2001/03/05 公開
2001/03/11 改訂
担当:カルネアデス

ADAM THE SPIRAL FACTOR

#02 Ver.μ


地球上に存在する集団――国家の中において、
治安の良さは総合的に上位に位置している日本。

その治安を維持する立場にある政府の直属である諜報機関、内閣調査室。
だがしかし、内閣調査室本部は現在爆発物によって倒壊していた‥‥。

倒壊を始めた内閣調査室本部方面より疾走する3台の車があった。
内閣調査室室長、甲野三郎が駆るシトロエンDS(白)。
教育監視機構捜査員、佐久間裕一が駆るアルファロメオ・デュエット(赤)。
某E国大使館勤務は偽装の同じく捜査員、
松乃広美が駆るユーノス・ロードスター(白)。

平穏な街中に於(お)いて突如として巻き起こった巨大建築物の倒壊という
前代未聞の事象を自らの運転技術を引き立たせる背景とするが如く、
その三台の車は優雅に疾走している、不謹慎極まりない事柄ではあったのだが。

現実とは小説より奇なりと言われる所以(ゆえん)は
まさにこの事と言わんばかりの光景が今‥‥確かに此処に実在した。





甲野「まぁ‥‥派手にやってくれたねぇ。」

サイドミラー越しに内調が倒壊する様を目の当たりにして、僕の口が滑った。
本当に派手にやってくれたものだよ、まったく‥‥。

ちらりとバックミラーに視線を移すと後部座席には女性と、
その女性の膝に頭を預けている男性が映った。

後部座席にいる二人は所々赤い点々が見える、
その赤い点とは血の事でだけど、男性の方は故あって左手首が切断されていて、
もちろんそれに伴(ともな)い傷口からは血が湧き出している。

女性は男性の左手を自分の肩へもたれかかせ、
血の進行を少しでも食い止めようとしている、
心臓よりも高いところに血液は流れにくいからねぇ。

もちろん腕の要所要所には止血の為にいろいろしてはあるのだが
いかんせん切断という状況だ、只で済んでくれるはずもなく、
事態は一刻を争う状況だよ。

僕の運転技術は紙コップに適当に水を張ったとしても零れる事はないぐらい
安定している事で有名なんだよ、別に信じてくれなくても結構だけどね。
良く緊急車両の代わりに急患を運ばされた事もあったっけ‥‥。

僕が室長を任せられた内閣調査室本部は次のT字路で完全に視界から消える、
曲がる前に完全倒壊してしまうかもしれないけどね。

これも一つの終焉の形なのかい?‥‥まりなくん。


to be continued ... ?


あとがき

こんにちはカルネアデスです。

説明が多いと漢字が多くて、
なんか私の書くような作品じゃないような気がしていますが(笑)
メールマガジンの意味が無くなりますか、
公式の新作発表があったので焦っているのでしょうか。
公式の方が‥‥あれはどう捻ってもADAMとの関係を‥‥
連想してしまいますので‥‥。

メールの方は先行なので意味はあるのでしょうけど‥‥
あっちでしか書いていないものも大量にありますから、ご勘弁と言う事で (^^;

何故か場面がエルディアから日本に移ったり、
松乃さんが某E国大使館勤務だったりと、
紙コップだったりと訳判らんですが‥‥
こんな事書くから本調子ではないのでしょうねぇ‥‥。

THE SPIRAL FACTOR とつけたのはこう言う
変な書き方をすると言う意味でもあったのですが (^^;

とりあえず一覧表も実装しました、それでは。


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