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08/05/31(土) フリーなソフトたち(3)画像関連ツール
08/05/24(土) フリーなソフトたち(2)テキストエディター
08/05/18(日) フリーなソフトたち(1)
08/05/16(金) 川本喜八郎「死者の書」
08/05/05(月) 山川惣治展
08/05/03(土) フォトショマジック
08/03/09(日) 落語な日
08/03/02(日) フェイク・スイーツ
08/02/11(月) スウィーニー・トッド
08/02/02(土) 混成言語
08/02/01(金) CT体験

2008/05/31(土)フリーなソフトたち(3)画像関連ツール

【アルバム整理】

絵を描くのはもっぱらPainterPhotoshop。自分で描いた絵などは整理というほどのものではないし、サイト用にHTML化することで整理はされているともいえる。

厄介なのはネットを見てると自然?と集まる画像の数々(風景・動物などもあるがもちろんおねーちゃん画像が一番多い)。及び、自分と家族の撮ったデジカメ画像。フィルム代も現像代もかからないのをいいことに枚数ばかり増えてくる。

スクリーン。ショット純然たるアルバムソフトとしてはGoogleがフリーで提供しているPicasa2がさすがに良くできている。フォルダという概念に縛られず、PC内の画像全てを一覧できるインターフェイスはなかなか新鮮。行方不明の画像が見つかるなんてこともあります。サムネイルも見やすく、表示もスクロールも早い。

しかし、私のPC内の画像はすでにかなり細かくフォルダに仕訳けして管理してしまっている。私の方がフォルダの縛りから逃れられていないのでメインの画像管理ツールにはできなかった。

画像はマイピクチャに全部入っている、というような人におすすめする。じっくりタグ付けしていったら面白いマイ画像データベースができる(はずです)。

【シンプル画像ビューワ】

OSのファイラ(エクスプローラー)に画像サムネイル機能などなかった時代から、私はシェアのACDSee(クラシック)を使っている。ブラウザ部分の機能は時代遅れだが、いまだに画像連続閲覧の軽快感はこれが一番だと思う。

フリーの画像ビューワにもIrfanViewVIXXnViewFastStoneImageViewerLeeyesなど高機能なソフトが沢山あり、使い勝手もACDSeeに遜色ない。

しかし高機能すぎるのも良し悪しで、レタッチはPhotoshopには当然及ばないし、アルバム機能もOSのファイラーで十分である。

スクリーン。ショットそのためか、ACDSeeの最新版には開いて見るだけの軽いモードが備わっているが、もっとシンプルなフリーソフトがある。

Bmapはまさにシンプルビューワーの極致。操作と機能はシンプルだが対応画像の種類は多い。関連付けておいて、エクスプローラーで画像を選択→Enterキーで画像を開いてESCキーで閉じる、という単純明快な使い方ができる。

スクリーン。ショットしかし、拡大縮小さえできないのはいくらなんでもという人にはFastStoneMaxViewer

レタッチやスライドショー等、カタログ以外のほとんどの機能があるのに動作は軽快だ。拡大率を固定できたり微妙なところの使い勝手がいい。今はAcdSeeをサブにこれをメインのビューワとして使っている。

元は英語版。メニューやメッセージだけだったら日本語化しなくてもなんとかなるが、英語版のままだとファイル移動などで使うフォルダ検索ダイアログに日本語のフォルダ名が表示されないので、日本語化はほぼ必須。

同じように軽快感が売りのソフトにはMassiGraNkVVieasなどがある。デザイン・スピード・細かな機能は色々違うので、適当にググってお好みでどうぞ。

【イメージキャプチャ】

この記事で使っているような画像や、仕事でマニュアルを作るときなどに必要な操作がスクリーンキャプチャーだ。

プリントスクリーンキーを押せばよさそうなものだが、Photoshopで切り取って保存とかは正直面倒くさい。そこで専用ツールの出番になる。

FastStoneCapture。指定ウインドや矩形選択はもちろんだが、ブラウザで1画面に収まらないページをスクロールして1画像にできるのが非常に便利である。

画像を切りとるとすぐ編集画面になる、レタッチ、トリミング、簡単なドロー、必要な機能はほぼ揃っている。

類似ソフトは色々使ったが、今のところこれが一番。

【類似イメージ検索】

調子に乗ってWEBでおねーちゃん画像を集めまくると、同じ画像を何回も集めてしまいがちである。記憶も薄れてくるし、前保存したのより画質がいいかもなどと欲張ってついつい重複画像が増えてしまう。

