朝霞と桶
2009年03月14日(土)
今年初の、学部時代の連中との会合を行った。が、年度末ということで忙しい人が多く、参加者が少なかった。また、天候も優れないため、当初の予定を変更して陸自の朝霞広報センターへ行くこととした。鷲宮神社参拝は次回に取っておく。今回の参加者はツボシマ氏、М氏(仮名)と私の3人である。
広報センターのサイトによると、東武東上線和光市駅から徒歩15分。私の最寄り駅からアパートまでよりも近く、普段からハイキング、ウォーキングで連んでいる我々にとっては散歩みたいな距離である。若干悪天候ではあったが。
館内はやや手狭ではあったが、自衛隊史、陸自の編成、配置などがコンパクトにまとめられ、少数ながら歴史的な記念品も収蔵されており、見応えはあった。
我々が見ているときは、特に案内などの係官は見あたらなかったが(子供連れや年配者には何人か案内がついていた)、展示スペースを立ち去るたびにどこからか係官が現れてチェックしていくのは、さすがは自衛隊と思った。別に盗難その他の悪行を警戒しているわけではなく、展示品やパンフレットの位置を常に一定に保つ必要があり、その状況をチェックしているのであろう。
それにしても、来場者の8割が小学生(それもほぼ全員女の子)というのは驚いた。学校か何かの集いで、少数の先生か保護者が引率して連れてきたのだろうか。ただ単に近場で無料の施設だから子供たちを連れてきたのか、親が自衛隊関係者なのか、何かの社会科見学の一環なのかはわからないが。
何にせよ、子供サイズの迷彩服姿の女の子たちが90式戦車とAH-1の間を駆け回り、笑い合ってキューポラを覗き、120mm戦車砲弾や2.75inchロケット弾の展示を興味深げに見て回り、楽しそうに時間を過ごしている様は意外であった。軍隊はマスキュリンの権化のような存在であり、武器はマスキュリニティの象徴である。こうしたものは、子供であろうとなかろうと女性は生理的に受け付けないような気がしていた(知人に女性たる軍事趣味者もいるが、エロゲマニアの女性よりも遙かに少ない)。しかし、こうして子供のうちから武器や軍隊に対する抵抗をなくして親しませておけば、将来WACを志す子も現れるかもしれない。そうでなくても、思想的ではなく生理的に国防・自衛隊に難色を示す層になることを抑止するかもしれない。ついでに言えば、若年レイヤーを育てることにも繋がるかもしれん。侮れない施設である。
館内は飲食厳禁なので、外のベンチで一服する。屋根がついているので、雨に濡れる心配は少ない。
外には車輌類が展示されている。個人的には73式小型トラックなどの汎用車輌にも興味があるのだが、目を引きやすい自走砲が並べられている。
74式自走105mmりゅう弾砲。なかなかレアな車輌である。
94式水際地雷敷設装置。自走砲などの火砲は、強力な破壊力を連想させるので目を引くが、一方でこうした特殊かつ巨大な車輌も展示品としては侮れない。
ちなみにこの広報センターの屋外展示スペースは、三方を朝霞駐屯地に囲まれ(というか駐屯地内のスペースだから当然だが)、柵の向こう側は軍事基地である。柵の外に向かってカメラを向けることは禁じられている。外には各種トラックなどが並んでいたが、残念である。
かくして広報センターを訪れた後に、学部時代の後輩А氏(仮名)と新宿で合流。カラオケなどをするのであった。カラオケでは1970〜90年代のアニソン・特撮ソングを主に歌ったが、А氏の聖飢魔Uなどもまた刺激的でありました。ちなみに便所へと出たら、隣の部屋からは「God
know...」を歌う声が。日本の休日ですわ。
カラオケの後は、労働者御用達の定食屋で肉と麦シャリを摂取し、その後コーヒー屋で一服しつつ、学部時代の再来のような話をするのであった……。