うらぶれたメシ屋
2005年05月03日(火)


 今日は大学時代の後輩・美津濃氏(仮名)と、メシを食うことになった。このGWはメシを買い込み、スーパーやコンビニさえもろくに行かないで、家に籠もってレポートと翻訳をやっていた。コンビニの店員とさえ口を利かないままGWを終えるはずだったのだが、少しは休みらしいことをしようということになったわけだ。


 夕方某駅にて待ち合わせ、早速メシ屋を探すことに。今回のコンセプトは「うらぶれたメシ屋を探すこと」。某駅周辺をほっつき歩き、細い路地を回るがなかなかよい飲食店が目に入らない。ボロいトンカツ屋を見つけたが、トンカツ定食1700円という高価さから撤退。伝統ある老舗なのかも。また、お好み焼き屋と称しながらもショーケースにはよくわからん物体(本当に何を模した見本なのかわからなかった)が鎮座する店を発見。ここもかなりのボロさだったが、店は満員。さすがにな連休なので、手軽に集まって食えるお好み焼き屋は繁盛するのか。
 さて、どうしたものか。駅前まで戻ってきたら、ガード下に中華料理屋を発見。駅前にあるのにもかかわらず、客がほとんど入っていない。しかも通行人が「何だこの店、ちょっと見たら店の奴らにガンつけられた」という声も聞こえた。まあ腹も減ったしここに入るか。


 店に入ると、「いらっしゃいませ」とさえ言わない従業員達に、一斉に見られた。見られるのは当然だが、悪意のこもった「ガンつけ」のようなプレッシャーを感じた。この店、ただ者ではない。と思っていると、ガンをつけるアンちゃん方ではなく、ババアが出てきて我々を席に案内した。ちなみに見回すと、客は座席の3割も埋めていない。この連休中の夕方6時半に!




 青島ビールと定食を注文。
 ビールを運んできたババァに、ほとんど無言で瓶とコップをテーブルに置かれた。
 これは共産圏のサービスか!?
 実は中共出身者の店?
 それはわからんが。




 で、出てきたメシはそれなりにうまかった。
 取り立ててうまいというわけではないが、まあわるくはない。
 美津濃氏は餃子も注文したが、「餃子専門店**の不味い餃子よりはうまい」とのこと。
 それなりにうまい、ということか。
 わざわざこの店目当てに出掛けるほどではないが、近くにあったらたまに食いに来る。
 このぐらいの位置づけか。

 


 メシを食った後は、美津濃氏宅へと向かった。酒屋でビールとウィンナーの缶詰を購入。ウィンナーは231円したが、231円出せば1袋買えるはず。しかしこのノザキの缶詰はいかなるものか。それが気になったので買ってみた。非常食としては有用だろうけど、普段は缶詰ウィンナーを買うことはないので。それにしても、ウィンナーは縦に詰まっているのか?それとも横になって押し込まれているのか?気になる。


 そして中古ゲーム屋に寄ってみた。「GunslingerGirl」のPS2ゲームがあったら買おうと思っていたのだ。私はPS2を持っていないし、「ガンスリ」はテレビ放送をキャプチャーしてDivXにエンコードしてある。だが、このゲームにはハマった。いずれPS2は買うこともあるだろう。そして今日、美津濃氏宅でちょっとプレイしてみるのもよい。実はメシ屋を探しているときに駅前の大型中古店でVol.2とVol.3を見つけてはいたのだが、値段は6290円。定価いくらだっけ?ナンボも安くなっていない。プレミアがつくような品ではないし、これならばヨドバシカメラで新品を買った方が安い。もちろんこんな店では買わないが、美津濃氏宅近所の店では4000円でVol.1を発見。この値段ならば妥当なところ。




 さて、美津濃氏宅に御邪魔して、ビールで乾杯。このビールの銘柄は忘れてしまったが、青島ビールに似た風味だった。多分、これは質の良し悪しではなく、製法が似ているのだろう。機会があったら調べてみたい。




 そしてウィンナー缶。縦に立っていました。そして保存を利かせるために油漬け。これは非常食には最高だ。乾板や炊き出しのおにぎりを食っているときにたまに動物性タンパク質と油脂をとるのは、身体を維持するためにも気分転換にも最適だ。さらには、山や船で遭難したときは、この油漬けの油脂もまた、貴重なエネルギー源になろう。漂流中のボートでは、空き缶に貯めていた水に湧いたボウフラまで栄養源として珍重され、その数の配分が争いになったというぐらいだ。
 だが、特別うまいものでもない。いや、まずくはないけど、さすがに油っぽいので飽きるのですよ。だけれども時間をかけて飲んでいるうちに、一本また一本となくなっていった。ゆっくりと飲むときには、こうしたつまみもよいかもしれない。