スクリーン。ショットそのような類似画像を(ファイル名でなく画像自体の類似で)検索してくれるソフトも(当然)たくさんある。処理速度、検索精度等特徴があるので、自分にあったのを選ぶのが吉。

私の選択は Image Compare

それほど頻繁に使うわけではないので、インターフェイスがシンプルで分かりやすく扱い易いのがいい。速度はあまり早くないが検索精度はなかなかです。

*

以上で私の愛用しているフリーソフトの紹介というか覚書は終了。


2008/05/24(土)フリーなソフトたち(2)テキストエディター

ネットに画像や動画があふれる時代になっても、具体的な情報の主体は「文字」が担っている。

というわけで今回のテーマはテキストエディターだが、Windows付属のメモ帳以外にテキストエディターをいじったことのない人も多いだろう。メモ帳もWin98以前より随分進歩している。あえて他のエディターを使う理由として考えられるのは次の3つくらいだろうか。

  1. プログラミングする人がソースエディターとして使う。
  2. HTMLをタグ手打ちで書く人がHTMLエディターとして使う。
  3. 小説・シナリオ等、大量のテキストを書く人が使う。

1のプログラミング、昔はCやBasicのソースをテキストエディターで書いてコンパイラ&リンカで実行ファイルを作成という手順を踏んだ。私もDOS時代はMIFESというエディターが必需品で、もっとも良く使ったソフトだった。しかし、今は.NET等の統合環境で作成するのが主流。テキストエディター単体の出番はほとんどなくなってしまった。

2のHTMLの作成でも、画像処理ができてWYSWYG(画面と印刷が一致)でCSSやXML対応な統合ソフトが一般的で、タグ打ち派は少数派の変わり者だけだろう。

3の文章書きは、一時はワープロより軽くて早いことからエディターで書くのがプロっぽいように言われたこともあったが、今のPCのパワーならワープロの重さはあまり気にならないだろう。テキストエディターにはアウトラインや段落という概念がないので、実は文章書きの基本機能を欠いている。WORDや一太郎のようなワープロソフトの方が文章書きには向いているのだ。

ということで「テキストエディター死亡」、という結論なのだが、個人的にはDOSの頃からの習性なのか、テキストエディターでカリカリ書くのが好きなのだから仕方がない。

前述のようにDOSではMIFES、WINDOWSになって最初は秀丸、ここ10年はずっとWZ-editorを使ってきたが、さすがに最近はなんでもできる高機能なエディターはうっとおしくなってきた。単純なものはメモ帳で十分。WZはプログラミング専用にして、同じテキストでも上記用途別にエディターを変えた方が使いやすいと思いはじめている。

【プログラミング】

これは商売なので、さすがに市販ソフトのWZ-editorを使っているが、開発も終わってしまい、なにに乗り換えるか思案中。

【HTML書き】

スクリーン。ショットずっとWZ-editor+HTMLCMDを使ってきたが、タグ直接手打ち派としては極力シンプルな方がいい。ということで見つけたのがCreccentEve

定型句機能でタグを挿入できる。タグを閉じられる。ブラウザを更新できる。文法チェックができる。これで十分。文字コード判別変換機能等必要な所はこまやかで好感度が高い。

ただ正規表現が使えないので検索・置換機能は弱い。ここはまだWZ-editorとの併用がかかせない。

【縦書き文章】

スクリーン。ショットテキストエディターはそのソフトの性質からなのか機能重視で、デザインは二の次になりやすい。秀丸などは最たるもので、あのアイコンのデザインが嫌なので秀丸は使わないという人もたくさんいる。その他のシェアウエア、フリーウエアもデザインのレベルはまあ大差はない。

そんなやぼったさとは一味違うのがO's Editer2

縦書きで表示編集印刷ができるテキストエディターを探していて見つけたのだが、印刷書式をカスタマイズして登録でき、しかもそのスタイルのまま編集できるユニークな「WYSWYGエディター」だ。ヘルプにも「見た目がクール」を目指したとある。

