影の戦闘隊、事件一覧表


197X年、米海軍キティーホーク級空母「インディアン」、ベトナム戦争より帰還中、バミューダー海域で消息を絶つ。


1980年、日本、アメリカに対し日米安全保障条約の終了を通告。
日米安保条約終了から1年、日本の空への領空侵犯が相次ぐ。スクランブル回数十数倍に。


国籍不明の領空侵犯機Mig25、航空自衛隊・百里基地よりスクランブル発進したF4を撃墜。藤本三佐・水津二尉殉職。
国籍不明のミラージュF1、日本領空への侵犯機Mig25を撃墜。このミラージュF1を保有する謎の戦闘隊を各国軍隊・自衛隊は「影の戦闘隊」と呼称する。


北海道大雪山上空にて、実弾射撃演習中の航空自衛隊F4二機、侵犯機Tu22に撃墜される。その直後に「影の戦闘隊」ミラージュF1がTu22を撃墜。墜落したTu22を調査した結果、この機体は敵味方識別装置を含めてアメリカ製であるとの疑いがもたれる。
日本領空をTu22が侵犯。「影の戦闘隊」F14がTu22を航空自衛隊百里基地に強制着陸させるが、Tu22は着陸直後に爆発。


グァム島行きのJAL機が、硫黄島沖にて海底火山によって誕生した新島を発見。
太平洋上の新島調査のために派遣された航空自衛隊哨戒機PS1が、国籍不明のサーブ37ビゲンに撃墜される。その直後に、科学技術庁調査船、海上保安庁巡視船も同機によって撃沈される。「影の戦闘隊」F14、自衛隊機・巡視船等を攻撃したサーブ37ビゲンを撃墜するも、別のサーブ37ビゲンによって撃墜される。
「影の戦闘隊」F14の乗員2名、新島にて日の丸を掲げ、日本による新島の領有権を主張。


航空自衛隊にF15、初配備。


国籍不明の領空侵犯機B1、核兵器による威嚇の下に、日本国内を強行偵察。
民間の宣伝機に偽装した「影の戦闘隊」セスナ172、B1の乗員を射殺。


太平洋上空にて日空304便B747、サソリのマークをつけた国籍不明のA7によって、ハイジャック。航空自衛隊の警戒網の解除を要求。日本政府、これを拒否。A7は304便を撃墜する。乗員乗客三五二名死亡。
全日航トライスター機、サソリ・マークのA7によってハイジャック。再び航空自衛隊の警戒網解除を要求。日本政府、これを受諾。
「影の戦闘隊」ミラージュ隊、サソリ・マークのF4編隊によって殲滅される。
「影の戦闘隊」F14隊、サソリ・マークのF4編隊と交戦。ハイジャックされた全日航を人質にとられ、F14隊五機撃墜され、戦線離脱。
サソリ・マークのF4編隊、全日航トライスター機を解放。
「影の戦闘隊」P3C、太平洋上にて、サソリ・マークの空母を発見。これを撃沈。サソリ・マークのF4編隊、燃料切れで全機太平洋上に墜落。


フランス海軍空母「ドゴール」、バミューダ海域で消息を絶つ。
「影の戦闘隊」へ輸送中のF111、バミューダ海域で消息を絶つ。
「影の戦闘隊」潜水空母「ポセイドン」、バミューダ海域に出撃。
「影の戦闘隊」F15、バミューダ海域でサソリ・マークのF111二機と交戦。これを撃墜。その後、「影の戦闘隊」はバミューダ海域に軍事施設を備えた未知の島を発見。
「影の戦闘隊」、サソリ・マークの戦闘隊を「スコーピオン」なる派兵組織であると突き止める。バミューダ海域の島は「スコーピオン」の基地と判明。
サソリ・マークのジャギュア編隊、日本領空に出現。交戦した航空自衛隊機、相当数撃墜される。「影の戦闘隊」はミラージュF1二機を撃墜される。
「影の戦闘隊」潜水空母「ポセイドン」、日本に帰還するもサソリ・マークのジャギュア編隊に攻撃される。「ポセイドン」艦載機F14隊、これを殲滅。
「影の戦闘隊」潜水空母「ポセイドン」、「スコーピオン」の空母「ドゴール」を撃沈。


198X年1月1日 「影の戦闘隊」F14隊、「スコーピオン」A4編隊に先制攻撃。殲滅。脱出したパイロット1名を捕虜に。
「スコーピオン」の捕虜は日本人と判明するが、捕虜は「影の戦闘隊」のBACライトニングを奪い脱走し、日本に向かう「スコーピオン」空母に特攻。空母は轟沈。


