名古屋旅行−朝の彷徨
2004年08月28日(土)朝



 さあ、名古屋だ。なぜか着いて早々ゲロ吐きそうに疲労困憊しているが名古屋だ。
 よくわからんオブジェがある。これぞ名古屋。
 名古屋在住のPGO氏と合流するのは1100時の予定である。それまでは喫茶店でメシでも食いつつ時間を潰す。それが我々のプランである。名古屋と言えばモーニング。朝一杯のコーヒーに、なぜかサラダやパン、デザートなどなどたっぷり食い物を付ける慣習があると聞く。もっとも「見せる」ために量を格安で用意しているのだから、そんなにすばらしい材料を使っているわけではなかろう。しかし皆金銭に欠乏している中、これを利用しない手はない。




 これが名古屋名物6車線道路か。思ったより狭い。
 大学時代は世間話で「北海道の道は広い」と言ったら、名古屋人に必ずこう言われたものであった。「名古屋には天下に名だたる片側6車線道路がある。日本国の他のいかなる道路に比しても、我が名古屋の6車線道路に優るものはない。年寄りなんぞは、信号が変わるまでに道路を横断できないほどだ。かくも広い道路は北海道のごとき天離る鄙には存在しないだろう」と。だから、名古屋にはアメリカのフリーウェイのような、恐るべき道幅の道路が展開されていると期待していたのだが。
 確かに車線は多い。駅前6車線道路は一本の道路の道幅として見たら、東京にも札幌にもこれほど広い道路はないだろう。しかし、1車線当たりの道幅は明らかに北海道よりも狭い。バスの車幅はラインから飛び出さんとし、セルシオやレジェンドでさえ、かなり慎重な運転が要求される。駅前6車線道路もその他の4車線道路も、1車線潰して5車線・3車線道路としたら、快適になるのではなかろうか。正確に計ったわけでも資料に当たったわけでもないが、東京の主要幹線道路の1車線よりも、名古屋の1車線の方が狭いような印象を受けた。あんまり走りたい道路ではないですな・・・。




 美津濃氏はコインロッカーにスーツケースを入れることを拒み、重いカバンを引きずって茶店探しへと出た。しかしどこの店も、まだまだ開店していない。今日が土曜日だということが影響しているのか、それとも名古屋の朝は遅いのか。なかなか茶店は開きそうにない。このままでは、名古屋でモーニングを食わずに、どこにでもあるマクドやミスタードーナッツに入り浸ることになってしまう。




 やはり名古屋ではモーニングという案に皆賛同して、ここそこを探し回る。
 が、どこを回っても、地下を降りても、開いている店は見あたらない。シャッター横町。




 やっとの思いで見つけた店のモーニングは525円でこの内容。名古屋のモーニングとしては控えめな部類に入るかもしれない。けれどもパンはいい材料を使っているようで、なかなか美味かった。我々はしばらくこの茶店に居座った。混んできたらすぐに席を立つつもりだったが、客の入りは1人2人入っては出る程度。だから我々は安心して居座った。
 だが、名古屋では空いている茶店に居座るのは罪悪なのか。給仕は水の一杯出しやしなかった。それとも余所者に出す水はないということか。あるいは「東京三菱銀行が、『カレイドスター』の著作権を担保に制作会社へ9億出したらしいぞ」「今回のコミケでは、なかなかいいのがなかったなぁ」などという話をするような輩は、店の品位を貶めるから一分一秒でも早く出ていってもらいたいのか。
 混んできてもいないのだが、さすがに居たたまれなくなって早めにこの茶店を出た。さて、まだ時間はある。




 まずはPGO氏宅の方向へと向かうことにする。彼は昨夜までクソ忙しかったから、1100時まで寝かせろとのことだが、とりあえず近くまで行ってわるいということはあるまい。ちなみに名鉄の券売機は札幌と同じく、カネを入れる前からボタンの金額表示が点いている仕組み。それにしても「ユリカ」とは「機動戦艦ナデシコ」か。「ナデシコ」に於けるユリカは、あまり好きではなかったが。しかし名前だけにつられて、使い切るとも思えないのに私とП氏は「ユリカ」を購入したのであった。




 名鉄の駅構内で見た痴漢防止ポスター。なかなか同人チックな絵柄。




 結局PGO氏宅の近くまで来て、ファミレスにて待機することとした。
 サンドイッチのセットに、無制限お代わりできるコーヒー。あとはAirH"付きの私のノートでここそこのサイトを見て回る。「オーストリアにはF__king村がある」などという英字サイトなど、3人のそれぞれのお勧めサイトを紹介し合っているだけでも、かなり退屈せずに済んだ。しかし美津濃氏曰く、コーヒーのお代わりにやってきた給仕には、「汚らわしい毒虫を見るような目で見られた」とのこと。まあメシ時でもない空いたファミレスに居座ることは、我々のモラルには反しない。


 それから数十分後にPGO氏と連絡が取れて、彼の車で回収された。
 そして宿に荷物を置き、名古屋の街へと繰り出した。
 これからが本番である。


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