小学時代の同級生について嬉々として話などしていた。サクマ氏には、「晴天、君は夜な夜な三角形の白マスクで歩いていないか」と聞かれたが。その他、「NHKの『かすみん』で、くすぐられて悶絶するシーンを編集したバカがいた」とか、「ポコにゃんの18禁同人誌が実在する」などとアホなことを大声で話して談笑などしていたものだった。私が「『シスプリ』の雛子は・・・」などと話し始めると、隠語を使うように窘められた気もするが、ここではそのようなことをしてもムダである。




 列が少しばかり動いて、日向に出る。
 そうすると、ジャンバーのチャックを開けて、手袋を外したくらいでちょうど良くなる。




 そしてついに、入場。
 見よ、神々しい神殿を!!
 逆光がうまい具合に作用した。


 今日は企業ブースで買い物というП氏と別れ、私は4人で各所を見て回ることに。
 まずは、夏に雨天で見ることができなかったコスプレブースへ。
 サクマ氏・F氏には、はじめての空間である。





「ボクはここにいてはいけないんだ!」
「ここはどこの国だ!」
 サクマ氏とF氏は動揺していたが、まだまだである。京王線で言えば、今のコスプレブースなんかは始発から数本目ぐらいなもの。あと少ししたら、京王線の0800みたいな状態になりますぜ・・・と言ったら、戦々恐々としておられた。社会勉強としては、混雑期もまたここに入らなければなるまいて。




 コスプレブースの一画に、ドコモの移動中継車が。一気に20万人以上の人間が訪れ、以前は電話がほとんど繋がらなくなったものだが、こうした措置によって、近年は大分緩和されているらしい。写真は、契約してから一回も機種変更していない、愛用のTuKaを掲げるサクマ氏。




 П氏は、今頃きっと、この列のどこかにいることであろう。
 もうまったく、見分けがつかん。






 別に撮影が目的ではない(カメラとて私しか持っていない)我々は、コスプレブースの様子を見学してから、屋内へと入った。そして、立ちっぱなしだったため疲れたので、メシ屋に入ることに。どんなに混んでいることかとも思ったが、メシ屋は空いていた。よく考えれば、当たり前だ。朝早く出発して、あるいは徹夜してまで並び、ようやく入ったのだ。メシ時にもなっていないのに、本も買わず、写真も撮らずにメシを食うアホなどそうそういるわけがない。




 とりあえず、天丼など注文し、席が混み始めるまで居座ることに。
 П氏とは1430時に待ち合わせることにしたが、それでもどうして過ごしていいのか困り果てていた。
 こうやって体力を温存しつつ、時間を消化するしかない。
 いや、店から通路を見るのも、けっこう退屈しないものであったが。


 やがて、戦利品を手にして猛者たちが、次々とメシ屋にも押し寄せてくるようになる。席が埋まりそうになるのを見て、我々は席を立った。
 今度は、本を売るスペースへと出発。
 入ってすぐに、ビラン作用のある空気のに迎えられる。今日がいくら軽度な日と言っても、なかなか慣れるものではない。しかしサクマ氏はまったくもって平気だという。やはり私の尊敬するサクマ氏は、産まれながらにしてコミケで生き抜く才能をお持ちであったか!
 2日目3日目ならばともかく、私としても美津濃氏としても、今回は特に買うものもなかった。ただ、歩く。喉に染みいる空気の中を突き進み、人々を、店々を見て回る。立ち止まることは罪悪である。しかし、本を買う出もなく、店を探すでもなく、何の目的もなしにここを歩くことがこんなに苦しいことだとは。しかし、我々は敢えてここに来て、ここを歩いている。歩くこと自体が目的なのだ!まさに、これぞ聖地巡礼。年末の、年を越すための宗教行為である。






 立ち寄った便所。盗撮注意って、男便所に仕掛けるマニアックな兵がいるのだろうか。
 いやまあ、どんな輩がいるのかは油断できないのではあるが。
 それよりも、企業として男女一方だけに貼るとマズい、というのが実態だろうけれども。


