last up date 2004.01.26
渡露・在露経験のある知人・友人・親戚・教員から聞いた、ロシア話の集積場。
もちろん、ロシアに渡り、ロシアに長く住んだからと言って、それでロシアないしロシア人を一刀両断できるわけはない。何年何十年住んでも、「ロシアでは」「ロシアとは」「ロシア人は」などと大主語で語れないのがロシアである。もっとも、それは中国もアメリカも日本も同じだが。さらに言えば、発言者の悪意・偏見・誤解・誇張・恣意的な歪曲は必ず含まれているであろうことと、私が発言者の伝えんとしていることを解釈しきれていないかもしれないことに留意されたし。
最終更新日現在、私自身は未だ渡露経験はありません。
ロシアでは、買い物をしていて「釣りがない」と言われることがしばしばある。それは大きなスーパーでも起きる。こちらが札を出して釣りがないときは、プローハと言われる。ようするに、んなもんで払うんじゃねー、と。そして、これしか釣りがないから我慢せいと、少ない小銭を渡されることも。本当に小銭がないのか、外国人からちょろまかしているのかは知らない。
ロシアに行けば、寛容になれる。問題と理不尽が多すぎ。怒っても解決しないし疲れるだけ。帰国した人はみな、寛容になって帰ってくる。
ロシアでは、カウンターの向こうに品物があるスタイルの店がある。管理人思うに、社会主義時代のムダ人員配置の名残だろう。で、いちいちそれを買いたい、あれを見せろと店員に注文するのだが、面倒くさがって、一番近くの、棚の下のものが優先して差し出される。食い物・雑貨はそれでも使えるかもしれないが、本のような指定したモノ以外の商品で代用が利かないものでも、別のものを出される。そこにあるのに。
日本語を学んでいるあるロシア人学生が、講義の始めに「ハッケヨーイノコッタ」と叫んだ。
何かのはじまりの際にかけるコトバと勘違いしたらしい。
日曜日は、出勤日であろうともロシア人にとっては休みの日。
日本から大量の観光客が詰め寄せていようが、空港の入国審査は1ブースしか開かず、残りの係官はおしゃべりしていたり。
ロシアへの入国審査の際、外国人は用紙に氏名、行き先、目的、所持金額などを記入しなければならない。だが、その紙は大抵足りない。慣れない旅行会社は、この用紙のことを知らなかったりして、後から慌てて添乗員が用紙を取りに行ってもすでにない、ということも(もっとも、係官に言えば出してくれるが)。慣れた旅行会社だと、用紙を自社でコピーして持ち込んで事前に配っていたりしている。
入国審査のブースにはコンピュータがあり、写真から入国歴に至りまで記録されている。外務省から内務省に移管されて以来、チェックは厳しくなっている。
外国人は、ロシアでどこに滞在したかの証明−レギストリレーションをとらなければならない。民家に泊まったりしたら面倒。家の人と外国人登録所に行ったりと。だから、ホテルに泊まらないが泊まったことにして、レギストリレーションの印を押して貰ったり。だいたい300ドル程度で。そういう商売もある。ただし、バレたらどうなるかは知らない。
ロシアはカードキーをいち早く導入した。しかしホテルでカードキーを開くのにはコツが要る。さらには、電気が切れて、カードキーのロックが開かないということも、それでも、フロントは客にキーを渡して何も言わずに次々客室に上げる。補助電源でエレベーターと照明はついている。
上がった客は次々下に降りて、フロントに詰め寄る。だが、そういうときは若いのが矢面に立たされ、ベテラン職員は雲隠れ。やばそうになったら敏感に察知。それは日本でもそういう面はあるが。
ロシア人が5分待てと言ったら、1時間を覚悟しないとならない。