札幌1日目−狸小路二次元ツアー
2004年08月20日(金)
地下鉄某駅で伊佐坂と合流し、マンションへと向かった。彼は今年度に札幌に転勤したばかりである。以前函館の部屋を訪問したときは、本がここそこに積み上げられ溢れかえっていた。急な辞令でかなりを捨てて、無理矢理引っ越してきたと聞くが、どうなっているのか。
いやはや、伊佐坂コレクションは健在であった。正直言って、何を捨てたのか見当も付かない。函館で見た漫画や小説は、そのままあるような気さえする。同人誌の山、漫画の山、小説の山。そしてDVD。川崎の私のアパートの2倍以上あるスペースに、それらのものが詰まっていた。札幌の良さとしては、やはり部屋の広さと安さがあるだろう。近年地価や平均賃料は上がりつつあるというが、それでも私のボロアパートとこの広い近代的マンションとでは、家賃はほとんど変わらない。
そしてノート。伊佐坂の函館時代のマンションにはモジュラージャックがなく、携帯電話とAirH"だけで過ごしてきた。もちろん札幌のこのマンションにはモジュラージャックくらいあるのだが、携帯電話とAirH"があれば実質生活には困らない。彼の仕事が忙しくなったこともあり、加入電話やADSLは導入していない。重度のネット中毒者の彼としては、AirH"程度の速度の方が返って抑制できていいようだ。
さて、部屋で一服ついた後は、札幌の街へ繰り出す。まず行ったのは、「とらのあな」。スペースが広く、消費人口も多いため、新宿あたりの同人屋に品揃えは遜色ない。夏コミに行ってきた私がわざわざ旅先で薄い本を買うのはどうかという気がしないでもないが、私は有明では財布の紐が堅く、旅先では散財する傾向にある。そして「らしんばん」「アニメイト」と続く。札幌のアニメイトは、高校サボって訪ねようとしたが、そば屋の地下という位地がわからかずに素通りして帰ってきた記憶がある。札幌のその筋の店々も変わったものだ。
そして同人屋兼古ゲーム屋。ここは閉店セール中で、全品100円だった。が、何も買わず。古いハードはすべて処分してしまったし、薄い本も私好みのはなかった。それにしてもこの店、昔からゲーム屋だった。中学時代の修学旅行で立ち寄った記憶がかすかにある。その店が同人屋に特化していき、そして閉店か。大型店舗に食われたな。時代は変わるものだ。
次に伊佐坂が私を案内したのは、「カフェ・プリムヴェール」。メイドが給仕をする店だが、おばさんやスポーツ新聞を抱えた労働者など一般客も多い。その理由としては二次元街ではなくただのアーケードに位置するという立地もさることながら、飲食物の美味さがあるという。ちゃんとした厨房があり、マスターが腕を振るっていたのが窺えた。電子レンジと水道しかないだろうというような、秋葉原の某メイド喫茶とはえらい違いだ。この茶や食べ物が評判で、一般人にもリピーターは多いとそうな。
私はアールグレイを注文したが、秋葉原の某所のような最低級のティーバッグにケミカルテイストな「レモン汁」をぶち込んだだけの代物とは違った。知識も器具も乏しいのにいい葉を揃えている私は、紅茶には敏感だ。だが、このアールグレイはなかなか美味かった。伊佐坂が食っていたサンドウィッチも、上質なハムに手の込んだパンを使い、見るからに取り上げたくなるぐらいに美味そうであった。
「プリムヴェール」を出た後には、私が札幌支社時代にしばしば通っていた「メロンブックス」へ行き、そしてカラオケである。大学を出て、学生時代の人間同士の生活時間・生活圏がズレ込み、なかなかカラオケに行くこともなくなった。年に数回だろうか。高校・大学時代は毎週、下手をすると週に何度も行っていたものだが。
順番 | 曲名 | 作品名orアーティスト名 | 歌った人 |
1 |
愛国行進曲 |
軍歌 |
晴天 |
2 |
オンリー ロンリー グローリー |
BUMP OF CHICKEN |
伊佐坂 |
3 |
ドリルでルンルン クルルンルン |
D4プリンセス |
晴天 |
4 |
日本ブレイク工業社歌 |
萬Z(量産型) |
伊佐坂 |
5 |
metamorphose |
この醜くも美しい世界 |
晴天 |
6 |
LOVE DESTINY |
シスタープリンセス |
伊佐坂 |
7 |
The end of The world |
宇宙のステルヴィア |
晴天 |
8 |
READY STEADY GO |
L’Arc~en~Ciel |