見た目重視なのに動作があまり重くならないのもいい。縦書き編集も、ワープロソフトはもちろんWZ-editorに比較しても軽快だ。

2000円のシェアウエアだが、まあそれだけのことはある。

【メモ&テキスト管理】

スクリーン。ショットちょっとしたメモをパパッと取るのにエディターを起動して保存するのは結構面倒である。WZ-editorにはWZ-MEMOというおまけがついているが、お世辞にも使いよいとは言えない上に動作も不安定だ。

私が愛用しているのは紙2001というフリーソフト。その後紙CopiLiteという名前に変わり開発&サポートは終了しているが、ダウンロードはまだできるようだ。

有名ソフトだが、開発者が癖のあるタイプのようで2ちゃんのソフトウエア板などでは製品版がかなりボロクソに叩かれている。叩かれてるといっても、主にHTMLスクラップの機能とサポート全般についてなので、テキスト管理専用として使うのにはあまり関係ない。

ホットキーで呼び出してパッと書けばなにもしなくても保存されるので手間いらず。メモ一つがテキストファイル一つなので管理が簡単。「箱」という機能でカテゴリー分けもできるが、箱=フォルダなので分かりやすい。

プライベートでは1000強のメモ(テキストファイル)をこれで管理して重宝している。

*

本日は以上。次は画像ビューワーについて書く予定。


2008/05/18(日)フリーなソフトたち(1)

Windowsはお世辞にもスマートなOSともパーフェクトなOSとも言えないが、唯一のアドバンテージは対応アプリケーションが圧倒的に多いこと。まあ、これはWindowsが支配的な地位にあるからで、結果にすぎないかもしれないが、いまだにWindows2000であまり不自由もなく日々を過ごせているのは、色々なフリーウエア&シェアウエアのおかげである。

【ウイルス駆除ソフト】

スクリーン。ショットMS-OFFICEやゲーム以外でもっとも個人がお金を出して買っているソフトはこのカテゴリーだろう。理由は言わずと知れているが、この分野でもちゃんとフリーソフトが何種類もある。 → 無料アンチウイルスソフトの紹介

私が使っているのは「AVG Anti-Virus FREE」。ウイルス検索率などはとりわけ優秀というわけでもないらしいが、常駐させても重くならないのがいい。

日本語版はないし、日本語化パッチも最新版はないので最初の設定は辞書を引きながらになるが、UIはわかりやすいので難しくはない。一度設定してしまえば、度々、UIにお世話になることもないからあまり問題にはならないだろう。バージョンが旧いが日本語の詳しい解説ページもある。

上記の紹介サイトによれば、日本語化パッチが追いつかないのはバージョンアップが頻繁だかららしい。そのサイトでは欠点として挙げていたが、バージョンアップされないソフトよりずっと安心だと思うのだが。

【ディスクトップ時計】

いわゆるウィジェットのたぐいだが、デスクトップをごちゃごちゃ飾るのは趣味ではない。必要なのは時計ぐらいだ。

こういう小物は見てくれが命なのだが、フリーには意外とデザインがださいものが多い。シンプルなのはいいが機能一点張りだったり、逆に凝りすぎていたり。

中では、このYtClockが、Mac版もあるだけに?すっきりと洒落ている。

スキンを選択したりカスタマイズできる。マウスが近づくと半透明になるし、透明度も変えられる。私のデスクトップは一番左、つれあいのデスクトップは一番右のクマの時計が表示してある。

【PC高速化他ユーテリティ】

スクリーン。ショットYtClockにはPC内臓時計のネット時刻合わせ機能がないが、Xtuneを常駐させているので常に正確な時刻を表示している。Xtuneの機能は次の5つ。

