歓送会
2008年04月03日(木)


  本日は、数日前までヤサを借りていた大学の入学式でした。最後の奉公ということで、大学院新入生へのオリエンテーションみたいなことをやり、さらには歓送会(つまり修了生の送別会も含む)に参加。専攻では奇特な先輩方に恵まれいろいろとよくして貰いましたが、送別会までしてもらい、記念品など贈られるとは。これで大学との縁は完全に一段落ついたので、名残惜しいです。


 ちなみに我が専攻の修士課程(昼間部)への新入生は、日本人、中国人、台湾人、韓国人、ウズベク人を合わせて10人弱。例年よりも多い気がします。去年もウズベク人がいましたが今年もとは、タシケントの大学と何らかの提携でもしているのだろうか?過去にはアゼルバイジャンやカザフスタンからも留学生が来ているので、中央アジアの学生にとって日本はそれほど特別な選択肢ではないのかもしれないが。


 日本人新入生は、早速「博士課程に行って研究者になりたい」とのこと。22歳という若い身空で……。とりあえず、「修士修了の段階で24ならば十分シャバに出られるので、進学するか就職するかは、両方考えておいた方がいい」と無難なことを言っておきました。さすがに修羅の道を進めることは出来ず……。その一方で、博士課程へ行くことを視野に入れているのならば、語学を鍛えること、文献を徹底的に潰すことについて、先輩方は強く主張しておりました。ま、たとえ就職するにしても、猛烈に学習した経験は(役に立たないまでも)ムダにはならないので、取りあえず博士進学のつもりで気合い入れるのはわるくないですから。


 なんにせよ、「刑務所の囚人にかかる費用は年間300万円だが、俺の非常勤の稼ぎは年36万だ。こうなったらムショに入るしかない!」とか、いつも通りの世間話を先輩方がしているを聞いて、その段階で新入生は戦慄を覚えていたような気もしましたが……。先に繋がるかどうかはさておき、シャバには生活をすり潰され、寿命を縮め、精神的な余裕をなかなか保てずにいる人も少なくない中、学ぶ機会と精神の自由を持てるのはすばらしく幸運なことです。この道でメシを食えるかどうかはさておき、こうした一時が彼ら新入生の人生にとって、某かの糧とならんことを。


戻る