2000/07/06 公開
担当:カルネアデス

ADAM の続き (仮名)

SP #02


佐久間裕一「ところで今はどんな事件を担当してるんだい?」

氷室恭子「別に事件なんか担当してないわよ。」

佐久間裕一「君が約束を忘れる‥‥というのは希(まれ)だからな。」

氷室恭子「‥‥‥‥。」

佐久間裕一「別にいいだろ?」

氷室が持っていた鞄をひったくる佐久間。

氷室恭子「ちょ‥‥。」

佐久間裕一「昔から報告書作るのが、氷室君の趣味だったか‥‥ら‥‥‥‥な!?」

驚愕の悲鳴を上げる佐久間。

氷室恭子「そういう事よ‥‥。」

先ほどまで無表情だった氷室に、何か違った意味の笑みが浮かぶ。

佐久間裕一「いや‥‥たまにはこういう事もあるさ。」

氷室とは対象に、苦笑いを浮かべる佐久間。

氷室恭子「たまには? 頻繁に‥‥の間違いじゃないの?」

昨日、平井という警察関係者が遺体で発見された。
平井の部屋の後片付けを甲野に依頼された氷室。
それもここに配属になった瞬間‥‥。

甲野曰く、『また押し付けられちゃったよ、こんな仕事。』
と愚痴っていた。

その後『配属早々悪いね。』とも言っていた。

平井の机の目立つ場所に置いてあったFD。

暗号化されていたが、氷室にとってはこんなものは朝飯前、
軽く解析し、データを展開‥‥その中身は‥‥。

日記だった、かつての恩人、将軍の依頼で、
将軍が依頼したプリーチャーの支援を行うと書いてあった。

指名手配のプリーチャーという人物に情報流しの疑いが浮上。
画像データの中に法条一級捜査官のデータを発見。
平井は内部犯である可能性が‥‥と記されていた。

佐久間裕一「いや、確かにそうだが。最近よく公僕(身内)が報道されて肩身が‥‥。」

氷室恭子「いい機会よ、これを機に膿(うみ)は全部排除してもらいたいわね。」

佐久間裕一「‥‥なるほど、そういう傾向が見え出したので帰ってきたのか。」

氷室恭子「‥‥別に。」

佐久間裕一「前辞めたときの言い分は、確か嫌気が差した‥‥だったな。
                  公僕として本当にこれが‥‥この職業だけが、正義を貫く唯一の方法なのか‥‥と。」

ふっ、と全身の力を抜くように、溜め息を吐く佐久間。

佐久間裕一「‥‥それはさて置いて、まさか氷室君もこのホシに関与していたとはね。」

氷室恭子「ホシ? まさか‥‥。」

佐久間裕一「俺の仕事には最近そういうのも増えたのさ。」

さる機関――主に教育現場での実績から『教育監視機構』と呼ばれていた諜報機関のヒナ形。
現在はその勢力を広げ、各省庁の監査部の接触も許可がおり、
国内のあらゆる機関に対して、監視が出来るほどの組織に成長していた。

佐久間裕一「恭子君が抜けなければ、もっと早かったんだけどね、ここに漕ぎ着けるのは‥‥。」

氷室の肩に手を置いて、しみじみと語る佐久間。

氷室恭子「そう‥‥もうそこまで‥‥。」

かつて同じ組織に所属していた二人、
まさに正反対の捜査方法を行う二人、
今再び‥‥同じ標的を見据えた二人がここで出会った。

to be continued ...


あとがき

こんばんは、カルネアデスです。

とりあえず更新しておきます。

‥‥う〜ん、良く解らなくなってきたのでだいぶヤバイです (^^;

とりあえずくだらないことをペラペラと〜と言った感じです。

教育監視機構のその後、氷室恭子の内調就職の時期(だいぶ怪しいけど)、
平井からプリーチャー、そして将軍‥‥。

山場になると手詰まりで、少ない時間で処理できませんね (^^;

今回はさっさとアップしようとしたけど、回線が切れてしまったので、
これを再接続までの時間に作って‥‥と言うことでした (^^;

因みに暫定配役(そこまでやってたのか?)は下の通りで (^^;
おまけ程度に書いておきます。

天城小次郎/子安武人 \ 桐野杏子/今井由香

小僧/保志総一朗

甲野三郎/野沢那智 \ 氷室恭子/松井菜桜子 \ 佐久間裕一/山寺宏一

プリーチャー/若本則夫

法条まりな/岩男潤子 \ 江国雄二/陶山章央 

見知らぬ男/  ?  


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