伊佐坂 |
9 |
キャプテンハーロック |
宇宙海賊キャプテンハーロック |
晴天 |
10 |
宇宙刑事ギャバン |
宇宙刑事ギャバン |
伊佐坂 |
11 |
愛国戦隊大日本 |
愛国戦隊大日本 |
2人 |
12 |
教えてせんせいさん |
瓶詰妖精 |
2人 |
13 |
突撃軍歌ガンパレード・マーチ |
高機動幻想ガンパレード・マーチ |
晴天 |
14 |
KissからはじまるMiracle |
鋼鉄天使くるみ |
2人 |
15 |
瞳の欠片 |
MADLAX |
晴天 |
16 |
きよしのズンドコ節 |
氷川きよし |
伊佐坂 |
17 |
あんなに一緒だったのに |
機動戦士ガンダムSEED |
晴天 |
18 |
Romantic Connection |
シスタープリンセス |
伊佐坂 |
19 |
君の青春は輝いているか |
超人機メタルダー |
晴天 |
20 |
DANCE!おジャ魔女 |
おジャ魔女どれみドッカーン! |
晴天 |
21 |
いつも何度でも |
千と千尋の神隠し |
伊佐坂 |
22 |
STILL TIME |
幻想魔伝最遊記 |
晴天 |
23 |
Wild Flowers |
ZOIDS ゾイド |
伊佐坂 |
24 |
The Light Before We Land |
Gunslingergirl |
晴天 |
25 |
tomorrow |
フルメタル・パニック |
伊佐坂 |
26 |
ヘミソフィア |
ラーゼフォン |
晴天 |
27 |
プラチナ |
カードキャプターさくら |
伊佐坂 |
28 |
ムーンライト伝説 |
美少女戦士セーラームーン |
2人 |
カラオケを出たらもう夜であった。
札幌駅の地下で惣菜とビールを買い込み、伊佐坂宅へと帰還する。
さて、伊佐坂宅に着いて戦利品を確認した。
私の戦利品は、「ガンスリ」本*2と大槍本である。
伊佐坂の戦果。ネギま本に一般流通コミック。それに同人音楽である。
それに「プリムヴェール」のマッチ。
タバコは止めて久しいが、これで一服したらうまかろうて。
伊佐坂がもし喫煙者だったら、勢いで吸っていたに違いない。
さて、夜は酒をやりつつ映像上映である。
まずは「シスター・プリンセス-the Eve-」。このDVDは観たことがないのだが・・・。
私が札幌に持ち込んだバッグと同じ品が劇中に!
やらんぞ。
そしてバレンタインコンサートを観ながらビールをやる。
このヴァイスの豊潤さは、まるで千影の・・・(検閲)。
名称不明のイタリアビールの薄さ、軽さはおそらくは義体化したトリエラのトリエラ水に違いない!
濃色なスタウトのこの甘さは、やはり甘いもの好きな亞里亞だろうな。じいやさんも色に驚くに違いなかろう。
さらにはこのイギリス産黒ビール。これは言うまでもなく四葉だろう。こんなに真っ黒なのは、血に違いあるまい!なんてかわいそうな四葉なのだ。
などということを叫びながら飲んだ。
「シスタープリンセス」の最初のTV版も流しつつ、夜は更けていった。
そして夜も更けたというか、夜が明けそうな頃。伊佐坂が風呂を沸かしてくれた。酒を飲んでからは風呂に入らない私だが、今回はビールを微量してやっておらず、しかも飲んでからかなり時間がたっていたので遠慮無く世話になる。特急で4時間弱の行程はやはり疲れる。
伊佐坂は入浴剤マニアらしく、多種多様なものを提示した。
私が選んだのは「瑠璃の月」。名前で決めた。
これがまた、風呂の湯面にちょっと指を付けただけで、湯面から糸を引く代物。
なかなかマニアックな品である。
そして今まで座っていたソファベッドを平らにして、ここで私は寝ることとした。
伊佐坂は私が寝てからも、ネット活動をしていたようだったが。
ところで、伊佐坂宅の窓を開けていたら、エンジン拭かして穴開けたようなマフラー轟かせ、クラクションを鳴り響かせている連中が、眼下を数度通っていった。まだ2004年の世の中に、こんな若人が活動しているのか。釧路で私が小学中学の頃に聞いていた音だよ。よく聞いていたら、クラクションも「ゴッドファーザー」。これって、私が小学校のときに流行っていた代物では。兄貴や下手したら親父から受け継いでいるのであろうか。関東にも様々な若人が乗り物に趣向を凝らしているが、こんなエキゾースト及びクラクションは聞いたことがない。さすが札幌。隔世の感あり、だ。