 それにしても美津濃氏宅のカレンダー。
 5月になったのでルナマリアではないのですな・・・。




 そして早速「ガンスリ」をプレイ。これは結構操作方法が煩雑で、慣れるまではかなり難しい。慣れてもP230しかないうちは、ファイアパワー(弾薬の強さ*装弾数)が弱すぎて苦労する。美津濃氏は、訓練ステージから大分苦労していた。まあ私もはじめてやったときは、20回ぐらいやり直しをしたものであった。
 このゲームは、武器を取ればある程度楽になる。ロックオンのコンボを使いこなせばさらに楽になるが、まずは武器。私思うにこのゲームで最高の武器は、Cz75の二丁拳銃だ。9mmルガーとは思えないぐらいパワーがあり、精度は高く、装弾数は多く、そして何よりも照準が素早い。しかし絵としてもっともヘンリエッタに似合っているのは、AK47!まあ、AK47をもったヘンリエッタにローリングさせて喜んでいた私がおかしいだけなのだが。
 ちなみに美津濃氏は、「『Gun Grave』のハリーが掻っ払って使い続けていた銃がよい」とのことで、P7を使っていた。P7はレベルを上げていなかったのでLV1のまま。装弾数は8発。.380ACPのP230よりは弾薬が強いが、それども弾数は同じなので使い勝手はそうよくない。しかしノーコンティニューでストーリーモードを初プレイである程度の所までいくとはさすがである。




 ちなみに今回はメモリーカードも、ソフトと一緒に購入した。武器データをPS2購入時に役立てるためだ。コンボを覚えていれば、武器を揃えるのはそう難しくはなかった。


 さて、明けて4日。昼目覚めて、とりあえずは秋葉原へ出ることとした。途中昼飯を食う為にうらぶれた寿司屋によってみた。張り紙に「12貫650円」とあったからだ。これがまた、なかなかの店。前日の中華なんか問題にならない。まさにに労働者階級の為の店であった。


 12貫650円といっても、カッパや納豆のような巻物はない。赤身魚とエビだけである。これは回転寿司よりも格段に安い。しかしネタの鮮度は抜群にわるい。安いのだから新鮮でなくても文句は言えないのだが、私が今までの人生で口にしたどの寿司よりも鮮度に劣るのではなかろうか。私は漁港釧路出身で、漁業関係の繋がりから幼少期から新鮮な魚を食べることが出来た。しかし東京に8〜9年間暮らし、たまに安い回転寿司へ行くこともある私は、東京の魚の鮮度を釧路の鮮度と比べるほど野暮ではない。東京の回転寿司でも、ここまで細胞膜が破壊された魚は珍しいのでは。
 そして醤油刺しは、100円ショップで売っているプラスティック製のものだった。しかもどう見てもソース入れにしか見えない。私は視界の隅に入るこの物体を無意識に「ソース」と認識し、寿司が出てきてから「醤油は?これはソース・・・があるわけないから、これが醤油か」とはじめて気づいたものであった。ちなみに醤油も安っぽかった。化学の味というか。スーパーで特売の醤油1リットル買っても、こんな味はしないのだが。しかも表面に油脂が浮いてさえいた。やはりこの店、ただものではない。


 さらに、客層が目を引いた。作業服のズボンにランニングシャツのごときジイさん方ばかり。若者は1人もいない。靴を履いているのも1人もいない。さらに言えば、白昼皆酔っていた。この寿司屋においては、「玉露」と言えばお茶ではなく焼酎のお茶割りが自動的に出されるらしい。ジイさま方は割った焼酎をジョッキで飲んでいた。ついでにセブンスターやハイライトで魚が薫製になりそうだ。
 一人なら間違っても入らない店だ。夜に行ったらさぞかし凄絶な様相を呈しているであろうことは、想像にかたくない。写真を撮ってレポート書きたかったのだが、カメラを取り出したものならば下駄と雪駄とサンダルに蹴り出されそうな予感がしたので、撮影は出来なかった。残念である。


 そして秋葉原。




 写真ではそうでもないように見えるが、さすがはGW。秋葉原はこれでもかというほど混んでいた。コミケ最終日の帰りでもこうは混むまい。つまり上京してきた一般人や、量販店やドンキホーテへ来た一般人らで混み合っているということか。
 美津濃氏はPS1版の「提督の決断」を探していたが、もはやPS1ソフトのコーナーは少なく、なかなか見つけられなかった。こういったソフトは郊外の大型中古店の方が見つけやすかったかも。私は「ガンスリ」のVol.2と3を探していた。最安値は3200円か。Vol.2だけ購入。いや、Vol.3を買ったら手持ちカネがなくなるところだったのですよ。パスネットとイオカードと定期があるから帰られるけど。
 私には今日は夕方から用があるので、各々目当てのゲームを見つけたところで解散した。次は彼の就職祝いかな。まあ、GWに休日らしいことをできたよかったですよ。




 さて、美津濃氏と別れ小川町の方へ。銀行を探しているのだ。
 それにしても誰もいない。




 コンビニのATMでも、開いている銀行のATMでもカネを下ろすことは出来なかった。東京三菱銀行はこの3日間、完全に業務しないのか。自行のATMを開いていないのはもちろん、他行からの通信にも応じないとは。他の都市銀行はATMコーナーを稼働させ、北洋銀行だってセブンイレブンで引き出せるこの時代に!
 まあ私は不良債権処理を真っ先に完遂した東京三菱銀を、他の都市銀行よりも信用しているので預金している。多少の利便性には目をつむりましょう。ああしかし、「ガンスリ」Vol.3を買っていたら、完全にカネがなくなってしまってメシも食えなくなっただろう。いや、帰ればチキンラーメンと冷凍うどんぐらいはあるのだが、うかつに出歩くことも出来なくなるわけです。それどころか、暖かくなってきた中歩いて汗をかいても、水分さえ事欠くことに。やはり現金は大切です。日本はまだまだクレジットカード社会ではないので。


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