美津濃氏宅にてドラクエV
2004年05月03〜05日(月〜水)




 

PGO氏と美津濃氏(いずれも仮名)の3人で飲んでから、私は美津濃氏宅に転がり込んだ。そして美津濃氏にPS2のコントローラーを握らされて、目の前には「ドラクエV」の画面が。つまりやれということか!私はガキの頃からマイナー指向で、スーパーファミコンではなくメガドライブを買った。さらにゲームをするハードはPC9801にシフトしていったため、「ドラクエ」シリーズはファミコンのI〜IVしかやっていない。だから私は、「V」に関する話などまるで知らないのだ。だからこそ今までの10年以上の間、花嫁に誰を選んだとか、お前はこっちだと思っていたとか、そういう話になると沈黙するしかなかったのだ。それを知っている美津濃氏は、「ちょっとやれば話のタネになりますよ」と言い残して、寝てしまった。


 そして朝。私はプレイを続けていた。ゲームを自宅でやらなくなって久しく、ごく希にやるゲームとて暴力カーゲームの「G.T.A.III」とエロゲーぐらい。最初はRPGなんぞかったるいと思っていたが、さすがは名作。ハマるではないか。扁平なエロゲーなんぞよりはよほど面白い。そして昼近くになって美津濃氏が目覚めて、画面を見て言った。
「パーティ、少なくないですか?」
 ゲームは中盤。主人公がどこぞのバカ王子を連れて、城を奪還するところだった。パーティは主人公と王子の2人だけだ。今まで、1〜2人の少人数パーティで生き延びてきたんだ。ダンジョンもフィールドも。「にげる」などという選択肢はほとんど1度も選ばず、立ち向かう敵は叩き殺して殲滅してきた。全滅しても全滅しても、塔や洞窟に向かった。そして美津濃氏はさらに言う。
「レベル高すぎやしませんか」
 1〜2人だけの少人数パーティで敵を殲滅し、ダンジョンを制覇するためには装備も肉体も強靱である必要があったのだ。当たり前ではないか。しかし美津濃氏曰く、モンスターを仲間にすればもっと楽に進めるとのこと・・・。知らん、そんな概念は。どうやら馬車が必要らしいが、そんなものも知らん。が、随分前に通過した街で、馬車が手に入ったらしい。いやはや・・・。


 かくして馬車を手に入れ、モンスターを仲間に引き入れたからは随分と話の進行が早くなった。結婚もすぐだった。どこぞの令嬢フローラと、幼なじみのビアンカのどちらを選ぶか・・・というところ。私ならばフローラに決まっていると思われるかもしれんが、いきなり何処の馬の骨ともしれん女を娶るほど私は政略家ではない。幼少期を共に過ごし冒険を行ったビアンカを捨て置くことがどうして出来ようか。が、これは話と雑なグラフィックだけを鑑みて決めた話。もしギャルゲーのような壮麗なグラフィックが用意されていたのならば、この選択は少しかわっていたかもしれぬね。
 そしてガキが生まれた。私は娘に「もえもえ」、息子に「ペドやま」と名付けた。人権侵害も甚だしい。さて、娘と息子を成長させなければ・・・。


 などとやっているうちに、私は力つきて寝てしまい、3時間ほどでまた起きてプレイを続け、気が付いたらまた帰れない時間になっており、朝方またしても仮眠をとって、気が付いたらGWは終わりつつあった。美津濃氏にとっても貴重な休日、ベットを48時間以上占拠し(なにしろ私はベッドの上でコントローラーを握っていたのだ)、メシまで出してもらい、風呂まで入った。学部生時代ならば感謝するだけで済んだが、時間が貴重な今となってはずいぶんと迷惑をかけた。こりゃ、有形無形に恩を返さねばなるまいね。
 しかしまあ、予備知識さえほとんどない0からはじめて、丸二日間でほぼクリアまでもっていけたのはなかなかの成果だ。睡眠時間は3時間*2か。最期の闘いでは勝てなず、やむなく時間切れで美津濃氏宅を後にしたので、厳密にはクリアはしていない。が、エンディングを観ていないというだけで話の筋はほとんどすべてわかった。ま、話のネタとしては十分であろうて。


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