軍歌と秋葉原。しんめい氏とオフ会
2004年05月15日(土)


 「変人倶楽部」の管理人を勤めておられるしんめい氏が上京して帝都を散策されるとのことで、この機会に氏に同行させて頂くこととした。オフラインで氏とお会いするのは2度目である。昼過ぎ、互いに昼食を済ませてから秋葉原にて合流し、あやしげな店を回った後、カラオケで軍歌を歌う。事前のメール協議によってこのような計画が策定された。
 今日の昼、JR秋葉原駅電気街口近くのコンビニ前で落ち合い、まずは秋葉原を散策することに。だが、しんめい氏ほどの兵(つわもの)を案内するに当たっては、店のチョイスに気を遣う。関東に在住していた経験をも持っている氏の、貴重な休暇を遣ったこの帝都行にふさわしい店とは如何に!?






 私自身、関東を一度離れ、さらには大学時代ほど深く秋葉原に接する機会はなくなった。秋葉に巣くう後輩達と店を回る機会が激減したため、必然的に私が知っている店も激減しているのだ。が、それなりにあやしい店としては、やはり「あきばお〜」がある。入っていいのかどうか判断しかねる入り口。崩れつつある狭い階段。階段のステップからに壁から貼りまくられた手製のポスター。あやしげな北京語の機械音声。やはり秋葉に来たらこの店だ。




 そしてかつては「あきばお〜」の何号店かが入っていた、現在の「あきばんぐ」もご案内する。ここも格安メディアとあやしげな本とグッツが売られているという意味では、「あきばお〜」とさして変わらない。が、ここの良さは雰囲気にある。中華料理店の厨房のドアが開けっ放しにされ、さらにはロープで固定されて閉まらないようにされている。奥では料理人が汗だくで、ゴツい中華鍋を握っている。ここの横を通り過ぎるのは、入っていいのかここという着にさせるのには十分だ(なんかの勝手口にしか見えない「あきばお〜」も似たようなものか)。




 そしてビルとビルと谷間に商品を並べ、その奥のボロ民家を改造したかのような店舗を構える「三月兎」。ここはあやしさでは極めつけだ。「あきばお〜」は格安メディアやPCパーツを買うのに重宝する、かなり実用性の高い店だ。「あきばんぐ」もメディア屋としてDVD-Rを50枚単位でいつも買っている。しかしここは「電脳雑貨屋」というが、何の店なのか皆目見当がつかない。北京語版の「鋼鉄の少女たち」や「美鳥の日々」、韓国製のデッドコピーなアニメ類、他では見かけない類の同人Tシャツ、コピーガードキャンセラー(ビデオ編集機と称する代物)、インディーズCD、同人ソフト、電動あんま機、不燃ゴミと粗大ゴミの中間のようなよくわからん残骸の数々・・・いや、1つ1つの品物は、秋葉原では珍しくもない類の品物だ。だが、なぜに1つの場所にこれらを置くのか。それも、屋外にまで。
 ここに氏をお連れしたのは正解だったようで、氏はよろこんであやしげな書籍を買い込んでおられた。




 そしてジャンク屋などを眺めながら、我々が至ったのはメイド喫茶メイリッシュ。私は調べもしていなかったが、今日は「ツインテールDay」だったようである。どおりでウェイトレスというかメイドが、皆日常世界では滅多に見かけない髪型たるツインテールだったはずだ。もっとも、ここはすでに日常の外にあるので、そんなことは気が付きもしなかったが。
 それにしても、三次元に於けるツインテール、就中、咲耶服はなかなかわるくないかも。




 「メイリッシュ」でアールグレイなんぞを啜ってからは、最後の仕上げにカラオケへ。軍歌を歌うためには、パセラしかない。2人ということで甘くみていたが、土曜日のパセラはまだ日が照っているうちから満員だった。事前にメールでこの店がいいとまで提示していたのだから、予約ぐらいしておくべきだった。残念。ここ以外に「昭和維新の歌」を歌える場所はほとんど存在しない。
 そんなことを言っていても仕方がないので、近場の別のカラオケ屋に。Hyperjoyなんで、まあそれなりに選択肢がある。上の写真でモニターに掛けられているハンカチは、お互いが予約した曲を歌い出すまでわからないようにするためとのこと。意外性を出すための工夫である。まずは当然のごとく軍歌からはじめる。「愛馬行進曲」「ダンチョネ節」「戦友の遺骨を抱いて」「ラバウル小唄」「荒鷲の歌」などなど・・・。それからは二次元・特撮歌へ。「愛國戦隊大日本」「決断」「檄!帝国華撃団」「バトルフィーバーJ」「ああ電子戦隊デンジマン」「STAND UP TO THE VICTORY」「Galaxy Express 999」「闘将ダイモス」と。それからは古典的名作に。「矢切の渡し」「箱根八里の半次郎」「傷だらけの人生」「山谷ブルース」「我が良き友よ」。今回はしんめい氏の時間が押していたため1時間半のカラオケ。すぐにフロントから「あと5分」との電話が来た。それならば最後を飾るのはこれしかあるまい。2人で「海ゆかば」を合唱してカラオケ屋を後にした。






 これからしんめい氏は大学時代のご学友と再会されるとのこと。先日も別のオフ会があったそうで、貴重な休みを最大限活用する氏の姿勢には頭が下がる。私はしんめい氏とまたの再会を誓って、ホームレスが寝そべる神田川岸で別れた。お互い参院選に出馬して、今度は永田町で会おう。しんめい氏はこれから神保町へ。私は千代田線に乗るために新お茶の水駅へ。・・・・・・これはもしや、まだまだ同じ道なのではなかろうか。2人とも、それぞれ岩本町駅やJR秋葉原駅から電車に乗った方が早いのだが、敢えて歩く。こうした、人とは異なる行動原理を持つところに、氏と私との共通性があるのかもしれない。そして再び歩き、今度こそ小川町交差点で別れた。
 なかなか刺激的な休日であった。氏にも秋葉原散策を楽しんで頂けたのならば幸いであります。


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