美津濃氏内定を祝って飲む
2005年05月21日(土)


 就職活動をしていた大学時代の後輩・美津濃氏(仮名)が、先日内定を取った。そのため、進路の決定を祝って一杯やることとした。美津濃氏がバイトを終えるのに合わせて彼の最寄り駅にて待ち合わせ、部屋に乗りこんで飲むことになっている。早速某駅にて彼と落ち合い、荷物を部屋に置いてからスーパーへと買い出しに。




 これが今回買ったものである。ちなみに酒は、私が日本酒を720mlほど用意してある。スーパーでは惣菜と肉、そしてビールとソフトドリンクを購入。レシートでは「キリンビール」となっているが、購入したのはオランダのハイネケンである。これらはすべて私の奢りだ。店で飲み食いすれば2人で3000円では大した量にならないが、スーパーで購入すればそこそこの量にはなる。




 私は今回グラスを2つ持ち込んだ。
 ちょっと歪んだガラス細工だ。
 1つ280円とそう高価なものではないが、アルコール度数二桁の酒を飲むにはこういうグラスを使うのが粋というもの。
 これも進呈した。




 私が持参した酒は丸眞正宗・大吟醸。この量で3500円ちょい。学部時代にたまに買っていた剣菱が1升で2000円強ということを鑑みると質が違う。祝いの品なのであまり安いものはどうかと思うし、いい酒の方が翌日の負担も小さい。最初はアルコール度数40%程度のブランデーかウォッカ、あるいは長期貯蔵焼酎でもと思ったけれども、強い酒ではついつい酔いすぎる恐れがある。他人の家で酔いすぎるのは避けたいことだ。だから14〜5%の日本酒がちょうどよい。




 これで祝宴の準備は整った。酔う前に買ってきた肉を焼き、ナイフがないので切ってからセッティング。寿司はスーパーの惣菜コーナーで買った代物だが、GW時に美津濃氏と一緒に入った寿司屋のぬるい寿司よりも鮮度がよく、美味かった。




 ふと目をやると、パイプにマイルドセブンの6mgが。美津濃氏はほとんどタバコをやらなくなっているとのことだが、水曜日に面接を受けて結果が火曜という志望企業のブレジネフ的速度に苛まれ、ついついタバコをふかしていたとのことである。まあその気持ちは分かる。待つしかできないというのは、結構堪えるものだ。しかしこのスピードの時代に一週間も待たせるとは。もっともそうしたのんびりとした体質を、彼は気に入ったとのことだが。




 ハイネケンを一缶ずつ飲み干してから、早速大吟醸。これは美味い。大衆居酒屋の飲み放題あたりで出てくる安い日本酒は、いかにもアセトアルデヒドが残りそうな醸造アルコールの工業的な薫りと後味に顔を顰めたものであった。学部時代の前半は伊達でそうした安酒をコップで何杯もがぶ飲みしていたが、そのおかげでアルコール処理能力が衰退したのかもしれない。やはりある程度の年になってからは、いい酒をゆっくりと、少量飲むものですよ。楽しく飲めるばかりか、健康への負担も小さい。




 ちなみに美津濃氏がしばしば燗にして飲む為常備しているパック酒と比較してみる。
 いや、丸眞正宗を飲んでからだと、とても飲めたものではない。やはり工業の匂いが鼻につく。
 いきなりこれを飲んだらそこそこ飲めるとは思うけどもね。




 そして、美津濃氏のVHSデッキで映像講習。彼が今週撮り貯めたテレビ番組を、一週間分纏めて見ただけだけれどもね。「フタコイ オルタナティブ」は前作があまり好きではなかったので今期は見なかった。だけれどもこれはなかなか優れているではないか。ビデオ化したらぜひ通して観なければ。
 次は「極上生徒会」。これは1人だと観なかっただろうね。実際録画予約には入れていない。だけれども、複数人数で「この声はよい」「主人公の背が低くてよい」「寮の管理人もいい」などと話ながら観るとなかなか楽しめた。
 そして「ガンダムSEED-D」。これはいつも録画しているが、私も今週の分はまだ観ていない。主人公シンには全然感情移入できず、ロシアの街を焼き払うビグザムもどきには圧倒されるばかり。つーか、ロシアに進駐する軍艦が「ボナパルト」とは何の皮肉だ。これもまた、2人でああでもないと言いながら観るのには最適だ。




 そろそろ買ってきた食い物もなくなってきた。最後に残ったのは「おかずセット」。ヤキトリたった3本でセットとは。これはまだマシな方で、よくわからん組み合わせなものも「おかずセット」には多かった。余ったものをテキトーに組み合わせているだけなのか。まあいい日本酒をやりながら、スーパーのヤキトリもわるくはない。






 そして私が持ち込んだ「Gunslinger girl」のVol.2〜3をプレイ。Vol.1のクリアデータをコンバートしたので、結構楽だった。Cz75の二丁拳銃も、ドラグノフの予備マガジン2個付きも使える。結局、Vol.3まですべてクリアするのにそれほど時間は掛からなかった。トリエラとリコも使えるようになったけれども、やはりおまけか。ちょっとCGが大味なような気が。2人ともズボンだからローリングの価値も半減以下。それはともかく、せめてトリエラのツインテールがもっと動きに合わせてなびいて欲しかったような。ま、それは無茶な注文なのだろうけど。ゲーム開発にはカネと時間と人手が掛かる。そもそもDVDのおまけみたいなゲームで、そのまたおまけのキャラにそこまで手間は掛けられまい。
 だけれども、「ガンスリ」ゲームはなかなかよかったね。好みの装備はAK74ですよ。




 さて、かくして夜明け前に寝て昼頃に起き、再び映像講習。今度は美津濃氏が秋葉原のあやしい店で買ってきた中古ビデオを上映。畜生村の日常を描いた「メイプルタウン物語」なんて、今日の機会がなければ一生観なかっただろう。だけれども、まあ話として出来はよいと思いますね。構成やドラマもしっかりしているし、意外に技術的描写も細かい。子供に見せるには、今日日のテレビアニメなんかよりもこうした番組の方がずっと適しているような気がする。
 そして次は「ウェディングピーチ」。「セーラームーン」ブームにあやかった類似作品だが、美津濃氏お気に入りの番組だ。でもまあ、なんというか、キャラが老けていますな。中学生とはとても思えない。時代性にばかり帰結させられないだろう。いやはや。
 あとはCATVで、「ラストエグザイル」なんかを流しながら、朝飯に食パンなんかを喰らってコーヒーを飲みなどした。




 そうして映像講習なんぞをしながら時間が経ち、夕方近くなってから昼食を。近所のそば屋で定食を食った。今度は返礼として美津濃氏の奢りである。そばと天ぷらなんて、こういう機会がない限り自分では作らないし、外でも食べることがほとんどないからね。私は結構そば好きなのだが、ここのそばはなかなか旨かった。


 そば屋を出てから最寄り駅方面に歩き、そしてそこで別れた。ま、美津濃氏宅へ訪れた日は大抵こうして終わる。だけれども大企業への就職が決まった今、彼は今年度一杯で今の部屋を引き払う。そしておそらくはどこかの地方都市に配属されることであろう。初年度の配属は出身地や大学所在地ではなく、全然関係のない土地へ飛ばす傾向にあるらしいので、多分どこか遠いところへ引っ越すことになるだろうね。だから、こうした1泊して飲んで食ってアニメ観てゲームやるような何気ないことも、来年度以降はなかなか出来なくなるのだろう。だからこそ、今年度もまた、機会を作ってちょくちょくアホなことでもしたいものである。


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