1999/11/04 公開
担当:カルネアデス


機動戦艦ナデシコ

これから


#18 Ver.β


――ナデシコBブリッジ。

記憶喪失「……ただいま。」

ブリッジに入るとイツキが駆け寄ってきた。

イツキ・カザマ「お帰りなさい、怪我はない?」

記憶喪失「うん、ないよ。」

イツキと組み手してなかったら一撃目でやられてただろうな……。

ホシノ・ルリ「誰かいましたか?」

副長席で僕を見つめるルリちゃん。

記憶喪失「ええ、ボソンジャンプの座標を間違えた人がいまして……。」

嘘だけど…… ま、半分はほんとだよな。

ホシノ・ルリ「そうですか、何も無くてよかったです。」

さらに深くシートにもたれかかるルリちゃん。

イツキ・カザマ「…………。」

記憶喪失「……なに、イツキ?」

イツキ・カザマ「……別に。」

うーん、もしかして何かにかんずいてるんじゃないか、やばいな。
話題を変えなきゃ。

記憶喪失「ルリちゃん、さっきの施設に行こうか。」

ホシノ・ルリ「行くのは明日にしましょうか、
                  一日に艦長と副長二人が二回も艦内不在となるのはちょっと……。」



――記憶喪失の個室。

女性「助けて……私はボソンジャンプのA級……。」

……ボソンジャンプのA級ランク。

女性「A級ランクの人間を人体実験に……。」

……人体実験?

女性「私は奴等から逃げて……。」

男「ふん、逃亡者には『死』、あるのみ。」

……逃亡者にはーーーーーー。

男「……ななし? まあいい。いずれ近い将来、刃を交わすときも来よう。」

……近い将来?

……駄目だ、寝付けない。



――食堂。

記憶喪失「あれ?」

ホシノ・ルリ「あっ……。」

食堂に入るとルリちゃんがいた。

記憶喪失「どうしたんですかこんな時間に?」

ホシノ・ルリ「記憶喪失さんこそ……。」

記憶喪失「いやぁ、寝付けなかったんで、夜食でも作ろうかと……。」

手早く、まな板を取り出す。

ホシノ・ルリ「そですか……。」

記憶喪失は玉ねぎを取り出し、ひとさし指の上で回転させている。

記憶喪失「こいつでいいかな。」

フライパンをコンロの上に置き、火を入れる。

記憶喪失「故郷に帰ってきたから、気持ちが高ぶって……。」

まな板と左手で玉ねぎを固定する。

『とんとんとんとん……』

そこに包丁を一定間隔で入れる。

記憶喪失「……寝れないんですか?」

ホシノ・ルリ「ええ、ま、そんな所です。」

記憶喪失「……卵はっと。」

to be continued ...


あとがき

ふみゅ……こんばんはです。
プロット書いたら話が膨らむのでしょうか?
プロットを13個に割っていまだに1つめのところだったりします……。
後半展開が速かったりしてね……。


感想等々は掲示板かメールまでお願いします。
感想やご意見は書き手の力の源です!


#17へ − #18 − #19へ

戻る