Canon PowerShot A400(MOE)
2004年09月20日(月)




 秋葉原から帰ると、注文していたキャノンのA400が届いた。前々から優れたアルゴリズムを持つキャノン製品には興味があったし、単三電池を使えるコンパクトデジカメも欲しかった。だが、今回A400を買ったのは、カラー名の「萌」に惹かれたからに他ならない。
 A400のカラー名は「萌」「雫」「空」「杏」の4種類あるのだが、アニメかゲームのキャラのごとき名称である。女性の琴線に触れる柔らかい中間色と粋な和風カラーバリエーション名で、女性のエントリー層への受けを狙ったんだろうけど、私としては二次元趣味の持ち主たる男性陣が要りもしないのに買ってしまうことを期待してのではないかと勘ぐってしまう。私のように。




 A400の第一印象はデカいということだ。単三電池使用のエントリー機だから、もちろんXtのようにコンパクトさなどあるわけもないし、サイズのカタログデータも知ってはいたのだが。予想よりも厚い。1/3.2インチCCDなんて小さなCCDを搭載し、CFからSDカードに変更されたと言うから、もう一回り小さいと予想していたのだが。電池の回りにムダ空間の多いこと。




 正面から見たら、Xtや携帯電話のA5404Sと比べても少し大きいという程度だが。




 厚い。それに長い。ポケットに入る大きさだが、意外と持ち歩きにくいかも。




 大型コンパクトデジカメのC750やRDC-i500と比べると、まあA400は小さいような気がしないでもない。けど、並べてみてもそれほど小さいという気はしない。


 私がデジカメに求める要件として、コンパクトさはかなり大きなウェイトを占める。基本的にカメラとは小さくないと使い物にならないというのが私の持論だ。
 もちろん望遠に特化した高倍率カメラや画像に優れたコンシューマ最上位機を持って写真を撮るときは、写真を撮ることが行動の第一条件になる。その場合はコンパクトさはさほど重要ではなくなる。いわば、射撃を主任務としてAR15やM21を抱えるライフルマンのようなものだ。しかし、写真を撮るのが行動の目的そのものではないとき。そんなときは、大きなカメラをカバンに入れたり首からぶら下げたりするのは邪魔だ。日常の常時携帯にも、旅行や友人づきあいでの記念写真にも使いにくい。やはり常時携帯や旅行・イベント時のカメラは、持っていることがわからないぐらいコンパクトでなければ、旅行や日常生活の行動を妨げる。これは、射撃を主任務としない将校や運転手、工兵、砲兵が護身用に持つ拳銃のようなものだ。


 その意味に於いては、A400は決して画質や望遠でC750よりも優れているとは思えず、常時携帯用としてもXtよりも明らかに大きい。位置づけに迷う。このカメラ、衝動買いしたはいいが何に使おうか。これはこれからの課題である。とりあえず、しばらく持ち歩いて撮ってみて、使い勝手を味わってみたい。
 旅行では単三電池が使用できることの意義は大きい。特に荷物が限定された旅行では、Xtのクレードル充電器は邪魔だが、A400はコンパクトな単三電池充電器だけでよい。いざとなったらアルカリ電池をどこでも調達できる。さらには実質23000円という安価さだったため、壊れても惜しくはないこともないけど、もっと高いカメラよりは痛くない。だから盗難天国の途上国や精密機械が壊れやすい乾燥地帯への旅行へは、役立つかもしれない。
 あと、AF補助光とか、Xtにはなかった機能も充実し、さすがはキャノンだと感心する。けれども、エントリー機故にシャッタースピードは1秒までと短く、あまり夜間撮影向きではないかもしれない。Xtは4秒までいけるので、ストロボなしでも何かの上に置いて固定して撮影すれば、結構夜景も撮れたのだが。まあ正直Xtにとってかわるカメラにはなりそうもない気はするね。


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