出撃・戦績記録

和城達也

　「影の戦闘隊」エースパイロットというだけはある。出撃数も戦績も最高。戦闘機から大型輸送機、ヘリコプターまで操縦し、撃墜数は絶大。空母や潜水艦も撃沈している。もっとも、他の面々の活躍が描かれていないだけかもしれないが、和城が「影の戦闘隊」で最高のエースであるというのは疑いがない。
　乗機は基本的には戦闘機。作品序盤はミラージュF1、F14に乗っていたが、中盤から完全にF15がメイン機になった。F16は連載中の1979年から部隊配備になった新しすぎる機体であり、F/A18はまだYF17としてしか存在していなかったこの時代。主人公の乗る戦闘機としては、適度に新しく人気の高いF14とF15の２機種。和城がF14を捨ててもっぱらF15を使うようになったのは、私としては残念であった。
　機体喪失回数は４回。いずれも脱出成功しているが、燃料切れ覚悟で任務強行したこともある。まさに歴戦のパイロットである。

藤本

　入隊、初単独飛行、初撃墜まで描かれている成長を見せる人物。初撃墜機は、軽機関銃でコクピットを撃ったのを含めればB1。戦闘機乗りとしてはF14で墜としたTu16である。
　乗機は基本的には三菱F1だが、F14やF15にもたまに乗るようだ。単独撃墜は５機。共同撃墜を含めればもっと多い。撃墜５機でエースと言われることを鑑みれば、戦闘機乗りとしてもそれなりに優秀であるが、偵察・早期警戒・対潜哨戒・地上攻撃などの支援任務の比率も高い。もう少し長生きしていれば、和城のように「影の戦闘隊」を支える万能エースパイロットとなったことであろう。その死が悔やまれる。　

立花美樹

　司令官の孫娘というサラブレッド。その出撃はほとんど全て高級機F15ということからも、その扱いの優遇ぶりが伺える。ちなみにシーキングは操縦したわけではなく、探索・通信任務での搭乗である。
　「スコーピオン」F4の初撃墜の際には、生きた人間を撃つことに躊躇を見せるが、それ以後は少しも迷いを見せず、それなりに活躍するようになる。技量自体も高い。作品では登場時期が遅かった上に、和城・藤本がほとんどの任務をこなしてしまうため、それほど大きな戦績を残していないが、「影の戦闘隊」を支える中堅パイロットであるのは確かである。

今井

　「影の戦闘隊」パイロット。隻眼というハンディキャップを背負っているが、編隊長を務めるベテランパイロットであったようだ。作品では「スコーピオン」の奇襲を受けて撃墜死。

吉村

　「影の戦闘隊」今井隊のパイロット。今井と共に出撃中、「スコーピオン」F4編隊に急襲され撃墜される。

野沢

　「影の戦闘隊」パイロット。乗機は不明。隊でも指折りのベテランパイロットだったが、ホワイトスコーピオンに撃墜される。

片桐

　「影の戦闘隊」パイロット。和城と並び称されるエースパイロットだが、影として戦いそして死ぬ自分たちの在り方に疑問を抱き、また自分たちが守るべき日本人の意識に絶望。軍事大国P国に日の丸を掲げて攻撃して、日本人の平和意識をたたき壊そうとするが、同じ隊員の和城の手によって撃墜される。

小谷

　「影の戦闘隊」パイロット。片桐と同期の戦友だったが、「スコーピオン」との戦いの中戦死する。

浜口

　「影の戦闘隊」パイロット。

灘波

「影の戦闘隊」パイロット。

勝野

　「影の戦闘隊」パイロット。５機編隊の隊長を任されるほどの優秀なパイロットだが、ホワイトスコーピオンによって撃墜される。

ホワイトスコーピオン

　「スコーピオン」のエースパイロット。優秀なパイロットを一撃で撃ち落とし、１機で５編隊を全滅させられる腕を持つ。
　戦闘機同士の戦いは、一対一の騎士道精神にのっとって行われるべきという信念を持ち、それに反する者は僚機でさえも撃墜する。和城よりも腕は上のようだが、藤本機との空中衝突によって爆発死。

松永正

　「スコーピオン」のパイロット。腕の程度は不明だが、空母に特攻をかけて撃沈してみせる。

藤本三佐

　航空自衛隊隊員。「影の戦闘隊」藤本隊員の父。当時主力戦闘機だったF4のパイロットを務めるが、自衛隊の制約の中で侵犯機と戦うことが出来ず、国籍不明のMig25に撃墜される。血の気が多いのは息子と一緒である。

水津二尉

　航空自衛隊隊員。藤本機の後席に座り、暴走しがちな藤本を制止することもしばしばあったようだ。Mig25によって撃墜されるが、新婚で妊娠中の妻がいた。

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