重宝してるのは最初の時刻合わせ。次の3つは使っているが効果があるのかはよくわからない。最後の機能は全く使っていない。

*

本日は以上。この次はテキストエディター、次は画像ビューワーについて書く予定。


2008/05/16(金)川本喜八郎「死者の書」

昨日の深夜はかの川本喜八郎の「死者の書」をNHKBSハイビジョンで最後まで見てしまったので、今頃になって眠い。

人形はもちろん素晴らしい。何度も何度も替えるヒロインの衣装の古代裂(に見える布)が美しい。

驚いたのはストップモーションアニメのはずなのに、薄衣や黒髪が見事に動く。軽やかに柔らかに動く。

そこだけCGなのか、扇風機で風を送って実写なのかとも思ったが、上記サイトの制作日記を読んで謎が解けた。

奥津「領巾(ひれ――ショールのように肩に羽織った布)の縁にはワイヤーが入っていて、実は堅いものなのですが、それを軽くて柔らかい布に見えるよう動かすのが大変でした。

それから、その領巾は上から何本かのタングステンという糸で吊っているのですが、それが0.02mmという髪の毛よりも細い糸なので自分たちの目にも見えず、その長さを変えながらアニメートするのに苦労しました。」

なんと、気が遠くなるような作業ではないか。布でこれなら、あの髪の毛は……見当もつかない。ものすごく大変なのだろうが、ものすごく面白いだろう。なんだかうらやましい。

どんな手間をかけても映像はほんの数秒だが、豊かな髪の毛をほどいてファサリとふくらみながら落ちるシーンなどは、ただそれだけで胸にズキリとくるものがある。

こういうのを見ちゃうとCGアニメはつまらんなあ。


2008/05/05(月)山川惣治展

弥生美術館で開催中の『山川惣治展』に行った。

子供の頃見て感動したものを大人になって見直すと、なんだこんなだったかとがっかりすることが結構多い。今回もやや覚悟して行ったのだが、いい意味で裏切られた。

もちろん白眉は「少年ケニヤ」。ターザンの少年版ではあるが、キャラクタの魅力という点では、金髪の美少女ケイトと大蛇ダーナを擁するケニアが元祖ターザンに僅差で勝っていると(私的には)思う。

やたら恐竜が出て来るのも嬉しい。これがレトロな復元形態ながら、量感といい生物感といい、図鑑的で精緻な最近の恐竜イラストにはないダイナミズムがある。要するにわくわくしてくるのだ。

「少年ケニヤ」は昭和28年版とその後表紙と扉絵を描きなおした昭和51年版が展示されていた。51年版の方が垢抜けた画風ではあるが、旧版の方が迫力がありずっといい。しかし画家自身として描き直さずにはいられないのだろう。このへんは手塚治虫と一緒だね。

*

「少年ケニヤ」の先駆的作品で作者の出世作「少年王者」について、面白いエピソードがムックに載っていたので紹介しよう。お偉い良識なるものの害毒は昔も今も変わらない。

小松崎 いやァ、やっぱり少年物ではじめて男の子が女の子をだっこしてる絵をかいたのは「少年王者」じゃないかな。あれはセンセーションを起しましたよね。

山川 新聞にかかれたよ。『朝日』のコラムかなんかでね。少年王者がすい子を抱いて子供物を汚した……驚いたね。あれにはびっくりしちゃった。

小松崎 倒れてるの助けるの、当たり前なんだけどね。でも、それが当時はすごく革命的だったんだよ。

(小松崎茂と山川惣治の対談「古き良き時代」筑摩書房より)

*

後年、「ナショナルキッド」というTV番組がありまして、宇宙人が主人公の、まあ今でいうヒーロー物なのだが、そこで主人公がヒロインの女性を上の絵のように抱きかかえるシーンがあった。

番組中の少年少女(小学生役のレギュラー)たちのうち、リーダー格の少年(つまり中で一番イケメン)が、やはりリーダー格(もちろん一番美少女)の少女を(ヒーローヒロインを真似て)お姫様だっこしたのだ。

ほほえましいシーンということなのだろうが、視聴していた小学生低学年であった私は結構ドキドキしたのでした。しかし、決して汚れはしなかった、と思う。

帰りは谷中のチョコレート専門店「シェ・イナムラ」でチョコレートケーキを2種類買って買える。店で食べていくこともできるのだが、さすかゴールデン・ウィーク。結構な混雑ぶりで店員さんみなてんぱっていて、とてもそんな雰囲気ではなかった。

