――研究所 イツキ・カザマ「ここは?」 ホシノ・ルリ「ここは私の生まれた……育った処(ところ)です。」 記憶喪失 / イツキ・カザマ「!?」 ホシノ・ルリ「どうかしましたか?」 急に走り出す記憶喪失。 記憶喪失「イツキ、ルリちゃんをナデシコへ頼む!」 イツキ・カザマ「わかったわ、無理しないでね。」 ふたつ返事で答えるイツキ。 記憶喪失「わかってる。」 振り返りながら答える記憶喪失。 記憶喪失は曲がり角に差し掛かり、二人の視界から消えた。 記憶喪失「無理しないでいい状況ならね……。」 ホシノ・ルリ「敵……ですか?」 イツキ・カザマ「まだわかりません、ただ何か変な気配が。」 ルリの肩に手をおいて、心配そうに言うイツキ。 ただ黙ってイツキを見つめるルリ。 ホシノ・ルリ「……帰りましょう、ナデシコへ。」 イツキ・カザマ「ええ……。」 記憶喪失は走りながら銃を抜き、次の曲がり角付近の壁に背中をつける。 記憶喪失「あの感覚、ボース粒子反応……だよな。」 建物ごしに気配を感じ、銃を構え飛び出す記憶喪失。 記憶喪失「!?」 記憶喪失の視界に女性が飛び込んでくる。 地面にうつぶせになって倒れている、容姿はわからないが、服がぼろぼろだ。 銃口を女性に向けて警戒しながら接近する。 記憶喪失「もしもし、こんな所で何をしているんですか!!」 女性「助けて……私はボソンジャンプのA級……。」 苦しそうに話しはじめる女性。 しかし銃口を決して女性からはずさない記憶喪失。 記憶喪失「……A級?」 女性「私は奴等から逃げて……。」 記憶喪失「なっ……どういう事だ?」 ただならぬ科白(せりふ)に、おうむがえしで聞く記憶喪失。 女性「A級ランクの人間を人体実験に……。」 記憶喪失「人体実験だって!?」 その刹那(せつな)、記憶喪失の前に何かが降ってきた。 青白い光を身に纏(まと)いしその物体は女性の上に落下する。 女性「……!!!」 男「ふん、逃亡者には『死』、あるのみ。」 女性の背中には刃物が突き立っている。 記憶喪失「…………。」 あまりの出来事に立ち尽くす記憶喪失。 |
あとがき ちょっとは展開あったかな、これ……。 何だかんだで1週間でアップしてる気が……。 次回のアップはいつ? |
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