 本を売る場所を一回りしてから、再びコスプレブースへ。
 今度はラッシュ時の京王線に近い状態となっていた。
 もちろんここに入って一回り。
 知り合いを捜したのだが、見付からなかった。
 さて、ここでもうサクマ氏もF氏も疲れを見せ、特にやることもない私も美津濃氏もこれ以上ここに居る意義を見出せなくなってきた。「П氏を放っておいて帰りましょう」という提案も出たが、П氏に電話で連絡。何回目かに掛かった。とりあえず買い物を終えたП氏と合流。我々4人は戦線離脱し、П氏はこれからコスプレブースでもう一戦。П氏の戦利品を預かり、我々は有明を後にした。




 新橋に着いたが、JR線が投石によって止まっているとのこと。
 やむなく銀座線に乗ることに。
 美津濃氏曰く、「今日寝過ごして、コミケに来られなかったオタが、腹いせにJRへ投石したんでしょう」とのこと。そんなアホな。




 地下鉄駅へと降りると、中国物産などが売られていた。
 美津濃氏が1袋100円の「山査子餅」を、私は梅を砂糖と塩で漬けた代物を購入。
 わるくはない代物であった。


 さて、我が家に到着。なし崩し的に、我が家で一杯飲むことに。




 まず美津濃氏が、П氏から預かった戦利品をチェックする。




 そして、弁当を食いながら、我が家に転がっていた鬼畜同人誌を読む。
 メシ食いながら、よくよめるな・・・この内容の本を。
 その後は、「G.T.A.III」などを交替でプレイ。
 サクマ氏は、火炎放射器と戦車がいたく気に入ったようであった。私がキーボードに張り付き、アーマー・ライフのチートをひっきりなしに入力し、しばしば指名手配レベルをゼロにしなければとても保たなかった。




 そして、サクマ氏が持ち込んだ「スプラッターハウス」を私のビデオ用マシンにインストールしてプレイ。
 このゲーム、古いものなのだが、PCに求めるスペックは思いの外重く、Celeron1.4GHz以上という。確かPentiumIII800MHz程度のサクマ氏宅PCでは、相当なスローモーションになって、簡単すぎるとか。この「Сакура」は、アスロンXP+2000。VGAはラデオン9000。この程度のゲームではびくともしない。
 このゲームをやり込み、パターンを暗記している美津濃氏は、軽くクリアしてしまった。しかしこのPC版はアルゴリズムが変えられて、ゲーセンのものよりもいやらしくなっていて苦戦したとのこと。ただの移植ではなかったのか。




 「スプラッターハウス」には、coolなインテリアが数多く登場するが、これはサクマ氏が言うには「福袋」らしい。高校時代のご友人の間では、そう呼んでいたとか。こ、こんな福袋要りません。「男の子用と女の子用とがあるのですか」とF氏。そんなアホな。どう違うのか・・・。




 ちなみにテレビの上のこれは、サクマ氏から私へのプレゼントである。
 「パイロットとMS、どっちがいい」と聞くので、私は「パイロット」と即答。「パイロット」はカガリであった。一方「MS」はストライクルージュだった。・・・申し訳ありませんが、要りません。さらに、「マリューも取ったが、晴天にあげたら即座に捨てられそうだからやめた」とのこと。よくわかっていらっしゃる。



 そして、夕食+酒である。
 PC「Сакура」で、「新・北斗の拳」を上映しながらメシ。食糧と水のありがたみがわかる。




 そして、英国イェール「スピットファイア」、ベトナムビール「サイゴン」、台湾ビールなどを傾けながら、四方山話などをしたものである。明日は皆用があるので、電車があるうちに切り上げはしたが。帰り際に、サクマ氏にはカガリのお礼として「もえたん」をプレゼント。実用性ゼロで、部屋が狭くなるので進呈します、とわざわざ口上を述べてだ。「これは部屋に置けない」とサクマ氏、しかしこの単語帳は優れもので、カバーを裏返すとただの単語帳になるのですよ。ぜひに、例文の数々を堪能してくだされ。
 さて、これで私の今年に於ける行事はすべて終わった。
 来年もまた、アホなことができることを欲す。


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