ここのチョコレート詰め合わせはバレンタイン(でなくてもいいが)にはおすすめ。ただし、少々お高いので本命専用に。


2008/05/03(土)フォトショマジック

休日も仕事を自宅に持ち込んでいるというていたらくで、なかなかネットをのぞくこともできないでいるが、この連休で客が動かない分追いついて、なんとか一息つけそうではある。

そんなわけでひさしぶりにPhotoshopでもいじりたいなと思っていたが、本日のところはとりあえず網戸の張り替え、雑草の始末などで終わった。

*

YOUTUBEにPhotoshopのチュートリアルやデモが随分アップされている。

作例は人物写真だが、私もたまにデジカメ画像を加工したりする。

なんでもできるのでついやり過ぎちゃうんですなあ。冷静に見返すと、加工前の方が味があって良かったりする。せいぜい、シミやにきびを消す、毛穴開いてるのだけ消す、歯や肌の色あいを健康的にする、ぐらいにしとくのが一番魅力的に仕上がると思う。幅を数%縮小するのは、まあ、アリです(笑)

リンク先は極端な例だが、他のも、加工前の方が人間味があって魅力的に見えるのは皮肉なことだ。

とはいえ2点ともプロの作例なのだろう。見事な技術ではあります。ただ、フリーハンドの髪の毛はひどいな。あれなら私の方がましだぜ。

2008/03/09(日)TV落語な日

暖かで実にお出かけ日和の休日ではありましたが、NHKBSHiで『立川談志 きょうはまるごと10時間』をやるとあっては出かけられない。

演目は「やかん」「へっつい幽霊」「三方一両損」「芝浜」「粗忽長屋」「品川心中」(珍しい後半も聞けた)、そして「居残り佐平治」52分。いいラインナップですな。

といっても10時間ぶっとおしでTVにかじりついていたわけではない。

爆笑問題の談志を語るだの、友人知己の座談会などに興味はない。お目当ては当然家元ご本人の落語のみ。番組の冒頭でそれぞれの噺の放映時間のタイムテーブルがテロップで流されたから、時間になったらTVをつければいいだけ。民放では考えられない。さすがにNHKは親切だ。

ここのところ、NHK総合放送では深夜に上方落語を特集していたし、この姿勢を忘れないでくれれば受信料など全然惜しくはない。

2008/03/02(日)フェイク・スイーツ

写真は知人の芸術系高校生の娘さんの作品。おいしそうでしょ。

私の米寿のお祝いに作ってくれた……ものでは全然なく、立体感覚養成を目的とした授業の課題だそうだ。課題は「自由に粘土で立体を作る」。そう、これは全部粘土でできた「ショートケーキ」なのだ。

浅草はほど近いので合羽橋で食品サンプルは見慣れているが、粘土製とはおどろいた。スポンジのフワフワ感や苺のみずみずしさ、生クリームの適度な湿り気まで質感が良く出ているではないですか。

フォルモやファンドなど色々な種類の粘土を組み合わせているのではないかと思うが、写真で見る限りなので、今度じっくり本物をおがませてもらいたいものである。

しかし楽しそうな授業だなあ。

読了記をさっぱり更新しなくなってしまったので、日記の読書カテゴリの記事を書名別索引に追加しました。約70冊分。著者名別索引はまだです。


2008/02/11(月)スウィーニー・トッド

MOVIX亀有に『スウィーニー・トッド』を見に行く。

監督ティム・バートン、主演ジョニー・デップで19世紀が舞台の伝説的復讐劇と聞いて期待せずにはいられない。

いわゆるグラン・ギニョール、スプラッター・ホラー・ミュージカル。流される血の量は画面に現われるだけで小さめの風呂桶いっぱいくらいはありそうだ。

さんざん鼻血を出したので血には驚かないが、射殺や撲殺ではなく、なんといっても副題は地獄の理髪師。剃刀でズッパリ切られるのが痛そうでたまらない。喉のあたりがムズムズする。対抗できるとすれば地獄の歯科医くらいか。地獄の耳鼻咽喉科医も結構怖いかもしれない。