「影の戦闘隊」の戦闘機三機、「スコーピオン」Mig25に撃墜される。
訓練飛行中の「影の戦闘隊」三菱F1二機、「スコーピオン」Mig21五機と交戦。三菱F1・Mig21一機ずつ撃墜。残るMig21四機全機は、僚機の「スコーピオン」Mig25によって撃墜される。
「影の戦闘隊」F15、「スコーピオン」Mig25と交戦。双方被害なし。


198X年5月3日 日本全国でUFO目撃が相次ぐ。この正体は落下をはじめた原子炉搭載の軍事衛星と判明。落下地点は東京と予測される。日本政府は箝口令を敷きつつも、航空自衛隊F15、ナイキ、ホーク各部隊で迎撃体制をとる。
落下する軍事衛星への航空自衛隊ナイキミサイル誘導は失敗。「影の戦闘隊」F15が軍事衛星を撃破する。


日本上空を「スコーピオン」SR71が偵察。新たな攻撃を予想して、航空自衛隊・「影の戦闘隊」、厳戒態勢に入る。
南九州総合発電所、爆発する。南九州の電力供給停止。パニックが発生。
北九州総合発電所、爆発。トマホークによる攻撃と判明。
陸上自衛隊高射部隊、各地区主要発電所に出動。
南四国発電所、トマホークにより爆破される。自衛隊高射機関砲、迎撃できず。
「影の戦闘隊」E2三機を周回させ、厳戒態勢。西中国発電所へ向けて発射されたトマホークを早期発見し、F15がこれを撃墜。
「スコーピオン」SR71、東京上空に出現。
「影の戦闘隊」S3、トマホークを発射する潜水艦を探索、発見。「スコーピオン」潜水艦を撃沈。


全日航旅客機、計器の故障のためP国領空を侵犯。P国の迎撃戦闘機に攻撃され、P国領土に不時着。死者三名、負傷一二〇名。
日空ジャンボ機、拳銃を持った男にハイジャックされ、P国領空に突入。
日空ジャンボ機、ハイジャック犯を取り押さえてP国領外への脱出を図るが、P国迎撃戦闘機は日空ジャンボ機を捕捉する。
「影の戦闘隊」F15、日本近海にて操業中のP国トロール漁船団を威嚇攻撃。日空ジャンボ機を攻撃すると、P国漁船団を攻撃すると脅迫。P国迎撃戦闘機、日空ジャンボ機への攻撃を中止。日空ジャンボ機はP国領外に脱出。


国籍不明のTu16、アメリカへの亡命を希望し、新東京国際空港に強行着陸。
亡命機Tu16、搭載している核弾頭をたてに日本当局との接触を拒否。
アメリカ、国籍不明機Tu16の亡命受け入れを拒否。
亡命機Tu16の本国所属の潜水艦、亡命機の返還を求め、これが為されぬ場合核攻撃をすると通告。
陸上自衛隊特殊コマンド部隊、亡命機Tu16への突入を断念。
米空軍のマークをつけた「影の戦闘隊」C5、アメリカ政府による亡命受け入れを装い、亡命機Tu16に接近。Tu16は新東京国際空港を急遽離陸。潜水艦、日本への核攻撃中止。
新東京国際空港を離陸したTu16、偽装機C5を攻撃。C5乗員一名死亡。「影の戦闘隊」F14、Tu16を撃墜。


種子島沖で、五〇万トンの原油を満載したタンカー「日正丸」が爆発炎上。
「日正丸」の消火は難航。「日正丸」は自動操縦で種子島石油貯蔵基地に激突すると判断した日本政府は、自衛隊による「日正丸」の撃沈を決定。
「影の戦闘隊」三菱F1、「日正丸」撃沈に向かう自衛隊機の飛行を妨害。
「影の戦闘隊」A10、爆薬により「日正丸」の火災を消火。


産油国A国アブドラ国王、来日。自衛隊・警察、厳戒態勢。
アブドラ国王の乗る東京湾上のホバークラフト、「スコーピオン」潜水艦に攻撃される。「影の戦闘隊」ハリアー、潜水艦を撃沈。ホバークラフトは無事。


「影の戦闘隊」F15二機、三菱F1一機、「スコーピオン」F4三機と交戦し、これを殲滅。


漁船「栄光丸」、太平洋上で乗員乗客全員が死亡している客船を発見。
「栄光丸」が寄港した小笠原諸島佐貫島で、住民全員が死亡。細菌兵器の感染と判明。
「影の戦闘隊」B52、佐貫島を爆撃。
「スコーピオン」F4、日本漁船に対して細菌兵器を散布。
マリアナ諸島P島で、島民数人が原因不明の病気で死亡。
「影の戦闘隊」基地で、細菌兵器感染。早期対策のため死亡者なし。
「影の戦闘隊」B52、P島に細菌兵器工場を発見するも、「スコーピオン」の迎撃戦闘機F5二機と交戦。空中衝突でこれを撃破し、B52ごと細菌兵器に突入。