彩度を抑えた19世紀英国の貧しい街並みが美しい。どんより湿ったロンドンの空気が美しい。モノクロームに近い画面にほとばしる真紅の血飛沫(ちしぶき)が美しい。

ジョニー・デップとヒロイン、ヘレナ・ボナム=カーターは怪演だが、これが映画デビューとなる若いカップル役の二人が初々しくも美しい。おぞましい復讐劇の清涼剤になるかならないかは微妙なところだが、特に若い航海士を演じたジェイミー・キャンベル・バウアーの美貌は、血飛沫が苦手な人も見にいく価値があるかもしれない。

*

帰りはつれあい推薦の松戸のイタリア料理の店へ。赤ワインとミートパイを頼んだのは言うまでもない。


2008/02/02(土)混成言語

一昨日の仕事帰りに六本木から乗ったメトロ車内でのこと。

私の斜め前の席に女子高生の二人組みが坐って英語で会話していた。時刻は16:30ぐらい、下校時間だったのだろう。

顔を見るとあきらかに東洋人(日本人)と白人のハーフだ。ハーフの風貌というと白人の濃さと東洋人の薄さを打ち消しあって、いい具合になる、と言う先入感(期待感?)が私にはある。

しかしその二人は、普通の白人と普通の東洋人がまざって目の色は薄く髪もナチュラルな鳶色だが、顔立ちはいたって普通。普通のハーフでというのも変だが、そうとしかいいようがない。要するに美少女ではない。

ハーフというと土屋アンナみたいのを連想してしまう私が馬鹿なだけだが、私のような日本人も少なくないだろうから、勝手に期待?されるご当人たちにとっては迷惑な話だろう。

そんなくだらないことを半分考えながら本を読んでいた私の耳に彼女たちの会話が聞こえてくる。その年頃の少女にふさわしいやかましさは英語でも日本語でも同じだなあなどと思っていると、どうもただの英語にしては少々妙である。

あきらかな英語(もちろん私は内容はわからないが)の途中に、どうも英語らしくない断片がちょろちょろとまざっているのだ。「それで」とか「そしたら」などの間投詞、あきらかに日本語である。

そのうちその日本語の分量が増えてくる。「;laksd;fjnfafpっていうかra[wp@szxdhgak、ってキレてさあfklda;ga@[456#)%D冗談じゃないよね」という感じだ。

日本語は訛りがない完全な、というより完璧にいまどき女子高生らしい発音、英語はネイテブっぽい流暢な発音。それが切り替えの休符も一切なく、まったくランダム(のように私には聞こえた)にまぜこぜにしてしゃべっている。しかも少女二人ともがその調子で、なんの違和感もなく会話を続けていくのだ。

会話の雰囲気はただのがらの悪い女子高生だし、たぶん話の内容もしょうもないことなのだろうけど、なにか不思議な話芸のようで聞き入ってしまいました。

*

しかし、21世紀らしい言語空間に接した日の私の買物は、怪談の古典本、怪談映画のDVD、落語ドラマのサントラ、と、まるっきり昭和テイストだった。

これで小春日和の縁側で渋い茶をすすりながら怪談でもゆっくり読めれば、落語のご隠居らしくて申し分ないのだが、残念ながら集合住宅住まいでベランダしかない上に、小春日和どころか今日の東京は雪になるそうな。


2008/02/01(金)CT体験


結石の検査のため、日大病院でCT(Computed Tomography)=X線コンピュータ断層撮影を受けた。

といっても、造影剤も使わず、妙齢の看護婦さんに「ズボンをヒザくらいまで下ろしてください」と言われて情けない格好でベッドに横になっただけ。あとはベッドが勝手にスライドして、こちらは指示通り深呼吸を2回しただけで、5分足らずで終わってしまった。あまり書くこともないので、ネットで拾った一番おおげさな画像を載せておく。私がくぐったのはこれよりだいぶつつましい。

10分ほどで写真ができたので、それを持って診察室へ。結果は石は見当たらず、尿検査も血液検査もまったく異常なし。先生は「石が出て直っちゃったんだねえ」と物足りなさそう。まあ、初診のときがすでに「昨日石が出たんですが」という、出産後に産婆を呼んだような間抜けな患者だったのでしかたがない。

「日頃、水をたっぷり取ってね」という簡単な注意だけで、無罪放免。また石ができることもあるだろうが、とりあえずこれで2年くらいは石の心配はしないでよさそうだ。


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