航空自衛隊、防衛力増強を進める。E2の配備始まる。


太平洋上空で、米戦略空軍所属B1が消息を絶つ。
「影の戦闘隊」潜水空母「ポセイドン」、遭難機B1の捜索に出動。
遭難機B1、島に不時着しているのを発見される。乗員は全員射殺体で発見され、搭載核ミサイル全機が消失。
核ミサイルの不明情報に対し、自衛隊・「影の戦闘隊」、厳戒態勢。
「スコーピオン」ホーカーシドレー・バルカン二機、日本近海に出現。航空自衛隊スクランブル発進するも、強力なジャミングのため目標捕捉できず。
航空自衛隊、首都圏・大阪・名古屋・北九州に戦力集結。ホーカーシドレー・バルカンの攻撃に備える。
「影の戦闘隊」F15二機・三菱F1一機、太平洋上の「スコーピオン」妨害電波基地を発見。迎撃機Yak36二機を撃墜し、妨害電波基地を爆撃。
「スコーピオン」ホーカーシドレー・バルカン、防衛体制がとられていない北海道への核攻撃体制をとる。「影の戦闘隊」F15二機、これを撃墜。


「影の戦闘隊」F15一機・三菱F1一機・クフィル二機編隊、「スコーピオン」F4編隊と交戦。「スコーピオン」部隊を殲滅するも、クフィル一機撃墜さる。
「影の戦闘隊」反乱隊員、クフィルに日の丸を掲げてP国への攻撃に出撃。「影の戦闘隊」F15、これを撃墜。


K国で大規模核実験。長崎県神楽島に放射能雨が降る。


日本全国でUFO目撃さる。
北海道北見牧場で、牧童六名・牛馬三〇〇頭窒息死。
三陸沖上空にUFO出現。スクランブル発進した航空自衛隊F15四機、エンジン停止の後消息を絶つ。
日航定期便、小笠原沖から東京へ向かうUFO約二〇個を目撃。「影の戦闘隊」F15・サーブ105編隊、これを殲滅。


日空06便、太平洋上にて「スコーピオン」トーネードに威嚇攻撃さる。太平洋上の「スコーピオン」基地に強制着陸。
日空06便に偽装した「スコーピオン」核搭載機、東京への攻撃に向かうが、東京湾上空にて「影の戦闘隊」F15二機がこれを撃墜。
太平洋上の「スコーピオン」基地へ「影の戦闘隊」F15二機が向かう。「スコーピオン」迎撃戦闘機トーネード二機を撃墜。日空06便乗員乗客、救出。


「スコーピオン」二個編隊十機、日本近海上空に出現。「影の戦闘隊」二個編隊十機、迎撃に出撃。「影の戦闘隊」は「スコーピオン」一〇機全機を殲滅。
「スコーピオン」F15、「影の戦闘隊」一個編隊五機を撃墜。
「影の戦闘隊」三菱F1、「スコーピオン」F15と空中衝突。


 これが「影の戦闘隊」で起きた事件一覧である。年月日の記述がほとんどなく、季節の描写もあまりないため、これがどれだけの期間の出来事か判断することはできないが、恐るべき頻度でとんでもないことばかり起こるものである。
 日本への領空侵犯など数えきれず、自衛隊機の損失も確認できるだけで8機あり、空母「ドゴール」襲来による「相当数の損害」を含めれば、さらに多くなることであろう。旅客機は撃墜され、火力発電所は3カ所破壊されている。BC兵器は散布され、攻撃ではないが放射能雨まで降る始末。さらに、核兵器の危険にさらされたことは3回。原子炉搭載衛星の落下の危機を含めれば4回である。どれも、発射/投下直前での阻止。よくもまあ、日本が存在していられるものである。
 敵の目的がいまひとつ不明なのがなんとも。とにかく日本を攻めようとするばかりで、日本を全滅させたいのか防衛力・経済力を低下させたいのか、日本人を困らせたいのか……。国籍不明の日本防衛集団「影の戦闘隊」と、派兵組織「スコーピオン」の行動については他のページで行うが、出来るだけ簡潔に記してみたこのページで事件を書き綴ると、疑問に思うことばかりである。
 日本国民はこうした事件の半分も知らないだろうが、少しでも知ったら恐ろしくて夜も眠れなくなりそうだ。まったく、凄まじいマンガである。


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